会いたい…<つかつく> 続編④
<進side>
俺は、ひなから話しを聞き、道明寺さんに連絡を入れた。
そして、道明寺さんにひなから聞いた話しを伝えた。
道明寺さんから、言われていた。
“進…。
此の件は、俺に任せてくれ‼
悪ぃ様にはしねぇから…。”
「宜しくお願いします。」
道明寺さんから、そう言われた俺は、待つ事にした。
<司side>
俺は、ババアの私室に向かって居た。
そして、ババアに、進から聞いた話しをした。
「如何言う事だよ?
俺に黙って、話しを進めてんじゃねぇよ‼」
だが、ババアは、飄々と、言い返して来やがった。
「貴方が、さっさと、話しを進めないから…でしょ。
こんな事で、将来の道明寺HDの社長を任せられるのかしら。
ご自分の娘も、コントロール出来ない様じゃ、先が思いやられるわね?」
「………」
俺は、何も、言い返せずに居た。
しかし、ひなを不安にさせて居る事は、言って於かねぇと行けねぇだろうと思って居た。
「しかしな、ひなが、不安がってんだよ。
進を放っては置けねぇと、思ってんだよ‼
つくしに似て、優しい娘、何だよ‼」
ババアは、そんな俺に、間髪入れずに、嫌味を言って来やがった。
「その様ね。
貴方に似て居たら、薄情者だったでしょうから…。
宜しかったわ。
ひなが、つくしさん似で…。」
俺は、心の中で、悪態を突いて居た。
“くっそうぅ~‼”と…。
ババアに、面と向かって言えねぇのが、癪に障る。
で、ババアから、提案された。
「進さんに連絡して頂戴‼
進さんにも、私(わたくし)から、お話しするわ‼」
「了解‼」
勿論、了承するだろ‼
で、俺は、進に連絡した。
そして、進にメープルに来る様に言って於いた。
で、その日が来た。
俺は、ババアを伴って(?)…。
否、俺が伴われてるのか?
取り敢えず、進に会う為、俺は、ババアと一緒に、メープルに向かって居た。
で、ババアと俺は、進と合流して、ババアは、直ぐ、進に話しを始めた。
「もう、既に、ひなから聞いてるとは、思うけど…。」
と、前置きをしてから、進に、ひなと同じ話しをし始めた。
進は、静かに、ババアの話しを聞いて居るみてぇだった。
そして、ババアは、話しのトーンを変えて来て、話しを進めて来た。
「で、此処からは、進さんに提案、何だけど…。
進さん…?
道明寺家の養子に成らない?」
「はぁ~??」
「えっ??」
俺も、進も、ババアの突拍子も無い提案に驚愕していた。
だからだろう。
俺と進の言葉が、同時に出ていた。
「あら、そんなに驚く事かしら?
つくしさんは、道明寺家の嫁…。
成らば、進さんは、何方にしても、司の弟だった訳よね。
じゃあ、養子でも、同じ事じゃないかしら?」
“厭々、そんな事ねぇだろ?”と、言う言葉は、喉の奥に追い遣った俺だった。
“多分、ババアは、分かってて言ってるよな?”と、俺は、分析していた。
で、ババアは、この話しの本当の理由を告げ出した。
「この世界は、勝つか負けるか?
生存競争が命取りに成るの。
今後、司の味方は、西田しか居ないわ。
だから、司の手と成り足と成る人材の育成が急ピッチで行われなくてはいけないの。
でも、其の人材の人選も、目利きが必要なのよ。
だから、其処で、進さんよ。
貴方なら、今後、『司』無いしは、ひなの傍にも居てもらえるでしょ。
そんな人材、他には、居ないのよ。
でも、牧野姓では、申し訳無いけど…。
何も、助言出来ないし…。
消そうとする輩も出ないとも限らない。
だから、進さんに道明寺姓を名乗ってもらいたいの。
会長や、私(わたくし)や、司が、バックに居れば、誰も、何も言えなく成る。
だから、養子に成ってもらいたいの。
此れは、将来の道明寺HDの為よ‼
宜しいかしら?」
俺は、この提案に関しては、何の反論も無かった。
ババアは、俺の為に、進を取り込む事にしたんだろうから…。
それに、俺にとっても、心強いと認識していた。
また、ババアは、話しを進めていた。
「其れに、進さんは、ひなの為に、結婚為さらなかったんじゃないのかしら?」
「………」
その事が、もし、本当なら、俺は、進にまで、苦労掛けた事に成る。
だが、進は、何も言わなかった。
だが、俺が、思うに…。
ババアの見解は、当たってるとみた。
ババアは、更に、進に諭す様に話しをして居た。
「今後は、ひなを道明寺家の籍に入れるのよ。
進さんは、もう、自由に恋愛なさい。
そして、道明寺家の養子に成り、道明寺家の為に、子宝に恵まれて欲しいの。
残念、何だけど…。
司の姉の椿の子供は、2人居るんだけど…ね。
長男は、嫁ぎ先の跡取りなのよ。
そうすると、道明寺家の跡取りは、司の娘のひなと椿の娘しか居ないのよね。
だから、道明寺姓を名乗れる男の子が、授かって欲しいわね。」
“まだ、この先、如何成るかも分からねぇのに…。
ババアは、進にプレッシャーを掛けて、如何すんだよ‼”と、俺は、言いたかった。