昔からある場所…<つかつく> 5.
このままでは、つくし自身の祖父で在る 乙和カンパニーの会長に、“私の人生を操られる。”と、危惧をし始めたつくしだった。
つくしの父親で在る 晴夫もまた、自身の父親(乙和カンパニーの会長)に寄って、人生を操られる事を危惧して、家出を決行していた。
晴夫自身が家出を決行した理由を、つくしが祖父の存在を知った時に、つくしは、晴夫に訊いた事が在った。
「何故、パパは、家出を決行したの?」
晴夫は…つくしに言って居た。
「世間からは、『乙和家の坊っちゃん』としてでは無く、一人の人間として…。
親からは、後継者じゃ無く、私(晴夫)個人として、見て欲しかったんだ‼」
と、つくしパパ(晴夫)から聞いたつくしは、“やっぱり、私とパパは、似てるだ‼”と、認識していた事は、言うまでも無かった。
だから、如何しても、祖父の遣り方が許せないつくしだった。
で、つくしは、不義理をしていたT3に連絡を取る事にしたのだった。
勿論、つくしの起こした不義理は、つくし自身の思惑では無い。
だが、“F4&T3に、連絡を取ろうと思えば、取れた筈だった。”と、反省をしているつくしだったのだ。
だから、T3(特に、滋と桜子)から、何を言われても、つくし自身、反論をする気は、毛頭、無かった。
唯、つくしの協力者として、T3に助けを求めようと考えて居たつくしだったのだ。
そして、つくしは、意を決して、『T4LINE』のグループLINEにて、5年振りに連絡を入れたのだった。
T3の誰一人として、アドレスを変更して居なかった事に、つくしは、感謝していた。
『ご無沙汰しています。
つくしです。
会って、話ししたい事が有ります。
T4だけで逢えないですか?
女子会でもしませんか?』
T3は、それぞれ、驚愕していた。
特に、優紀と桜子は、それぞれのパートナー(彼氏)が、F4のメンバーなのだ。
つくしから、LINEが入って来た時の優紀と桜子は、それぞれのパートナー(彼氏)で在る 総二郎とあきらと、一緒に居るのだから…驚愕する事は当然だった。
だが、つくしからのLINEを読んだ優紀と桜子のそれぞれは、顔に驚愕顔を浮かべれば、“大変な事に成る‼”と、その時の優紀と桜子は、直感でそう思って居た。
だから、中々、LINEを返信出来ずに居た優紀と桜子だった。
一方の滋は、つくしからのLINEの連絡に驚愕するモノの…。
少し、怒りに似た感情のまま、つくしからのLINEの連絡に返信していた。
まあ、滋らしいと言えば、滋らしいのだが…。
『つくし…?
つくしなの?
一体、5年も、何処に居たのよ?
何の音沙汰も無しで…。
どんなに心配したと、思ってんのよ~。』
『ごめんなさい。』
今は、其れしか、伝えられないつくしだった。
何故なら、危機管理の為だった。
“お祖父様にバレれば…。
私は、即刻、イギリス送りよね?”と、思う、つくしだった。
そして、優紀と桜子からは、次の日に、LINEの返信が入って来た。
つくしは、優紀と桜子が、直ぐに、返信をして来なかった事に関して…。
“優紀と桜子は、私(つくし)に対して、怒っているのか?”と、思って居たつくしだった。
勿論、優紀と桜子からすれば、つくしに関しては、怒っているだろう事は当然で有るのだが…。
理由を伝える優紀と桜子だった。
先ずは、桜子から…。
つくしは、桜子から嫌味に近い言葉を投げ掛けられていた。
『先輩…?
返信が遅く成りました。
昨日は、あきらさんと一緒だったので…。
本当に、心配して居たんですよ‼
生存が確認出来て良かったです。』
つくしは、桜子からの返信を読んで、“自分(つくし)自身の生存にまで事が及んでいたのか?”と、驚愕しか無かった。
また、優紀からも、LINEの返信が入って来ていた。
『私も、昨日は、総二郎さんとご一緒だったので…。
返信が遅く成って、ごめんなさい。
でも、良かった。
つくしが、元気そうで‼』
“流石、優しい優紀だ‼”と、思うつくしだった。
だが、つくしにとって、優紀にしても、桜子にしても、聞捨て成らない言葉が出て来たのは、吃驚だった。
『優紀、桜子…?
あのさぁ~。
優紀と桜子から、聞捨て成らない言葉が出て来た様に思うんだけど…?』
桜子は、話しが長く成ると思ったのか?
LINEに返信して来た。
『その件は、T4女子会で~。』
『了解‼』
其の時のつくしは、そうとしか言い様の無かったつくしだった。
そして、T4女子会の日が、遣って来た。
T4の4人は、時間通りに集まっていた。
そして、つくしは、如何しても、『party』前に、T3に逢って於きたかったのだった。
そして、つくしは…。
*何故、あの時、つくしは、音信不通に成り、F4&T3の前から、姿を消したのか?
其れが、何故、牧野家の全員だったのか?
*また、現在のつくしは、『牧野つくし』では無く、何故、『乙和つくし』なのか?
を、筋道を立てて、T3に話しして聞かせていた。
また、更に、T3には、今回の『party』の目的…。
所謂、乙和カンパニーの会長で在る つくしの祖父が、つくしを『乙和カンパニー』に取り込む為に仕掛けた『party』で、『政略結婚の発表』を目的として居る『party』で在る事を、つくしは、T3に伝えていた。
結局は、乙和カンパニーの会長で在る つくしの祖父が行おうとして居る事は…?
嘗て、乙和カンパニーの会長の息子で在る つくしパパ(晴夫)にして居た事と同じ事を繰り返そうしているだけに過ぎなかった。
「結局、お祖父様は、自分の言い成りに成る人間が欲しいだけなのよ‼」
と、つくしは、T3に言って除けていた。
で、T3に協力要請をしたのだった。
「お願い‼
私に協力して‼」
つくしは、沈痛な面持ちで、T3にお願いしていた。