tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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恋人達のX’mas…<総優>  短編②



此の場が、居た堪れなく成った優紀は、滋に声を掛けて、此の場を退席し様と考えて居たのだった。


「専務…。
 少し、此の場を離れますね。」と…。


だからだったのだろう。
滋は、優紀に訊くのだった。


「何処に、行くの?」と…。


なので、優紀は、滋の耳元に、自身の唇を近付けて、自身の掌で、口元を隠し乍ら、滋に伝えるのだった。


「『Restroom(レストルーム)』に、行って来ます。」と…。


なので、滋は、同意するのだった。


「うん。
 分かった。」と…。


そして、優紀は、此の場を離れたのだった。



だが、此の様子を観て居た者が、居たのだった。
其れは、総二郎だったのだ。


そして、総二郎は、優紀が、此の場を離れて、少ししてから、総二郎も、此の場を離れるのだった。



そして、そんな総二郎の動きを観て居た者が居たのだった。


そんな事とは知らない総二郎は、優紀を追い掛けるかの如く…。
優紀が、『Restroom(レストルーム)』から出て来るのを、扉の真向かいの壁に凭れて、腕を組んで、待って居たのだった。


其の場から出て来る淑女達は、そんな総二郎に、目で合図を送るが…。
此の時の総二郎は、一切、そんな淑女達を、相手にもし無かったのだ。


そんな総二郎の様子に、諦めたかの様に…。
淑女達は、いそいそと、其の場から、居なく成るのだった。


そして、総二郎にとっては、お目当てで在る 優紀が出て来た事で、総二郎は、優紀の腕
を掴んで、人気(ひとけ)の無い様な場所に、優紀を連れて行くのだった。


そして、総二郎は、怒りのままに、優紀に、訊き始めるのだった。


「優紀ちゃん…。
 そんなに俺の事が、嫌ぇか?
 俺に、目線を合わそうとしねぇし…よ。
 ジーっと、俺が、優紀ちゃんを観て居ても、無視だしよ。
 自信無さげに、俯いたままで…。
 そんなに、俺に見られるのが嫌なら…。
 俺に、そうはっきり言えよ‼」と…。


優紀は、総二郎から、そんな風に、言われるとは思って居なかったので…。
驚愕で、言葉が出て来なかったのだ。


だからだったのかも知れない。
優紀の目は、大きく見開いたまま…。
唯、総二郎を、ジーっと、観て居たのだった。


如何言えば良いのか?
迷って居るかの如く…。


だからだったのだろう。
総二郎は、更に、優紀に、訊き始めるのだった。


「優紀ちゃんは、今でも、俺の事が、好きだよな?
 そうだろう?」と…。


そして、総二郎は、そう言い乍ら、優紀の顎を支えるかの様に、上に持ち上げて、大人なkissを優紀に、施すのだった。


優紀は、咄嗟の事だったので、一瞬、訳が分からなかったのだが…。
此の状況を理解した優紀は、藻掻き始めるのだった。


其れでも、総二郎の力には、及ばず…。
総二郎の想いのままに成って居た優紀だったのだ。


其処で、一瞬、総二郎の力が弱まった隙に…。
優紀は、総二郎の胸元に自身の手を添えて、総二郎を押し退けるかの様に、総二郎から離れたのだった。


そして、優紀は、「お先に、失礼します。」と、言い乍ら、其の場を後にしたのだった。


だが、優紀は、総二郎から逃げる様に、其の場を後にし乍ら…。
優紀の心の中では、張り裂けんばかりに、叫んで居たのだった。


‟西門さんは、如何言うつもりで、こんな事を、私にしたの⁉”と…。



実は、優紀が、自信無さげに、滋の後ろで俯き加減のままで居たのは…。
優紀とは、同じ秘書の仕事をして居るつくしなのだが…。
つくしは、司の婚約者として、司のパートナーとして、ドレスを身に着けて、出席して居たのだ。


