あの笑顔を見せて…<つかつく> 短編
<CPは、<つかつく>と、成って居ますが…。
ほぼ、優紀目線の<つかつく>と成ります。
申し訳ありません。
ご了承下さいませ。>
【分岐点…。】
司が、暴漢に刺され、つくしだけの記憶を失い、つくしの機転のお陰で、一命を取り留めた司だったが…。
司の母親 楓に寄って、司は、つくしの記憶を失くしたまま、NYに連れて行かれた。
<優紀side>
『涙等、見せた事の無い強気なつくしを…。
そんなに悲しませた人…。
つくしだけの記憶を失ってしまった人…。』
其れは、その人は…?
そう、道明寺さん。
私は、つくしに言いたかったが…。
言えずに居た言葉が在る。
『終わりを告げた恋に、縋るのは止めにして、振出しから、また、始めれば良いんだよ‼
幸せに成りたい気持ちが在るなら、いつか、思い出に変わるから…。
つくしは、大人への階段を一つ上がったんだよ。
人生は、つくしが思う程、悪くないよ。
早く元気を出して、私につくしのあの笑顔を見せて…。』
あれから、つくしは、F3&T2には、心配を掛けまいと、明るく振舞っていた。
其れは、私にとっては、痛々しく見えていた。
せめて、私の前だけでも、泣けば良いのに、泣けないで居るつくし…。
元々、華奢な身体付きのつくしが、少し、前より、痩せて来ていた。
私は、つくしに似合う服を探して、街に繰り出して欲しかった。
だから、つくしとのバイトの時に、つくしに声を掛けてみた。
「ねぇ、つくし‼
ショッピングに行かない?」
急に、言い出した私に、つくしは、首を捻って魅せていた。
「えっ、優紀…?
急に、如何したの?」
「もう、季節は巡ってるんだよ‼
つくしに似合う服を探そうよ⁉」
つくしは、ゆっくりと首を左右に振っていた。
私は、つくしに言って除けていた。
「ねぇ、つくし⁉
また、私につくしのあの笑顔を見せて欲しいな‼」
「えっ??」
つくしは、驚愕していた。
私は、追加で、つくしに言って除けていた。
「つくしの心からの笑顔が見てみたいな⁉」
「………っう‼」
つくしは、嗚咽を出しながら、泣き出した。
そして、つくしは、バイト中という事も有り、バックヤードに下がって、更に、泣き出して居た。
私は、見ない振りをした。
女将さんも、事情を知っているので…。
つくしが、バイト中に泣いて居ても、何も、言わずにいてくれて居た。
女将さんも、私も、つくしには、泣くだけ泣かせて上げたかった。
今まで、つくしは、泣く事さえ、出来ずに居た筈だから…。
つくしの両親にも、弟の進君にも、つくしは頼る事が出来ない。
高校生にして、牧野家の大黒柱のつくし‼
今日は、泣けるだけ泣いて欲しい‼
そして、“明日には、また、つくしの心からのあの笑顔を見せてくれたら…。”と、願う私が、其処には居たのだった。
道明寺さん、つくしの心からの笑顔を奪った罪は、大きいですよ‼
道明寺さんは、つくしを如何したかったんですか?
道明寺さんの責任では無い事は、F3の皆さんから聞いて知って居ます。
つくしも、理解している筈です。
でも…?
つくしの事を先に好きに成ったのは…。
道明寺さんですよね?
つくしが、道明寺さんを好き成っただけで終わりですか?
道明寺さんは、つくしが、道明寺さんの事を好きになる様に仕掛けたんですよね?
いいえ、振り向かせたんですよね?
道明寺さんは、つくしを手放せ無かった筈ですよね?
つくしは、まだ、道明寺さんを好きですよ‼
“早く、つくしを思い出して上げて下さい‼”と、言いたい私が、其処には居たのだった。
fin
<此の二次小説、『あの笑顔を見せて…<つかつく>』は、竹内まりやさんの
♪ 元気を出して ♪ の歌詞を勝手に拝借させて頂いております。
関係者各位 様、勝手致しております事をお詫び申し上げます。>