tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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馬鹿だよな、俺…<総優>  17.




優一郎を連れて来た桜子が、レストランの個室に入って来た。


人見知りもせず、桜子に懐いて居る優一郎を、其処に居た誰もが、“大物かも…?”と、思って居た。


後で、総二郎は、優紀から聞いた話しに寄ると…。
特に、優紀の両親は、“流石、西門家の血筋だけは在る。”と、感心していたそうだ。



家元夫人は、再度、優紀に、孫の名前を確認していた。


「優紀さん、私(わたくし)達の孫のお名前は…?」
「『優一郎』と、申します。
 海外では、皆さんから、『優』と呼ばれていました。」
「そう、良いお名前ね。」


優紀は、家元夫人の言葉が、余程、嬉しかったのか…?
家元夫人に、ニコっと、笑い掛けていた。



そして、総二郎の母親で在る家元夫人自ら、桜子から優一郎を預かろうとして席を立ち、桜子の下に行く為、桜子と優一郎の居る、入り口近くまで歩いて居た。


「桜子さんで、宜しかったかしら…?」
「はい。
 家元夫人、宜しくお願いします。」


桜子は、緊張する事無く、家元夫人に向かって居た。


流石、三条家のお嬢様と、言った処だろうか?


家元夫人は、桜子に話しして居た。


「桜子さん、優一郎のお世話を有難う‼
 優一郎は、此方で預かるわ‼」


桜子は、あきらに確認する様にあきらの方を向き、あきらが頷いたので、桜子は、優一郎を、家元夫人に預けた。


そして、家元夫人は、優紀の母親の所に連れて行き、一緒にあやす様に話ししていた。


「松岡のお母様、優一郎ですわ‼
 ほんとに、幼き頃の総二郎に瓜二つです事。
 この度の優紀さんの件は、本当に、申し訳御座いませんでした。」


優紀の母親も、優一郎の頬を突き(つつき)ながら、家元夫人に返事していた。


「いいえ、優紀が、御子息に相談もせず、勝手に起こした事。
 覚悟を持って致したのでしょう。
 もう、その事は…?」


家元夫人は、優一郎を抱き締めながら、優紀の母親に賛同していた。


「ええ。
 そうですわね。
 同じ孫を持つ者同士…。
 宜しくお願い致しますわ‼」


優紀の母親も、言葉を返していた。


「此方こそ、宜しくお願い致します。」



この光景を見て居た総二郎と優紀は、何が起こっているのか分からず、驚愕していた。


其処に、家元が、総二郎と優紀に声を掛けて来た。


「総二郎が、NYで、粗相をした時、楓さんから連絡を受けたんだよ。
 “もしかすると、ゴシップ誌に掲載されるかも…?”と。
 だから、ゴシップ誌に掲載される前に、私と家元夫人とで、松岡のご両親にお会い頂い
 たんだよ。
 で、総二郎の粗相をお許し頂いた。
 松岡のご両親の間で、育った優紀さんなら、“間違いがない。”と、悟ったよ。
 優紀さん、素晴らしいご両親の下で育って良かったね。」


優紀は、涙が溢れて喋れそうに無かった様子だったが…。
必死で、家元に返答していた。


「有難う御座います。
 此れからは、優一郎共々、宜しくお願い致します。」


優紀は、言いながら、頭を下げていた。



何もかも、お膳立ては出来て居るという事だった。


そして、家元は、『優一郎』に関してと、『今後の事』を話しし出した。


「優紀さん…?
 優一郎の籍は、如何成って居るのかな?」


優紀は、申し訳無さ過ぎて、俯き出した。


なので、代わりに総二郎が、話しし出した。


「優一郎の籍は未籍で、現在、戸籍は有りません。
 これに関しても、私の責任です。
 優一郎に戸籍を与えて遣る事が出来ないダメな父親です。」


優紀は、総二郎を庇うかの様に、話しし出した。


「私が、後先、考えずに、優一郎を産んでしまったからです。
 私の責任です。
 如何か、御子息を責めないで下さいませ。」


優紀は、家元に頭を下げた。


家元は、心の中で、“やはり…か?”と、思わずには居られなかった。


“致し方なかったので有ろう?”と、思っても居た家元で在った。


「総二郎と優紀さんを責めて居る訳では無い。
 しかし、西門家の孫に戸籍が無いという事は許される事ではない。
 総二郎、直ぐにでも、優紀さんと入籍しなさい。
 松岡のご両親にも、ご了承頂いて居る。
 その後に、優一郎に戸籍を与えて上げなさい。
 二人の子供だろ?」


総二郎は、家元の顔を見据えて、返事をしていた。


「はい、そうです。
 有難う御座います。」


総二郎と優紀は、同時に頭を下げた。


「『孫は鎹(かすがい)』だから…な。
 総二郎が、仕出かした事は許される事ではない。
 だが、優一郎には、何の罪も無い。
 私達 両家の『じじ・ばば』は、孫が可愛いんでね。」
「………」


総二郎は、何も言い返せなかった。


総二郎は、総二郎自身の不甲斐無さを痛感するしかなかった。



其れから、其の場で、総二郎は、優紀の両親に、この度の粗相を詫び、優紀との結婚の承諾を総二郎自ら、許しを得る為に、頭を下げていた。


その姿に、優紀の両親も、納得せざるを得ないと、総二郎をも、許す事にした。


だが、一言だけ、総二郎に願い出ていた優紀の両親だった。


「総二郎君…。
 優紀と優一郎の事を宜しく頼むよ‼」


そして、総二郎は、両家の両親だけじゃなく、親世代の後見人で在るあきらの父親とあきらも居る前で、誓っていた。


「お任せ下さい。
 もう、優紀と優一郎を手放しません。
 幸せにして見せます。」


あきらは、総二郎が、一皮剥けた良い男に成ったと、感じていた。



そして、此処からは、あきらの父親、総二郎の父親、優紀の父親、そして、あきらと総二郎が、残って話し合いをする事に成った。


その為、優一郎を抱いていた家元夫人、優紀の母親、優紀、桜子は、退席して、司のキープの部屋に戻る事にした。

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