また、桜子も、あきらの秘書の立場では在るのだが…。
あきらのパートナーとして、ドレスを身に着けて、出席して居たのだ。


だが、此の時の優紀は、滋の秘書として、出席して居たのだが…。
ドレスでは無く…。
スーツ姿だったのだ。


勿論、何時ものスーツよりは、ドレッシーでは在るのだが、此の時の優紀が身に着けて居る洋服は、スーツで在る事には違いが無かったのだ。


だからだったのだろう。
そんなつくしと桜子…。
そして、勿論のドレス姿の滋が、此の時の優紀にとっては、眩しく思って居たのだった。


‟私の今の現状は、皆とは、こんなに差が有る。”と、優紀には、思わざるを得なかったのだ。


だからこそ…。
そんな優紀の思いまで、総二郎に、見透かされて居た様で、優紀自身、辛かったのだ。


だからこそ…。
優紀は、二重の想いから、涙が溢れたまま…。
パーティー会場に戻って居たのだった。
優紀自身、気付かなかったのだが…。



一方、其の時だったのだ。
優紀が去った其の場所には、類が、総二郎の前に、顔を出したのだった。


そして、類は、総二郎に、声を掛けたのだった。


「総二郎…。
 テンパってるね。
 総二郎らしからぬという感じじゃ無い?
 如何したの?」と…。


其処で、総二郎は、類に、訊くのだった。


「何時から、観てたんだよ?」と…。


なので、類は、何時もの如く…。
飄々と、総二郎に、言って除けるのだった。


「何時から…?
 う~ん?
 ‟優紀ちゃん…。
  そんなに俺の事が、嫌ぇか?”と、総二郎が、あの娘(こ)に、訊いて居た所位か
 ら…?」と…。


だからだったのだろう。
総二郎は、そんな類に、呆れるかの様に、言って除けるのだった。


「其れじゃ~。
 最初からだろ?
 其れに、俺らしからぬとは、如何言う状況だったら、俺らしいんだよ?」と…。


なので、類は、考えるかの様な振りをして、総二郎に、話しし始めるのだった。


「う~ん?
 総二郎は、俺からすれば…。
 クールで、周りを良く観てて…。
 其の場の空気が読める。
 けど…。
 今日の総二郎は、まるで、司の様に、突進型に成ってたよ。
 あの娘(こ)…。
 牧野の友達も、震えてたみたいだったけど…。」と…。


だからだったのだろう。
総二郎は、自身の想いを、類に打ち明けるのだった。


「何か?
 優紀ちゃんを観て居て、腹立って来たんだよな。
 俺の事を見様としねぇし…よ。
 フル無視だぜ、無視…。
 有り得ねぇだろ?
 俺が、無視されるって…。」と…。


なので、類は、総二郎に、訊き始めるのだった。


「だから…。
 牧野の友達に、あんなにムキに成ったの?
 総二郎…。
 もしかして…。
 牧野の友達に、惚れたの?」と…。


だからだったのだろう。
総二郎は、更に、類に、言って除けるのだった。


「俺じゃねぇだろ?
 優紀ちゃんが、俺に惚れてるから、優紀ちゃんは、俺に、あんな態度を取ってるんだ
 ろ?」と…。


だからだったのだろう。
類は、そんな総二郎に、思って居たのだった。


‟総二郎は、如何も、『司』化してしまった様だね。
 総二郎が、本気の恋をすると、こう成るんだぁ~。
 新発見かも…ね。”と…。


だが、類は、此れ以上、総二郎と話しして居ても、一方通行に成りそうだったので…。
話しを切り上げて、自身は、パーティー会場に、戻る事にしたのだった。


「俺は、パーティー会場に、戻るけど…。
 総二郎は、如何する?」と…。


なので、総二郎は、そんな類に、頼むのだった。


「俺は、此のまま…帰るわ。
 俺が、(パーティー会場に)戻っても、優紀ちゃんとは、気拙く成りそうだし…な。
 だから…よ。
 司とあきらには、言って置いてくれ‼」と…。


