tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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泣かずに居られるのなら…<つかつく>  5.




司は、タマにTELを入れた。


「タマ…か?」
“司坊っちゃん…?
 ご無沙汰してましたね。”
「ああ。
 類から、“タマにTELしろ‼”って、言われてな。」
“そうでしたか…?
 今、何方にいらっしゃいますか?”
「メープルだ。」


司は、類にTELした後、父親に相談して、出張と言う形で、日本に帰国していた。


“旦那様より、今、坊っちゃんは、日本に帰国してらっしゃると、伺いました。
 それで、宜しかったですかね?”
「ああ。」
“後で、そちらに窺いますよ。”
「ああ。
 分かった。」


そして、司が待つ事、15時頃…。
タマが、部屋に入って来た。


しかも、男の子を一緒に連れて…。


タマは、司に逢わす事を、事前に、司の父親の保に、了承してもらっていた。


司は、タマと男の子の登場に、怪訝な顔に成って居た。


「タマ…?
 そのガキ…?」
「坊っちゃん、良~くご覧下さいまし…?
 何方のお子か?
 お分かりに成る筈ですが…?」


司は、我が瞳(め)を疑った。


タマには、仕方無いと思えた。


「タマ…?」
「はい、そうで御座います。」


司は、タマに当り前の事を訊く位、動揺していた。


司は、思い出していた。
つくしとの高校の頃の情事の記憶を…。


そして、これまた、当り前の事をタマに尋ねる司だった。


タマは、そんな司の動揺度に、笑みが零れて居た。


「母親は…?
 牧野だよな?」
「はい。
 そうで御座います(微笑)。
 つくしは、出産後、直ぐに、楓様に寄って、航(わたる)坊っちゃんから引き剥がさ
 れました。
 其れからは、タマが、お世話致して居りました。」


司は、動揺していたのか?
タマに我が子の名前を訊き直していた。


タマには、其の司の動揺振りは手に取る様に、分かって居た。


「そうだったのか?
 で、その子の名前は…?」
「航坊っちゃんでございます。
 つくしが、出産後、病院に入院していた時に、そう呼んで居たらしいです。」
「そうだったのか?
 タマ、世話掛けて、悪かったな。」
「いえ、タマは、親子三代、お世話出来て、幸せで御座います。」


タマは、司の決意表明をしかと受け取って居た。


「タマ、俺は、離婚が成立した。
 だから、つくしを探し出して、親子3人で暮らしたい‼」
「はい、其れが宜しゅうございます。」


航は、じーっと、首を傾げて、司を見ていた。


司は、そんな航に声を掛けていた。


「航、お前のパパだ‼」


航は、じっーと、タマの方を見詰めて訊いて居た。


「タマちゃん、この人、だれ?」
「航坊っちゃんのお父様でいらっしゃいますよ‼」
「タマちゃん…?
 ほんとうに、パパ…?」
「そうですよ‼」
「航…?
 パパだ‼
 来いっ‼」


航は、司に向かって走り出して居た。


司は、思いっ切り、航を抱き締めた。


航は、司にきつく抱き締められて、苦しがっていたが…。
司自身が、航を離す事が出来ずに居たのだった。


其の姿を見たタマは、視界が全く、定まって居なかった。


涙で、くしゃくしゃな顔をしたタマが、其処には居たのだった。



タマは、思った。
“此の光景を早くつくしに見せて遣りたい‼”と…。


そして、航が、その日は、司が泊まっているメープルで、泊まる事に成り、タマも、一緒に残った。


その日の司と航は、一緒にお風呂に入り、司の寝室のベッドで、一緒に就寝した。


司は、朝起きた時、航の寝顔を見て、あの時のつくしの寝顔を思い出していた。



また、その夜、司は、タマから、楓がつくしにした仕打ち全てを聞いて居た。


楓に対して、怒(イカ)りに狂った司が其処には居たのだった。


司は、NYに一時、戻り、楓を退治する事に気持ちは決まっていた。



そして、航をタマに預けたまま、その後、楓を退治する為に、司は、NYに、一時、戻る事にした。


そして、NYに着いた司は、いの一番、楓の執務室に向かい、楓を退治していた。


「ババア、俺は、記憶が戻った。
 つくしを探し出して、親子3人で暮らす。」


楓は、既に、司の記憶が戻った事を悟っていた。


「そう。
 司の記憶は、戻ったのね?」
「ああ。
 3人で暮らす事が許されねぇって言うなら、俺は、即、道明寺HDを辞めて、道明寺HD
 を俺の手で、潰すだけだ‼
 俺は、本気だ‼
 ババアが、牧野にした事に比べれば、高が知れてるよな?」
「………」


楓は、司の顔付きを見れば、司の本気度は窺えた。


だからこそ、何も、言い返せずに居た楓だった。

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