会いたい…<つかつく> 続編⑤
<司side>
ババアの説得の甲斐が在ったか如何だかは、分からねぇが…。
進とひなが話し合いをしたらしく、ババアの思い通りにコトが進んだ。
進は、道明寺家の養子に成り…。
ひなは、俺とのDNA鑑定を受け、『父子関係99.9%』と認証が確定して、(当たり前だが…な。)ひなは、俺の実子と成った。
そして、進は、ババアの強引とも言える遣り方で、今まで、勤めていた会社を辞めた。
そして、ひなも、4月から、道明寺HDに入社と決まった。
其れに伴い、現在は、進とひなは、道明寺邸にて、英才教育を受けて居る。
進は、つくしのお陰で、国立大学に進んで居たらしい。
その時に取れるだけの講義を取っていたらしく、語学は、かなり堪能だった。
此れは、俺にとっても、良い意味での誤算だった。
で、進は、道明寺HDの常務と成り、教育係も兼ねて、西田を秘書に就けた。
で、其の西田は、4月から入社して来るひなの教育係でも在る。
西田は、親父とババアに鍛えられている。
だから、遣ってくれると信じていた俺だった。
だから、素直に西田に礼が言えた。
「西田…。
苦労掛けるな。
俺の弟の進と娘のひなを宜しく頼むな。」
「賜わりました。」
西田は、返事はして居たが…。
一瞬、能面西田の顔付きが、緩んだ様に見えた俺だった。
“初めて俺は、西田の能面を崩せたのかも…な。”と、俺は、密かに感激していた。
で、F3は、かなり驚愕していた。
進の『お披露目party』が、執り行われる際、事前に、F3には、進とひなを紹介して於いた。
その際のF3の驚愕顔は、圧巻だった。
俺は、“面白れぇもんが見れた。”と、これまた、感激していた。
勿論、姉ちゃん家族は、進とひなを気に入り、喜んでくれていた。
特に、ひなは、丸々、つくし似だから…か?
姉ちゃんは、例の如く、かなり強めのハグで、ひなを歓迎していた。
進とひなは、其の姉ちゃんのパワーに驚愕して居たが…。
嘗て、つくしが、初めて姉ちゃんから受けた(?)かなり強めのハグを、ひなも、経験していた。
其のひなの驚愕振りが…姉ちゃんから意識が飛びそうな強めのハグを受けて居た時のつくしの驚愕していた姿と重なって見えていた俺だった。
“何処まで、ひなは、つくし似、何だよ…な。”と、俺は、思って居た。
で、其れから、数ヶ月が経った頃…。
あきらから、F3に集合が掛けられた。
で、其処で、俺は、驚愕する事を聞かされた。
「司…?
お前、知ってるか?
進の付き合って居る相手が、誰かって事…。」
「はぁ~??
俺は、何も聞いてねぇから、知らねぇんだけどよ…?
進に彼女が出来たってだけで、そんな大騒ぎする事かよ?」
あきらは、呆れていた。
「お前、自分の弟の彼女位ぇ、知っとけよ?」
「幾ら、兄弟でも、プライベートまで、口出す必要はねぇだろ?」
「其れが…だな。
其の進の彼女と言うのが…な?
俺の妹の絵夢、何だよ‼」
「はぁ~??」
俺は、驚愕処では無かった。
“寄りにも寄って、進よ‼
其処を狙うか?”と、俺は、心の中で、悪態を突いて居た。
俺は、恐る恐るあきらに訊いてみた。
「で、何処で、進と絵夢は、知り合ってんだ?」
「『party』らしいぞ‼」
「………」
しかも、進と絵夢の其の付き合い出した理由が…な?
如何考えても…な。
チョイスがべた過ぎるだろ?
だから、俺は、“何も言えねぇ‼”
状態だった事は、言うまでも無かった。
で、進と絵夢の付き合いの事は、両家に知られる事と成り…。
進の年齢も考えて…。
まあ、絵夢の年齢も…か? ← 此れって、セクハラ…か? by 司
即、婚約発表と成った。
両家は、大喜びしってけど…よ。
俺とあきらは、複雑だった。
まさか、俺とあきらが、親戚に成るとは…な。
其れに、叔母と姪の関係に成る絵夢とひなは、年齢的には近い。
絵夢は、少し、複雑な心境の様子だったが…。
“初めて出来た妹の様だ‼”と、ひなを可愛がってくれて居る様子だった。
絵夢とひなは、案外、仲良く遣っている様子だった。
絵夢にとったら、絵夢の幼き頃に知り合って居たつくしとひなを重ねて見てる居るのかも知れねぇな?
そんな俺が、つくしの記憶を取り戻した頃は、“つくしは、俺に試練を与えたんだ‼”と、ずーっと、思ってた。
けど、違ってた。
今では…。
“つくしは、俺に幸せを与えてくれたんだ‼”と、思い直せた。
“こんな幸せも、悪くねぇな‼”と、思える。
つくしは…居ねぇけどな‼
つくし…?
俺に幸せを与えてくれて、サンキュな‼
俺は、心から、そう思えるよ。
進とひなの事は、俺に任せとけ‼
つくし…。
俺は、今でも、お前を愛してるよ‼
でも、やっぱり、つくし…。
今だけ、言わせてくれ‼
俺は、お前に今直ぐ、会いてぇ(たい)‼
fin