だからだったのだろう。
類も、‟其の方が良い。”と、判断したので、類は、総二郎に、頷くのだった。


そして、類だけが、パーティー会場に、戻ったのだった。


そして、類は、まるで、優紀に伝えるかの様に…。
F2(司とあきら)に、報告するのだった。


「総二郎は、‟先に、帰る。”と、言ってたよ。」と…。


だからだったのだろう。
司とあきらは、口々に、言って除けるのだった。


「何だよ。
 先に、帰ったのかよ。
 此の後…。
 飲みに行くつもりだったのに…よ。」と、司が、愚痴を溢せば…。


「何か、総二郎に、有ったのか?
 類…。」と、あきらは、総二郎の事を心配するのだった。


だが、此の時の優紀の顔付きは、ホッとして居たのだった。


そんな優紀の顔付きを、不思議に思い、此の現状を考えて居る者が居たのだった。


そして、其の後…。
此の事が、T3の耳に入る事に成るのだった。

I’m crazy about you. ~お前に夢中~  30.



今年の『Christmas』も、終わり、世間の雰囲気は、年の瀬、一色に、押し迫った頃…。
或る事件が、勃発したのだった。
其の事件とは…。



実は、F4&T3で集まった『Christmas Eve』の後…。
あきらは、嫌な予感を感じて居たのだった。


だからだったのかも知れない。
あきらは、F4&T3で集まった『Christmas Eve』の翌日(12月25日)の朝…。
桜子に連絡を入れるのだった。
勿論のLINEで…。


『桜子…。
 今日の夜、空いてるか?
 頼み事が有んだ?
 会えるか?』と…。


だからだったのだろう。
桜子は、即、了承の返答を、あきらに、入れるのだった。


『了解しました。』と…。


桜子は、あきらからの誘いに、実は、喜んで居たのだった。


‟今日は、12月25日…。
 『Christmas』だし…。
 まるで、デートのお誘い…みたいよね。
 行くに決まってるわよね。”と…。


だからこそ…。
桜子は、あきらに、了承の返答を、LINEにて、送付したのだった。


だが、桜子は、待ち合わせのバーに行って視て、ガッカリするのだった。


何故なら…。
勿論のデートの誘いでは無く…。
滋の話しだったのだから…。


だからこそ…。
桜子は、其の時に、思って居たのだった。


‟やっぱり、そういう事か?
 美作さんからのお誘いは、ちょっと、嬉しかったりしたんだけど…なぁ~。”と…。



実は、桜子が、待ち合わせのバーに入った時…。
既に、あきらは、カウンター席で座って、桜子が、到着する事を、待って居たのだった。
そして、桜子が、席に就いて、カクテルを注文して、其の後、乾杯したのだった。


「「Merry Christmas!」」と…。


そして、あきらは、徐に、桜子に、話しし始めるのだった。


「なぁ~、桜子…。
 俺なぁ~。
 何か、気に成るんだよな。
 昨日、皆(F4&T3)で、集まった時…。
 滋が、司から、全ての話しを聞き終わった後…。
 桜子に、ニヤッと、笑ってたろ⁉
 あの滋の嫌な笑いを観た時…。
 ‟何も、起こらなければ良いが…。”と、ちょっと、頭に過ってたんだよな。
 其れから、気に成って仕方ねぇんだよな。
 其処で、桜子に、頼みてぇんだけど…な。
 滋の様子を、随一、確認して置いて欲しいんだよな。
 滋の動きを阻止出来るのは、牧野を含めた俺等 F4&T4の中でも、桜子位ぇだろ。
 宜しく頼むな。」と…。


だからだったのだろう。
桜子も、気にして居た事だったので、あきらに、了承の意を告げるのだった。


「承知しております。
 実は、私も、気に成って居ましたので…。
 滋さんの様子は、今後も、見るつもりで居ました。
 其れに、以前、私から、美作さんに、ご連絡しましたよね。
 ‟『Christmas Eve』を利用して、私達 T3と、お会い頂けないでしょうか?”と…。」と…。


