兄妹物語【あきら&つくし兄妹】…<ALL CP> 10.
あれから、つくしも、通院する時は、常に、優紀が付き添っていた。
で、其の甲斐が有ってか?
つくしは、完治した。
そんな時、優紀が、“私の『はとこ』何だぁ~‼”と、言い乍ら、優紀から、つくしに桜子が紹介された。
つくしと桜子は、お互い、覚えの在る顔に、二人同時に、首を傾げていた。
お互い喋った事が無いので、勘違いかと、思って居た。
が、良~く話しして居ると…。
桜子が、其の当時、一時、ドイツに在住して居た事に寄り、ドイツの女学院に通って居た。
其の頃に、イギリスとドイツとの提携学校の交換留学生として、桜子が、つくしが居たイギリスの女学院に留学して居た事が判明した。
お互いスキップしていたので、本来の学年も年齢も、知らなかったみたいだった。
なので、大人っぽい桜子が、本来は、つくしより、学年が1歳下という事が、信じられないで居たつくしだった。
また、桜子も、つくしが、1歳上で先輩と言う事が、信じられないで居た。
しかし、桜子は、つくしのお嬢様、お嬢様していない、誰に対しても同じ様に接して、誰に対しても同じ様な態度で居る、人当たりの良いお人好しなつくしを気に入ったので在った。
そして、桜子は、つくしに敬意を払う意味でも、つくしの呼び名を提案したのだった。
「F4のメンバーの美作さん と 美作(つくし)さんの事をお呼びする時に、見分けが
付き難いと思いますので…。
美作(つくし)さんの事を『先輩』と、お呼びしても、宜しかったですか?」
「うん、大丈夫だよ‼」
「有難う御座います。
先輩…。」
「………」
『先輩』と、呼ばれたつくしは、照れていた。
で、頷くだけで、言葉に出来なかったつくしだった。
そして、その事から、つくしは、優紀だけではなく、桜子とも、仲良く成って行ったのだった。
その後、つくしは、優紀だけではなく、桜子とも、放課後に成れば、一緒に居る様に成って居た。
お昼休みに成れば、つくしは、優紀、桜子と共に、学園内のカフェテリアで過ごす様に成って居た。
その事を知ったあきらが、F3にその事を話ししていた。
「実は…よ。
つくしが、例の松岡総合病院のお嬢さんと、其のはとこと、昼休みも放課後も、一緒に
居るらしいんだよな。」
実は、あきら自身は、つくしが、ぶつかった相手の素性は、前以て、F3には、話しして居たのだった。
「へぇ~、そんなに、もう、仲良く成ってんだ‼」
「みてぇだな。
まあ、つくしは、“此の学園に居ても、友人も作れそうもない…。”って、嘆いて居たか
ら…。
つくし自身、嬉しいんじゃねぇのかな?」
だが、つくしは、美作家のお嬢様で在るにも関わらず、危機管理の無いつくしに、司は、不安を感じていたのだった。
「あきら、お前、其れでも、つくしの兄貴か?」
「はぁ~??
俺は、つくしの兄貴だが…?」
「どんな奴か知らねぇで、良くそんな事が言えるな?
つくしは、危機管理が成ってねぇんだから…。
お前が、しっかり、その辺は、教えて遣れよ‼」
あきらは、司の言い分に唖然で在った。
「はぁ~??
『松岡総合病院』は、昔から、美作商事の勤務医をお願いしている病院だ‼
それに、相手は、企業の娘って訳じゃねぇだろ‼
うち(美作家)を狙ってるとは、とても思えねぇよ‼
それに、松岡総合病院のお嬢さんのはとこは、旧華族の三条家のお嬢様だそうだ。」
類と総二郎は、吃驚していた。
「「へぇ~??」」
だが、司だけが不機嫌な顔をしていた。
司だけが不機嫌な顔付きで居るのは、つくしは、その事が切っ掛けで、更に、司とは、顔を合わす機会が、減って居るからだった。
だからだろう?
司は、あきらに提案し始めていた。
「………。
じゃあ、つくしと、そいつ等を、此処(F4ラウンジ)に呼べよ。
俺が、品定めして遣るよ‼」
あきらは、溜息しか出なかった。
「はぁ~⤵。」
司とあきらの遣り取りを見ていた類と総二郎は、何処か、楽しんで居た。
実は、大笑いして居たのだ。
「「あははははは!!」」
あきらの顔の表情を見ていた類と総二郎は、仕舞いには、ソファの上で腹を抱えて笑い出して居た。
あきらと言えば、そんな類と総二郎を、睨み付けて居た事は、言うまでも無い。
だが、そんなあきらの睨みをスルーする事は、類と総二郎の中では、当たり前の事だったのだ。
そして、美作邸に戻ったあきらは、つくしに言って居た。
「つくし、良かったら、つくしの友達も一緒に、昼休憩は、F4ラウンジに来い‼
それに、放課後もF4ラウンジで過ごしても良いぞ‼」
つくしは、何処か、安心めいた表情に成っていた。
「良いの?」
「ああ、良いぞ‼」
「じゃあ、お言葉に甘え様かな?」
其のつくしの言い方に、あきらは、何かを感じ取っていた。
「う~ん、何か有ったんか?」
つくしは、言って良いものか如何か、悩んでいたが…。
“兄のあきらだから、伝えても良いのか?”と、思い直し、話しし始めて居た。
「何かね、大学生らしき人も含めた学園の女子がね…。
お昼休みとか、放課後にね…。
優紀と桜子と一緒に、カフェテリアで寛いで居るとね…。
やたらと、私の傍に、近寄って来ようとするのよね…。
鬱陶しいったら、無かったんだ‼」
あきらは、怪訝な顔付きに成っていた。
だから、つくしは、桜子から、言われて居た事をあきらに訊いて居た。
「でね…。
前にも、学園の女子達に聞いた事が有った様にも思うんだけど…?
桜子からも、つい最近、聞いたんだけど…ね?
『F4ラウンジ』って、特別、何だよね?」
あきらは、“まあ、当然だよな⁉”と、思いながら…も。
“俺(あきら)の『妹』、何だから、つくしにとっても特別だろ?”と、思っていた。
「まあ、特別と言うか?
F4の為の場所だからな。
F4だけしか入れないルールに成ってんだ。」
“やっぱり、そうか?”と、思うつくしだった。
「だよね。
桜子に寄ると…。
F4以外では、道明寺さんが、認めた人しか入れないんだよね?
今までは、椿お姉ちゃまと、F4の幼馴染の藤堂静さんだけだったらしいね?」
「まあ、そうだな。
…って、静は、お前の幼馴染でも在るんだぞ‼
現在の静は、英徳大学3年に在学中には成ってんだけど、フランスに留学中、何だ。」
つくしは、静の事を全く覚えて居なかった。
「そう何だ。
だけど、私自身…。
其れが、全く、藤堂静さんの事も覚えてないんだよね?」
「………」
あきらは、その件に関しては、何も言えなかった。
つくしは、話しを元に戻そうとしていた。