カナダ旅行…(もしも類とつくしが兄妹だったら…(家族編))後編②
【道明寺つくし 編 <つかつく>・<総優>・<あき桜>・<類静>】
<あき桜side>
あきらは、桜子の怒りっ振りをずーっと、チラ見しながら様子を窺っていた。
「桜子、まだ、怒ってるんか?」
「当然でしょ。
あの当時の事は、ずーっと、思い出したくない過去で、封印し続けて来たのに、夫
に露呈される結果に成るなんて思いもしないでしょ、普通‼」
桜子は怒り出すと、口も聞いてくれなくなる等、厄介な事、この上ないのだ。
「だから、悪かったって…。」
「本当に、反省してます?」
「してる、してるって…‼
それにな、俺は、年上好みだっただろ。
それが何故、年下の桜子だと思う?」
「………」
「それはな、桜子は年下なのに、しっかりしてるし、誰よりも大人の考えが出来るからだ
よ。
俺に合ってたって事だよ。」
「………」
「だから、許してくれよぅ~。」
あきらは必至で懇願していた。
桜子もあきらに褒められれば、満更でもない。
嬉しいのだ。
だから、許してしまうのだ。
「分かりました。
次回は無いですから…ね‼」
「了解、有難な‼」
あきらの気配り作戦の勝利か?
<類静side>
静は思い出していた、此処で倒れたあの日の事を…。
「此処よね?
私、司に強打されて倒れていたって言う場所?」
「そうだね。
司に泥棒と間違われたんだったね。」
静は、ずーっと、思っていた事を口に出していた。
「つくしちゃんがもっと早く類の妹だと分かって居れば、類と私はこんなに遠回りせずに
済んだのかな?」
普段言わない過程の話を静がするのは、珍しい。
「如何だろうね?
あの頃はまだ、つくしの事を妹だと知らなかったから…ね。
俺と静は、随分、遠回りしてしまったよね。」
「そうだね。
でも、今は、『雨降って地固まる』かもね。」
静が居たから、俺が居れるような気がするんだ。
「静、有難う‼」
「えっ??」
「俺の嫁さんに成ってくれて…。」
「類‼
此方こそ、有難う‼
私を選んでくれて…。」
類と静は、昔も今も変わらず、こんな感じで何時までも変わらず、二人の世界を築いて行ける、そう感じていた。
4組4様、夫婦の形は色々…。
でも、この8人は何時までもこんな感じかも知れない。
4組の夫婦、それぞれ、長~い夜を久し振りにゆ~っくりとした時間の中で過ごせたので有った。