昔からある場所…<つかつく> 7.
桜子は、あきらに連絡を入れていた。
「今、先輩とご一緒して居るんですが…。」
「牧野とか…?」
「はい。
先輩から、今日の招集が掛かったんです。
乙和家で、何か遭った様で…。
私達 T3に協力要請の話しが有ったんです。」
「其の“何か…?”って、何だったんだ?」
「はい。
乙和家で、ーーーーーーーーーーーーーーーだったんです。」
「………」
桜子は、内容までは、はっきりは分からないにしても、つくしが、進に協力要請して居た事をあきらに話しして居た。
また、其れに加えて、つくしが、乙和会長と、TELで揉めて居た事を、更に、あきらに話しして聞かせて居た桜子だった。
あきらは、驚愕して、何も、答えられない様子だった。
桜子は、無理も無いと思って居た。
桜子達 T3でさえも、何も、答え様が無かったのだから…。
あきらは、桜子とのTELを切った後、直ぐ様、『F4LINE』にLINEを入れていた。
『今、T4は、一緒に居るらしい。
桜子から、連絡が有った。
で、牧野から、T3に協力要請して来たらしい。』
司は、あきらのLINEを見て、怒り狂いそうに成って居た。
司の其の怒りは、あきらに向いてしまって居た。
あきらは、いつもの事なので、敢えて、突っ込まなかった。
『何で、T3に協力要請してんだよ?
協力要請する相手が違ぇだろ?』
『仕方ないよ‼
牧野は、俺等に、“不義理をしてしまった。”と、思ってるだろうから…。
特に、司には、連絡し辛かったんじゃないの?』
類は、“牧野の気持ちは、俺には分かるよ‼”と、言わんばかりに、司に言葉を投げ掛けていた。
司は、そんな類のLINEに、舌打ちするしか出来なかった。
「チェッ‼」
で、F4は、F4会を結集する事にした。
其処に、T3も呼ぶ様にしていた事は、言うまでも無かった。
そして、其の日が来た。
司は、“初めてではないだろうか?”と、思う程、時間通りに、集合場所のメープルのラウンジのVIPルームに来ていた。
総二郎が、そんな司を揶揄し始めて居た。
「おいおい、司が、時間通りに居るって…。
司も牧野の事に成ると、居ても経っても居られなかったのか?」
「うるっせぇ~。」
此処は、やはりのあきらが、纏め上げていた。
「総二郎も、もう、良いだろ?
取り敢えず、T3に話しを進めてもらうぞ‼」
「「ああ。」」
「うん。」
此処は、桜子が、代表して、話しを進めていた。
「先輩が、乙和会長と、喋っていらっしゃったTELの内容からですと…。
先輩は、乙和会長から、勝手に『政略結婚』を推し進められていた様ですね。
この間のTELの内容だと、かなり、先輩は、乙和会長に食って掛かっていた様です。
取り敢えず、乙和会長が、折れる形に成った様で、“今後は、つくしを助けない。”と、
乙和会長が、仰った様です。
其れと引き換えに、『政略結婚』と『party』のパートナーの件は、無しに成った様で
す。
多分、業績を上げる約束をさせられたのでは無いかと思うんです。
先輩は、弟の進さんにも、協力要請のTELをして居ました。
その事を受けて、私達 T3にも、協力要請の話しが為されました。
詳しい内容は、後日、乙和カンパニーの本社でという話しに成って居ます。」
司は、ニヤリと笑った様に、F3&T3には見えていた。
何を思って、司が、ニヤ着いたのかは、F3&T3には、訳が分からなかった。
だが、司のニヤ着き加減では、司は、“牧野(つくし;先輩)を助けるつもりなのだろう‼”と、F3&T3は踏んでいた。
其の頃のつくしは、着々と、プロジェクトを進めるべく、或る事に取り掛かろうとしていた。
なんせ、つくしの秘書も、元は、乙和会長の秘書。
つくしのする事は、全て、乙和会長には、筒抜けと成る。
なので、つくしは、極秘で進めて行かなければならない。
今でも、つくし一人の力じゃ、何も出来ないと踏んでいる乙和会長だった。
乙和会長は、少なくとも、半年後には、つくしは、乙和会長に泣き着いて来ると踏んで居るのだった。
だから、乙和会長は、半年は、つくしを野放しにするつもりだった。
で、つくしの仕事振りが、上手く行かなかったら(乙和会長に泣き着いて来る様なら)、先の『政略結婚』を推し進める気で居た乙和会長だった。
つくしを甘く見ていた乙和会長だった。
乙和会長が、如何考えて居るのかは、十分過ぎる位、理解しているつくしだった。
だから、如何しても、つくし自身、乙和会長を『ぎゃふん』と言わせたいつくしだったのだ。
つくしには、何をすべきで、何を如何するべきかも、頭の中では、既に、全ての設計図を作り出して居た。
つくしは、つくし自身のお祖父様に何も言わせない為にも…。
つくしが行おうとして居るプロジェクトを、“やり遂げてみせる‼”と、誓って居たつくしだったのだ。
<此の二次小説『昔からある場所…<つかつく> 7.』は、短めで申し訳在りませ
ん。>