だからだったのだろう。
あきらは、桜子に、即答したのだった。


「ああ。」と…。


なので、桜子は、徐に、先の話しを進めて、話しし始めるのだった。


「実は、滋さんから、再三に渡って…。
 優紀さんと私は、責められて居た事が有ったんです。
 皆さん(F4&T3)で集まった『Christmas Eve』の前に、一度、F3の皆さんとお会いした
 日が有りましたでしょ?
 あの時に、F3の皆さんから、先輩に関する何の情報も得られ無かった事で…。
 滋さんが、かなり、怒って居て、収拾が付かなく成って居た事が有ったんです。
 だから…。
 優紀さんも、私も、困ってしまって…。
 滋さんには、‟もう少し、待ちましょう。”と、其の時は、滋さんを宥めて、滋さんには、
 取り敢えず、落ち着いて貰ったんです。
 ですが…。
 其の後も、幾ら待っても、F3の皆さんからの連絡も無くて…。
 等々、滋さんが、吠え始めたんです。
 ‟もう待てないよ。
  此のまま、年越し出来ると思うの?
  桜子、良い?
  あきら君に連絡して、私達 T3が、F3と会う事を、約束させて…。”と…。
 だから…。
 私は、あの日…。
 美作さんに、連絡したんです。
 ですが…。
 何もかも知った滋さんが、じーっとして居る訳が無いんです。
 道明寺さんからは、‟牧野(先輩)に会いに行くな‼”と、言われていますから…。
 滋さんは、先輩に、直接、会いに行かない方法で、先輩の所に行こうとすると思うんで
 す。
 だから…。
 私は、取り敢えず…。
 滋さんの動きを止め様と、考えて居ますけど…。」と…。


なので、あきらは、桜子の意見に賛同するかの様に…。
返答の言葉を告げるのだった。


「ああ。
 そうしてくれるか?
 悪ぃな、桜子…。」と…。


なので、「はい。」と、言い乍ら、桜子は、あきらに、頷いたのだった。



そして、次の日(12月26日)のお昼頃…。
滋は、桜子に連絡を入れたのだった。


「今ね、つくしに、SPを就けてるの。
 そしたら…ね。
 『つくし』ったら…。
 桃乃園家のお嬢様にも拘らず…。
 電車通学して居るらしいのよ。
 吃驚でしょ⁉
 で、今日も、桃乃園大学に、出掛けて居るらしいわ。
 だから…さ。
 つくしが、桃乃園大学を出る頃を見計らって…。
 車で、待機して、待つわよ。
 つくしに、会いに行くんじゃ無いの。
 つくしの様子を、一目見たいじゃない。
 元気で遣って居るのか?」と…。


