兄妹物語【あきら&つくし兄妹】…<ALL CP> 11.
つくしは、話しを元に戻そうとしていた。
「そんな所に、私達がお邪魔して大丈夫なの?」
あきらは、つくしの言葉に唖然だった。
「つくし…?
訊くけどな。
お前は、誰の妹、何だよ?」
「『美作あきら』…。」
「だよな。
だからだ‼」
つくしは、納得していた。
「成程…。」
そして、次の日には、つくしから、優紀と桜子に話しは伝わって居た。
驚愕する優紀に、喜ぶ桜子…‼
何故なら、桜子は、英徳学園 幼稚舎時代…から、司の事が好きだった。
桜子は、幼稚舎時代に、司から、“ブス‼”と、言われた事で、ドイツに渡独してまで、整形した過去を持って居た。
綺麗に成った桜子を見て、司に好きに成ってもらって告白される事が、兼ねてからの桜子の夢だったからだ。
因みに、優紀は、久し振りに逢った桜子が、綺麗に成って、日本に帰国して帰って来た事を驚愕した事は、言うまでも無かったのだが…。
そして、其の内…。
つくしと優紀と桜子は、殆んどのお昼休みと放課後は、F4ラウンジで、過ごす日が多く成っていた。
其の事を密かに喜んで居るのは、司だったのだ。
何故なら、司は、ほぼ毎日、つくしの顔を見る事が出来て居たのだから…。
そんな或る日の事だった。
桜子は、授業が早目に終了したので、いつもより、早目では在ったが、F4ラウンジに向かって居た。
何故なら、つくしからのLINEで…。
『授業終了後は、F4ラウンジに集合‼』
と、入って来たからだった。
だから、桜子は、早めでも行って視たのだが…。
其処に居たのは、つくしと優紀ではなく、あきらと総二郎だった。
その日の司は、来てなかった様で…。
総二郎は、司が此の場に居れば、訊けない様な事を、あきらに訊いて居た様子だった。
偶然、其の場に居合わせてしまった桜子は、陰から、あきらと総二郎の会話を盗み聞きしていた。
「なあ、あきら…。
つくしちゃんって…。
相当、鈍感だよな?」
「ああ。
つくしが鈍感だという事は、俺は、幼少期から勘付いては居たんだけどな…?
此処までとはな…。
つくしの兄貴の俺でも、信じられねぇわ。」
あきらは、自分の妹乍ら、驚愕だった。
また、総二郎は、司が、不憫で成らなかったのだ。
「だよな。
あんなに司が、つくしちゃんに『love beam』を送ってんのに…。
つくしちゃんは、軽~く、スルーだろ⁉」
あきらは、つくしの兄貴として、つくしの件に関しては、総二郎には、面目無さそうな顔付きに成っていた。
「まぁ、なぁ~。」
「何とか成らねぇのかよ?」
幾ら、つくしの兄貴だと言っても、あきら自身でも、つくしに対しては、何故か、言い切れない所が在ったのだ。
「其れは、兄貴の俺でもなぁ~?
あの、鈍感振りは、『お袋の血』だからな。
如何しようもねぇんだよ。」
総二郎は、“前に、あきらから、聞いて居た事と違うだろ?”と、言いた気だった。
「はぁ~??
確か、つくしちゃんの性格は、あきらの父ちゃん譲りじゃなかったのかよ?」
「否、そう何だけど…よ。
基本的には…な。
けどな…。
鈍感な所だけは、何故か?
『母親譲り』、何だよな‼
はぁ~⤵。」
あきらは、自然と溜息が出てしまう程だった。
「じゃあ、仕方ねぇのかよ?」
「まぁ、そう言う事だ。
つくしが、気付かなければ…な‼」
総二郎は、更に、司が、不憫で仕方なかった。
「………。
司は、浮かばれねぇな。」
だが、あきらは、総二郎に確信を突き出した。
「けどな、此処だけの話し。
皆には、内密って事にして欲しいんだけど…よ。
司とつくしの結婚は、間違いねぇと思うわ‼」
総二郎は、驚愕で、『空いた口が塞がらない』状態に成って居た。
だからだろうか?
直ぐには、言葉が出て来なかった総二郎だった。
「………。
其れって、如何いう意味だよ?」
あきらは、更に、確信を突いた話しをし始めていた。
「俺等 F4の父親は、幼馴染の親友だろ?」
総二郎は、当然と言わんばかりに、淡々と、返事していた。
「ああ。」
あきらは、総二郎の当然の返事を確認して、話しを続け始めていた。
「だから当然、俺等(兄妹)の親父と司の父ちゃんは、幼馴染で親友。
で、司の父ちゃんの奥さんで在る司の母ちゃんは、俺等 兄妹の母親とは幼馴染…。
で、其の関係で、司の母ちゃんが、(俺等 兄妹の)母親を(俺等 兄妹の)父親に会
わせたんだわ。
で、親父とお袋は、結婚して、俺等 兄妹が生まれた。
で、道明寺家で司が産まれて、其の約1年後に、美作家でつくしが産まれた時点で、司
とつくしの縁組は、確定していたという訳だ‼」
総二郎は、驚愕で、声を張り上げそうに成っていた。
「という事は、司とつくしちゃんは、許嫁か?」
「まあ、そう言う事に成るな。
だから、(椿)姉ちゃん何て、“今から、其の日が楽しみだわ‼”って、言ってるよ。」
「………」
総二郎は、答え様が無かった。
あきらは、更に、道明寺家と美作家の内情を話しし始めて居た。