俺の為だけの、俺の女…<つかつく> 13.
<つくしside>
私は、道明寺さんと、“こう成る事を心の何処かで、望んで居たのかも知れない。”と、初めて思えていた。
何だか、不思議な感覚だった。
<司side>
俺は、こいつの気持ちが聞けたので、俺の気持ちもこいつに聞かせていた。
「なぁ~。
俺と付き合えよ?
俺の事、好き、何だよな?
俺も、お前の事が好きだ‼
否、愛してるの方が、俺のニュアンスは、近ぇか?
俺等、お互い想い合ってんだ‼
もう、此れからは、俺等は、恋人だろ?」
「………」
こいつは、言葉に出さねぇが、頷いて見せてくれた。
だから、俺は、更に、畳み掛けていた。
「だったら、お前が、俺を呼ぶ時は…。
此れからは、『司』って、呼べよ‼
俺も、『つくし』って、お前の事を呼ぶから…よ。」
つくしは、頷きながらも、我に返った様に、顔を上げ出し、俺の顔を見て、吃驚顔に成って来やがった。
「………。
えっ??」
「何が、『えっ??』、何だよ⁉
俺とお前は、恋人同士だよな?
一旦、告白したモノは、もう、引き返せねぇぜ‼
さぁ~、如何するよ?」
俺は、俺自身に、“つくしを脅して如何するよ‼”と、思って居たが…。
俺に言わせれば、つくしと言う女は、鈍感を輪に掛けた『鈍感 女』だ。
“だから、これ位ぇが、丁度、良いんだよ。”と、思い直して居た。
やっと、つくしは、照れながらも、頷いてくれた。
だから、更に、俺は、言って遣った。
態と、つくしが、照れるだろう言葉を言いながら…。
「なぁ~、俺の名前を呼んでくれよ⁉
良いだろ、つくし…?」
つくしは、照れ…処ではねぇ‼
顔全体の赤みが可愛くて、態と、俺の顔を、つくしの顔に近付けて遣った。
だからか?
諦めた様に、俺の名前を呼んでくれた。
「司…?」
つくしが、俺の名前を初めて呼んでくれたのに、疑問形って、如何だよ…?
照れてしまって居るつくしが、精一杯、俺に沿おうと思って言ってくれたんだろうから、良しとして遣った俺だった。
だから、俺も、言って遣った。
「つくし…。
有難な‼
で、此れからは、宜しくな‼」
「………(笑)」
つくしは、可愛く笑いながら、頷いてくれた。
此れで、此れからは、恋人としての、俺とつくしの日常が始まったのだった。
其れからの俺は、つくしから、携帯(iPhone)のアドレスを訊き出した。
やっと、教えてくれた。
恋人、何だから、当り前ぇと言ったら、それまでだけど…よ。
で、俺も、つくしに、俺の携帯(iPhone)のアドレスを、つくしの携帯(iPhone)に登録して遣った。
つくしの事だから、登録せずに、忘れそうだったからだ。
照れてるつくしを見て、俺も、照れてしまった。
で、そのまま、俺は、『ペアリング』を買う為、メープルのラウンジのVIPルームから、つくしを連れ出した。
で、道明寺家ご用達のジュエリーショップに連絡して、ショップを開けさせた。
つくしは、驚いて居た。
「こんな時間なのに…。
ご迷惑でしょ?」
何~て、言いやがる。
けどな、俺とお前の時間を合わせるんだったら、いつも、此の時間に成るだろ?
だから、言って遣った。
「あのな、俺が、“開けろ‼”と、言ったら、ショップは開けるんだよ‼”
相手も商売、何だから…よ。」
「そんな、ドヤ顔で言わないでぇ~。」
俺の心配より、相手の心配をする『鈍感 女』…。
けど、俺は、此の女に惚れたんだから、“『俺の女』だ‼”って、いう代物を身に着けさせたい男の心理って言うもんを、ちったぁ~、分かれってんだ‼
まあ、分かれねぇのが、つくしっていう女、何だろうけど…よ。
<つくしside>
で、私は、司と同じ、『ペアリング』を嵌める事に成った。
『ペアリング』の内側には、文字(メッセージ)を刻印する様に司が、ショップの責任者と言う方に言って居た。
後で、見ようとしたら…。
「一回、嵌めたら、婚約指輪 や 結婚指輪を嵌めるまで、此の『ペアリング』は、外す
なよ‼
刻印のメッセージは、その時に、確認してくれ‼
俺とつくしの二人の気持ちが成就した時に、見てくれ‼」
「分かった。」
私は、この時…。
司は、意外と、『ロマンチスト』だという事を知ったのだった。