だからだったのだろう。
桜子は、‟滋さんを、一人で、行かせる訳には、いかない。”と、考えた結果…。
桜子は、滋に、就いて行く事にしたのだった。


‟了解しました。”と、返答して…。


そして、滋は、桜子を迎えに行き…。
桃乃園大学に、向かうのだった。


そして、大河原家の車は、桃乃園大学の門付近で、待機して居たのだった。



そして、其の時だったのだ。
桜子が、急に、叫び始めたのだった。


「あの前の車に、先輩らしい女性(ひと)が、乗って居ました。
 助けを求めて居るかの様な顔付きで…。」と…。


だからだったのだろう。
滋は、運転手に、指示を出すのだった。


「あの前の車の後ろに付いて、追い掛けて頂戴‼」と…。


そして、大河原家の運転手は、滋に、「承知しました。」と、返答し乍らも、前の車のナンバーを、即座に、頭にインプットして、前の車を追い掛けるのだった。



そして、桜子は、滋に、伝えるのだった。


「滋さん…。
 滋さんは、道明寺さんに、連絡して下さいますか?
 私は、美作さんに、連絡を入れますから…。」と…。


なので、滋は、即答するのだった。


「分かった。」と…。



そして、滋は、司に、連絡を入れるのだった。


「司…。
 大変なの。
 つくしが、誘拐されたわ。」と…。


慌てるかの様に、滋は、司に、伝えて居るのだが…。
司には、全く、意図が読めて居ないのだ。


だからこそ…。
司は、そんな滋に言えた言葉だったのだ。


‟はぁ~??
 如何いう意味だよ?
 俺は、滋に、言ったよな。
 「牧野には、会いに行くな。」って…。
 其れでも、滋は、牧野に、会いに行ったのかよ?”と…。


だが、其れ処では無い滋は、取り敢えず、簡潔に、司に、伝えるのだった。


「つくしに、会いに来たんじゃ無くて…。
 様子を見に来ただけ…。
 で、偶々、事件に、遭遇したの。」と…。


なので、司は、滋のTEL口から聞こえる声の様子から、何かを悟るのだった。


‟マジなのか?”と…。


なので、滋は、そんな司に、呆れるかの様に、言って除けるのだった。


「はぁ~
 此の期に及んで、私が、嘘を言うと思う?
 マジに決まってるでしょ?」と…。


此処迄言って…。
滋は、司に、怒りを露わにするのだった。


だからだったのだろう。
司は、慌てる様に、滋に、お礼の言葉を口にするのだった。


‟滋…。
 サンキュー!
 悪ぃが、牧野を追跡してくれ‼”と…。


だからだったのだろう。
滋は、即答するのだった。


「分かってる。
 追跡ルートは、司の携帯に、随時送るから…。」と…。


なので、司は、‟分かった。”と、返答した後…。
其の場で、TELを切ったのだった。


そして、司は、西田に、伝えるのだった。


「今、滋から、連絡が来た。
 牧野が、誘拐された。
 俺は、牧野を助けに行く。
 後の事は、頼んだ。」と…。


だからだったのだろう。
西田は、「承知しました。」と、司に、返答して、其の後…。
SPを司の下に、集結させるのだった。

恋人達のX’mas…<総優>  短編①



2020.12.25  X’mas



【プロローグ】


総二郎と優紀の付き合いも、司とつくしの付き合いに負けじと、紆余曲折だったのだ。



優紀が、総二郎と知り合った切っ掛けは…。
つくしが、英徳学園に通って居たから…だったのだ。


其の事に寄り…。
つくしの英徳学園の先輩で在る 総二郎と、優紀は、知り合いと成り…。
後には、仲間と成るのだった。



先ずは、高校生当時の優紀が、総二郎を好きに成った。


其れは、其の当時、優紀がお付き合いして居た高校の同級生の裏切りから、優紀は、総二郎に、救って貰った事に寄り…。
優紀は、総二郎に、憧れを抱いたのだった。


そして、お茶に興味を持ち…。
高校のクラブ活動も、茶道部に入部する程だったのだ。


だが、其の茶道部の先輩で在る 更は、総二郎の幼馴染だったのだ。


そして、優紀は、総二郎の苦い思い出から、総二郎を、救い出したのだ。



本来なら…。
総二郎は、此の事が切っ掛けで、総二郎も、優紀を、好きに成って居た筈だった。


だが、総二郎は、自身の家庭環境から…。
総二郎の将来は、親に寄って、決められて居るも、当然だったのだ。


だからこそ…。
総二郎は、優紀にとって、きつい言葉を吐き乍らも…。
自身の事は、忘れ去って欲しかったのだ。
将来的に、優紀を傷付けない為にも…。


