tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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馬鹿だよな、俺…<総優>  5.




<優紀side>


実は、私は、留学する為、渡英する直前に、在る事に気付いた。


私は、28日周期でほぼ遅れる事のない生理が、30日経っても、未だに生理が来ていなかった。


多分、あの時か…⁉


もう、留学の話しも決まっているし、どうせ、日本で産む事は出来ないと思う…⁉


何れ、西門さんは、何処かのお嬢様と、婚姻関係を結ぶだろうし…。
私は、未だに、西門さんに受け入れてもらえて居ない…。


成らば、“異国の地で出産する方が良いか⁉”と、思い、私は、親にも事実を言わず、誰にも何も言わず、渡英した。


そして、留学して、お腹が目立つまでは、何とか、学業とバイトに明け暮れていた。


そんな時、頑張り過ぎたのか、私は、大学内で倒れてしまった。


その時に、病院に運ばれ、傍に居てくれてのが、私の留学先の日本人女性の大学教授の先生だった。


「松岡さん、妊娠して居たのね?
 なのに、何故、渡英して来たの?
 相手の人は、この事実を知ってるの?」
「………」


私は、何も応えられなかった。
そして、先生は、私に語り掛ける様に、続けて話しして下さった。


「実はね、私は、こっち(イギリス)に来る前に、離婚して居るのよ。
 で、私には、本当は、娘が居たの。
 その娘は、離婚した元夫に託したの。
 もし、娘と一緒に居たなら、松岡さん位の年齢かしら…ね。
 私に松岡さんの母親代わりをさせてもらえない?
 貴女をこのまま、放って置けないわ‼」


そう仰って下さり、住まいも一緒に暮らして下さり、産科への通院から…。
出産近く成ると、留学生としての休学手続きやら…。
出産後は、日本の大学の卒業手続きに(卒論等、もろもろ)…。
後は、イギリスの大学の留学生に関してのもろもろの手続きに至るまで、先生は、全てをフォローして下さった。


「私は、娘にして遣れなかった罪滅ぼしを、貴女にして居るのよ‼
 気にしないで…。
 私のエゴだから…‼」
と、先生は、仰って下さった。


私は、甘える事にした。



そして、あれから、私が出産した息子の『優一郎』は、10か月に成った。



そんな時だった。


ベビーシッターに預けて、先生の秘書の様な仕事を熟していた時、偶然、美作さんに会ってしまった。


西門さんが心配してくれていると、美作さんから聞いたが…。
日本に居た頃の西門さんの態度を思い起こせば、信じられない私は、美作さんには失礼だとは思っていたが、話し半分で聞いて居た。


そして、美作さんとの話しも終了し、美作さんとは別れた。



そして、その後直ぐ、私は、先生に就いて、NYに渡り、英語翻訳士として、経験を積ませてもらえる事に成った。


だから、私は、まさか、西門さんが、私が渡米後に、イギリスに渡英して居るとは…。
予もや、思わずに居た。



<総二郎side>


俺は、あの、あきらからの携帯のスピーカーの件…で。
あきらから、優紀がイギリスに渡英して、留学していた事を聞き、直ぐ、渡英したが、優紀は、時既に遅しで、イギリスを離れていた。


俺は、落胆し、もう、優紀に会う事は出来ねぇんじゃねぇかと、起き上がる事すら出来ずに居た。


そんな俺を、あきらは心配して、俺が泊まっているロンドンメープルの部屋に来てくれた。


「総二郎、お前、大丈夫か?
 って、大丈夫じゃねぇよな⁉」
「………、なぁ、あきらっ‼
 俺、あいつと…。
 優紀とは、もう、会えねぇのか?」
「おい、総二郎、しっかりしろよ‼
 お前、どんだけ、酒を飲んだんだよ⁉」
「分かんねぇよ。
 もう、何もかも分かんねぇよ…⁉」


俺は、そのまま、ラグの上で、涙を流しながら、眠ったらしい。
後から、あきらが言って居た。


そして、俺は、あきらと共に、次の日、日本への帰国の途に着いた。



あれからも、悶々とした日が何日も過ぎ、1年半が経った。


ここ最近は、俺が『女遊び』をしなく成って来た事から、見合いの話しも入って来ているそうだが…。
俺のうつろな目を見た、お袋が、見合いの話しは断っていると聞いて居た。


ここ最近では、仕事にも身が入らなくなり、何を遣っても、達成感を感じる様な仕事への情熱も無く成り、部屋に籠る様な日々が続いていた。


俺は、弟の巧三に仕事を任せる日々が続いていた。


流石の親父とお袋も、此れでは、次期家元としての品位を損なうとして、焦り出したと、弟の巧三から聞いた。


だが、俺は、何の遣る気も起きず、唯、悶々とした日々を送るしかなかった。


俺は、次期家元の座を、巧三に譲っても良いとさえ思い出していた。
その件は、西門流の内弟子を通して、親父に伝わっている筈だ。


そんな時、巧三が俺の部屋に入って来た。


「兄さん、入って良い?」
「ああ。」
「兄さん、聞いたよ、父さんから…。」
「何の話しだ??」
「次期家元の件…。」
「ああ…。」
「本気じゃないんでしょ?
 兄さんは、“茶の道しか、性に合わねぇ‼”って、言って居たのに、如何してしまった
 の?」
「………」


俺は、応えられなかった。
例え、弟でも、格好悪ぃ俺を見せる事は出来なかった。


巧三には、格好良い兄貴で通っているんだからよ‼

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