tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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Remember me…<つかつく>  10.




司は、ご満悦だった。


“つくしと二人だけで過ごせるのは、いつ振りだろう⁉”と、感慨に耽って居た司だった。


司のご満悦振りは、つくしにとっては、恐怖でしか無かった。
何故なら、司は、ずーっと、つくしを凝視した状態だったのだから…。



いつも、司の幼馴染で親友のF3や、友人関係のT2が…。
司の執務室に現れも、司の不機嫌な顔付きしか観た事が無かったつくしだったのだから…。
つくしに関しては、そう言う状況に成っても、無理も無い事案だと、誰もが思うだろう事は、分かり切って居た。



だから、司の様に綺麗な顔付きの男性が、少年の様に笑う姿に、つくしは、司に如何対応して良いのか?
つくし自身、苦慮する処だったのだ。


司は、つくしに、良い所を魅せ様と、必死に、藻掻き、頑張って居たのだ。


だから、いつも以上に、つくしに尽くす司が居た事も、また、事実だった。


其れは、司とつくしが一緒に、道明寺HDビルの地下駐車場に下りるエレベーターの中からでも然り…。
司が運転する司の愛車の中で、つくしが司と一緒に乗車して居た時でも然り…。


また、メープルの地下駐車場に着いて、其処から、司は、最上階エレベーターに、つくしを連れ込み、司とつくしが一緒に乗り込んだ時でも然り…。


また、最上階エレベーターが、最上階に着いて、司がつくしを、司のキープして居る部屋に、司が、つくしを誘導して居る時でも然り…。


また、司がつくしを、司のキープして居る部屋の中に誘導して居る時でも然り…。



全てに於いて、司は、つくしに尽くして居た。


また、其の事(司がつくしに対して、尽くして居る事に関しても)が、嫌そうでも無いつくしだったのだ。



そして、司は、“やっぱり、つくしは、つくし…何だ‼”と、思う現象を、傍で、観ていた。



そんな司が、つくしの傍で観ていたというつくしの行動とは…?
そして、其の後、司のエスコートで、司のキープして居る部屋の中に入ったつくしが取った行動とは…?


目の前に広がる、ガラス張りの向こう側の夜景の景色に酔い痴れていたつくしだった。


「うわぁー‼
 何、此の景色…。
 最高~‼」


つくしは、ガラスに張り付いて、興奮気味に叫んでいた。



勿論、司の執務室からも、夜景を見る事が出来る。


だが、つくしにとって、始業中と、プライベートでは、自身の目に映るモノが違って来るらしい。



だが、司は、そんなつくしに寂しさが募っていた。


“お前は、此の部屋(司のキープして居る部屋)は、初めてじゃねぇだろ?”と…。


また、司は、つくしの此の燥ぎ振りを観た時…。
“本当に、お前には、俺の記憶がねぇんだな‼”と、痛感するしか無かった。


更に、寂しさが募っていた司だった。


司には、つくしの記憶を失くして居た時期が有った筈だった。
司は、其の頃の事は、すっかり忘れたかの様な司の態度だった。



つくしは、司の方に振り返った時…。
司のそんな寂しそうな顔付きを観て、ドキッとした事は、事実だった。


だが、つくし自身、何故、ドキッとしたのか?
つくしは、自分自身で、自分自身の事が、全く、理解出来ずに居た。



だが、司は、つくしの弱点を知っていた。
つくしにとって、司の顔付きの中で、(司の)弱い顔付きが有る事は、高校生の頃から、司には分かって居た。


だが、今回の顔付きは、態とした訳では無かった。


そんな司は、つくしが、顔を赤らめ始めた事に、其の当時の事を思い出していた。



司は、つくしのそんな様子を観て居て、つくしに迫り始めて居た。


「牧野…。
 俺のお前への気持ちは、既に、お前に伝えて有るから、分かってるよな?
 だから、お前の俺への気持ちを教えてくれ‼」
「………」


つくしは、司の其の言葉に寄り、困惑していた。
何故なら、上司という以外、気持ちは無いのだから…。


だが、其の事を司に正直に伝えて良いモノか?
つくしは、迷ってしまって居た。


だから、何も、答えられないつくしが居た事も、また、事実の事だった。



そんなつくしの様子を観て居た司は、心の中で、叫んでいた。


“一日でも早く、俺を思い出せ‼(=Rememer me.)”と…。



司が、そう思って居た時…。


つくしは、ふと、テーブルセッティングがされている料理に…思わず、叫んでいた。


「凄~い‼
 美味しそうな料理…。」


司は、つくしの其の言葉に、苦笑いだった。



そして、司は、更に、心の中で、叫んでいた。


“お前の目の前に、こんなに良い男が居るのに…よ。
 お前は、俺より、料理…何だな。”と…。


司は、つくしの中で、占める割合が、司自身寄り、料理に負けた事が、辛くて仕方なかったのだった。
其の件に関しては、司の中で、高校生の頃から、分かり切って居たのに…だ。



だが、其処は、つくし…。
お腹の虫が鳴った事で…。


つくしの興味は、既に、テーブルセッティングされて居る料理に、夢中に成って居た。



司は、そんなつくしに対して、苦笑いの顔をつくしには見せて居るが…。
司は、そんなつくしに諦めて、つくしに食事を勧めるのだった。


「お前の為に用意したディナーだ‼
 食べて良いぞ‼」


つくしは、太陽の様な満面の笑みを司に魅せ乍ら…。
つくしは、お礼を司に伝えて居た。


「はい。
 有難うございます。」


そう言い乍ら、食事をするつくしだった。
司は、当然、自分(司)自身より、料理に負けた事で、苦笑いしか無かったのだが…。



本来は、司は、料理なんかより、つくしには、司自身を選んで欲しかった。


だが、司の記憶の無いつくしにとって、そんな事を言われても、困惑するだけだった。


だからだろうか?
司は諦めて、つくしと一緒に、食事をするのだった。


つくしは、綺麗に食事をする司の姿に、見惚れていた。


“流石、『お坊ちゃま』…。”と、思うつくしだった。


だが、司は、良い意味で、つくしにじーっと観られて居ると勘違いして居る様で、つくしが、思って居る事と、違う事を考えて居た。


“何だ…。
 結局、つくしは、俺に惚れてるんじゃねぇのか⁉”と…。



そして、司は、つくしから、そんな風に見詰められて居る事に気を良くして…。
そんなつくしの顔付きを観乍ら、司は、照れ始めるのだった。


勿論、つくしは、何故、司が、顔を赤らめ始めたのか?
つくし自身が、分からずに居た事は、仕方なかったのだった。

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