そして、其の総二郎の想いが実ったかの様に…。
優紀は、総二郎の前から、姿を消したのだった。
受験勉強を理由に…。



其の後の優紀は、つくしの声掛けで…。
T2とは、会って居たのだ。
其れは、滋と桜子の思いでも有ったのだ。



そして、優紀は、高校を卒業後…。
或る女子大に、進学するのだった。


つくしと云えば…。
司の思惑通り…。
就職する筈だったつくしを、司は、英徳大学に進学させたのだった。


実は、そんなつくしを、優紀は、羨ましく思って居たのだ。


司のつくしへの想いが、有り有りと、分かるから…だったのだ。



此の時の優紀は、思って居たのだった。


‟私にも、つくしの様な恋愛が、何時か、出来るのだろうか?
 私にも、私だけを、好きに成ってくれる様な男性が現れるのだろうか?”と…。



そして、つくしと優紀が、大学3年生に成った頃…。
そろそろ、就職活動の事を考えていく時期に成ったのだった。


つくしは、司の思惑に寄って…。
『道明寺HD』に、入社する事は、決まって居たのだ。
此れは、司の両親で在る 道明寺HDの会長の保 と 社長の楓も、了承済の事案だったのだ。


だからこそ…。
つくしは、就職活動をする必要性も無かったのだ。


なので、3年生の時点で、卒論のテーマを、考えて於く事も…。
其の時間も、つくしには、有ったのだ。
此の当時のつくしは、勿論、バイトとは、続けて居たのだが…。


なので、優紀は、尚も、つくしを羨ましく思って居たのだ。



そんな時だったのだ。
滋が、優紀に、声を掛けて来たのだ。


「ねぇ~、優紀…。
 つくしは、司に取られちゃったから…さ。
 優紀は、大河原グループを受験して…。
 私の秘書に成ってよ。」と…。


こんな滋の言葉には、優紀自身、驚愕で、言葉も出て来なかったのだが…。
有り難いお話し故…。
断る事無く…。
優紀は、お受けするのだった。


何故なら…。
優紀は、大学に通い乍ら…。
つくしを見習い、秘書検定1級を取得して居たのだから…。



そして、其の後の優紀は、一点集中かの様に…。
『大河原グループ』だけを受験するのだった。


そして、見事…と言うべきか?
優紀は、『大河原グループ』から、就職内定通知を貰うのだった。


そして、優紀は、『大河原グループ』に、就職したのだった。


実は、優紀の配属先は、新入社員で在り乍ら…。
『秘書課』だったのだ。


表向きは、優紀が、『秘書検定1級を取得して居た。』と言う事が、大きな理由とされて居たのだが…。
実は、滋からの要望だったのだ。


滋の父親も、滋から頼まれれば…。
嫌とは言えず…。
了承されたのだった。


そして、優紀は、其の後…。
秘書課での一年の研修を終え、滋の第2秘書と成って居たのだった。



そして、其の日から、更に、2年が経ったのだった。


優紀も、漸く、秘書として、板に付いて来た処だったのだ。


そんな頃に、優紀は、総二郎と再会したのだった。



其れは、政財界に寄る『Christmas party』の場で…だったのだ。


優紀は、滋の秘書として、出席して居たのだ。


だからこそ…。
優紀は、総二郎の出席に、驚愕したのだった。


何故なら…。
茶道の次期家元で在る 総二郎が、出席するとは思っても視なかったのだ。


所謂、政治家でも無く…。
企業人でも無い総二郎の出席に、優紀は、驚愕したという訳だったのだ。



だからだったのだろう。
優紀は、終始、俯き加減だったのだ。


何故なら…。
F4が揃い踏みで…。


しかも、司の秘書には、つくしが…。
あきらの秘書には、桜子が、就いて居たのだ。


そう成ると…。
自然と、滋の足は、F4&つくし&桜子の方に向かうのだ。



なので、優紀にして視たら…。
此の場が、眩しかったのだ。


所謂、自信の無い優紀が、見え隠れして居たのだ。



そんな優紀の様子に、総二郎は、気が付いたのだ。


だからだったのだろう。
総二郎は、優紀に声を掛けるのだった。


「優紀ちゃん…。
 久し振りだな?」と…。


なので、優紀は、総二郎に、簡単な返答しか出来なかったのだ。


「はい。」と…。


そして、此の場が、居た堪れなく成った優紀は、滋に声を掛けて、此の場を退席したのだった。


「専務…。
 少し、此の場を離れますね。」と…。


なので、滋は、同意するのだった。



そして、優紀は、此の場を離れたのだった。