出会ってしまった…<つかつく> 19.
<司side>
今日は、執務終了後、俺は、牧野を誘うつもりで居た。
願わくば…今日こそは⁉
そんな下心を胸に、業務がほぼ終了した時点で、牧野を誘ってみた。
「牧野、この後、ディナーに行かねぇか?」
牧野は、ぴくっとして、微動だにしなく成った。
如何いう意味、何だ?
で、俺は、調印式の後のババアとの会話を思い出していた。
~~『しっかり、ババアからは、釘を刺された。
「司…?
会長から、伝言を言付かって来ました。
『余り、暴走する様なら、司をNYに戻す。』と…。
これからは、肝に銘じて行動しなさい。
宜しくて、司?」
「ああ、分かった。」
で、条件を更に出された。
「この案件を無事、遂行出来た様なら…。
会長が、司を正式に日本支社 支社長に任命為さるおつもりの様よ‼
失敗すれば、何もかも、無かった事に為さるおつもりの様ね?
司と西田だけ、NYに戻すおつもりのご様子だったわね。
勿論、二度と、日本にも、帰国させるおつもりは無い様ね?
司次第って、処かしら…。
まあ、精々、牧野さんを傷付けない様に為さいな‼」』~~
まあ、焦りは、禁物って事だよな。
俺は、牧野の態度に、肝が冷えた様な気がしていた。
<つくしside>
私は、今日で、3ヶ月が経つ事から、何か専務から話しは有るだろうと、朝から、踏んでいた。
今日は、朝から、何か、落ち着かない私が居た。
今日は、いつも以上に、慎重に執務を熟す様に心掛けていた。
ミスは、業務上、命取りに成る。
でも、専務からの話しは、仕事の事のみ。
だから、油断していた。
業務が、ほぼ終了した時点で、私は、専務から誘われた。
如何答えたら良いのか?
今、此の時点に成っても悩んで居る私が居た。
専務と一緒に過ごす事は、嫌じゃない。
でも、仕事も一緒、プライベートも一緒…。
本当に、此れで、これからも、専務は、公私混同しないと言い切れるのだろうか?
今までは、3ヶ月という期間を置いてもらって居たので、線を引いて専務とは、ご一緒していた。
そうじゃなくても、私と二人っきりに成ると、甘い雰囲気の専務に成る。
手は握って来るし、kissもして来る。
専務のあの…。
辛そうな、寂しそうな、私に縋る様な顔付きを見てしまうと、私自身、専務を拒めなく成る。
絶対、専務は、私が、専務の弱い顔付きを分かってる。
態としてる様にしか思えて成らない。
でも、それが、分かって居ても、もう、私は、専務を拒めない。
だって、私は、専務を好きに成ってしまったらしい。
私は、思って居た。
私は、専務と『出会ってしまった…。』んだよね⁉
出会うべきして、『出会ってしまった…。』のかも知れない。
だから、私は、専務を拒めない。
もう、専務に『降参宣言』をしないと、いけないのかも知れない。
だから、私は、言ってしまった。
「今日も、専務にお供します。」
専務は、子供の様な笑顔を、私に見せてくれた。
<19.は、かなり短めで申し訳ございません。>