懊悩(おうのう)≒ OH NO‼…<F4&T4> 3.
今後の親睦を深める意味でも、一度、F4&T4で、集まろうという事に成って居た。
つくしは、其の日のF4&T4の集まりには、参加しなかった。
つくし自身、何か、予定が在るって訳では無かったのだが…。
乗り気に成れずに居た。
なので、つくしは、不参加だった。
其れに気を良くしたのが…滋だった。
“もしかしたら、道明寺司を独占出来るかも…?”と、密かに、考えて居た。
この時こそ、“道明寺司に、自分(滋)自身の良さを知ってもらおう‼”と、誓っていた滋だったのだ。
そして、F4&T4(?)の集まりの日と成った。
F4&T3全員が集合した時点で、滋から、つくしの不参加を伝えられた。
その事に、気分を害したメンバーが居た。
そうなので在った。
司と類だった。
なので、司と類は、帰ると言い出した。
其れを必死で、引き留めようとして居たのが、滋だった。
当のF4のメンバーの総二郎とあきらでさえも、其処まで、引き留めに入って居ないのに…だ。
司は、滋の言葉を聞いて、到着して早々にも拘わらず、席を立つ様に、言って除けていた。
「悪ぃが…。
あいつが来ねぇんなら、俺は、帰るわ‼」
類も、司同様だった。
「俺も、帰るよ‼」
滋は、司だけを引き留めに入るのだった。
なので、滋は、司の方を向いて必死に、話しし始めていた。
「えっ??
何で、今、来た所(とこ)じゃん?」
「ああ…?
あいつが居ねぇのに…。
此処に、居る意味、有んのか?」
「えっ??
私が居るじゃん?」
「はぁ~??
ふざけんな‼
俺に、二度と、口を効いて来んな‼」
司は、滋に怒りをぶつけながら…。
滋の制止も聞かず、膨れっ面で、帰って行った。
類も、面白無さそうに…。
眠そうに…帰って行った。
だから…だろうか?
滋は、残りのF4のメンバーで在る総二郎とあきらに、司の事を訊いて居た。
「道明寺司って…?
つくしの事が好きに成ったのかな?」
あきらが答えていた。
「ああ。
そうだろうな‼
類も、気に入ったみてぇだけど…?
司が、類を威嚇していたから…な。」
「………」
滋は、何も、言葉が出て来なかった。
だが、優紀と桜子は、つくしの『人たらし振り』を、尊敬する様に言って除けていた。
「流石…。
先輩ですね‼
先輩の『人たらし振り』は、尊敬に値しますね‼
唯、先輩本人は、その気が無いのが、ネックですね。」
「うん、本当だね‼」
優紀と桜子の言葉を、睨み付ける様に聞いて居たのが…。
滋だった。
滋にとっては、司は、“やっと見付けた理想の人…だ‼”と、思って居た程だったのだ。
所謂、滋は、司が、一目惚れだった。
司もつくしが一目惚れだった。
だが…。
類は、以前、『party』で、つくしを見掛けて、気に成って居たのだった。
つくしは、気付いて居なかったのだが…。
そして、この日のつくしは…。
学校の帰りに、或る女性(ひと)を見掛けていた。
気分が悪く成ったのか?
蒼白い顔で、蹲って居る人に巡り会って居た。
如何も、貧血を起こし、眩暈で、倒れそうに成って居た所を、つくしが見付けた様子だった。
つくしは、SPに伝えて、その女性(ひと)を抱き上げて、リムジンに乗せる様に伝え、松岡総合病院に向かう様に、運転手に伝えていた。
そして、リムジンから、院長(優紀の父親)に連絡をしたつくしは、松岡総合病院に着いてからも、その女性(ひと)に就いて居た。
実は…。
その女性(ひと)の名は、『道明寺椿』…その人だった。
実は、司の姉だったのだ。
偶々、SPを撒いて、買い物に行こうとして居た所だった。
運命の悪戯とでもいうべきか?
何故か?
つくしに寄って助けられた椿は、つくしを気に入ってしまった。
なので、それ以降、椿から、懐かれてしまったつくしだった。
だから、椿は、つくしの連絡先にと…。
携帯のアドレスを訊き出そうとして居た。
つくしは、椿の強引さに、完敗の様に、携帯のアドレスを教えていた。
そして、其れからの椿は、日本に帰国する度に、つくしに連絡を入れ、食事に、買い物にと、付き合わせようとするのだった。
そんな事に成って居るとは知らずに居た司は、椿から、話しを聞いて居た。
「この間…ね。
貧血で倒れて居た所を助けてくれた女の子が居て…ね。
女子高生、何だって…。
凄く可愛らしいのよ‼
司の好みの娘(こ)だと、思うのよ?
今度、会ってみる気無い?」
その時の司は、“俺は、あいつ以外の女は、要らねぇんだよ‼”と、姉の椿に、面と向かって言えない分…。
心の中で、叫んでいた。
だが、椿の厚意を喜ぶべきは、『後の司』と言う事は、言うまでも無かった。