ごめんな~The age of engagement~…<総優> 6.
F4&T4が、そんな日々を幾日か過ごして居た頃…。
桜子が、ふと、思い出していた。
桜子自身の『黒歴史』の頃の事を…。
その当時の桜子は、司が好きだった。
だから、其の当時の桜子にとって、つくしは、邪魔者だった。
何故なら、司は、その当時から、既に、つくしの事が好きだったのだから…。
だから、桜子は、トーマスを使って、つくしを陥れてたのだった。
その当時の事を思い出して居た桜子だったのだ。
桜子には、如何しても、西門流の重鎮の娘の遣って居る事が、その当時の桜子がつくしにしてしまった仕打ちと酷似し過ぎて居ると、直感で理解したのだった。
だからだろうか?
つくしに、伝えようと思って居た桜子だった。
過去の桜子の『黒歴史』の頃のコトの全てを許してくれたつくし…。
それからと言うモノ…。
桜子は、つくしの人柄に惹かれて、親しみを込めて、『先輩』と、言いながら、桜子は、つくしから、離れなかった。
そんな『人たらし』のつくしの幼馴染で親友の今の優紀を救い出したいと、思って居た桜子だった。
だからだろうか?
桜子は、つくしに、伝えようと思えたのかも知れなかった。
そして、桜子は、つくしに連絡した。
「先輩…。
優紀さんは、如何されて居ますぅ~?」
“うん、塞ぎ込んでるかな…。
でも、如何して…?”
桜子は、つくしの言葉を遮る様に、言葉を告げていた。
「先輩に伝えたい事が有るんですが…。
道明寺さんは、何時が出張ですか?」
“司に、聞かれちゃあ、拙いって事だよね?”
「まあ、そう言う事です。
先輩の為にも…。」
“私の為…?
其れって、如何いう意味よ?”
「後で、分かりますって…。」
“まあ、良くは分からないけど…。
後で、理由を教えてくれるんでしょうね?”
「ええ。
後で、必ず…‼」
“じゃあ、分かった。
腑に落ちないけど…。
司は、明後日から、1週間の予定で、NYに出張の筈だよ‼”
「了解しました。」
桜子は、そう伝えて、TELを切った。
つくしと言えば、桜子の言って来た言葉に、腑に落ちてないのか?
機嫌が良くない様子だったのだが…。
桜子は、つくしとのTELを切った後…。
“やれやれ…。”と、思って居た。
つくしに関しては、毎度の事なので、そう言いながらも、桜子は、余り、気にする様子も無かった。
何故なら、次に、話しをしなくてはいけない仲間が居るからだった。
そして、桜子が、次に呼び出したのは、総二郎とあきらだった。
そして、桜子は、総二郎とあきらに、例のSNSの画像を見せて、力説し始めた。
「此の画像を見て、何か、思い付きませんか?」
あきらは、首を傾げて居た。
総二郎は、優紀じゃ無いが、優紀を苦しめている画像を、今は、見たく無かったのだった。
だが、あきらが、じーっと、見ていた其の画像に指を差しながら、気付いた事を言って居た。
「桜子…?
此れって、誰かが取った画像…って、事だよな?」
「そう何です‼
確か、西門さんは、この時の事を、“眠ってしまった状態だったから、全く、覚えて居
ねぇ‼”と、仰って居ましたよね?
しかも、、眠ってしまって居る西門さんの横に居るこの女性の両手には、画像を取れる
状態に無い。
西門さんの身体に両手が触れて居るんですもの。
だとしたら、自撮りではない。
この状態は、第三者が、画像を取るしかないんですよ。」
あきらは、桜子に確認していた。
総二郎は、驚愕気味だったのだが…。
「って事は、其処に総二郎と其の女以外に、別の誰かが居るって事だよな?」
「そうです。
そう言う事です。
だから、此の事を優紀さんにお伝えして、西門さんの身の潔白を証明したら良いんじゃ
ないでしょうか?
このままじゃあ、優紀さんは、西門さんの言葉に訊く耳を持たないでしょうから…。」
また、あきらが、桜子に、確認していた。
「だが、如何遣って遣るんだ?」
「だから、道明寺邸に出向いて、同じ様な場面を、優紀さんに見てもらって、潔白を証明
するんですよ。
道明寺さんが、明後日から、1週間の予定で、NYに出張されるそうですから…。
其の頃にスケジュールを合わせて、F3&T4で、道明寺邸に集まりませんか?」
総二郎は、不思議だった。
“何故、司ん家(ち)にも拘らず、司が、居ねぇ時、何だ…?”と…。
だが、あきらは、思い出していた。
桜子の『黒歴史』の頃のコトを…。
だから、あきらは、桜子に訊いて居た。
「桜子…?
お前、司に聞かせたくねぇんだろ?」
「………」
桜子は、あきらの顔を見るも、何も返答しなかった。
だから、あきらは、話しを続けて居た。
「桜子の『黒歴史』の頃のコトだもんな?
そりゃあ、司には、聴かせ辛ぇし…。
魅せれたもんじゃねぇよな?
司の事だ‼
司が、その頃の事を思い出して、桜子にキレ出すかも知れねぇもんな‼
そしたら、総二郎と優紀ちゃんの件は、司に寄って、有耶無耶に成るだろうし…な。」
「………(苦笑)」
桜子は、言葉も無く、苦笑いだった。
総二郎は、総二郎自身…。
封印した過去だったので、桜子の『黒歴史』時代の頃の事自体、忘れていた。
だから、あきらの一言で、総二郎も、思い出していた。
「パッキン野郎と、牧野の在り得ねぇ画像…?」
「………」
桜子は、総二郎に寄って、言葉として、口にされた事で、一瞬、怪訝な顔付きに成って居た。
だからだろう。
桜子は、総二郎とあきらをじーっと、見ていた。
で、あきらは、桜子に、確認していた。
「でも、あの時の司は、直ぐに、見抜いたんだろ?
まあ、あの時の司の一瞬は、ショックだったんだろうけど…よ。
桜子に持ってかれそうに成ってたもん…な。」
「………」
桜子は、言葉無く、頷くだけだった。
だから、総二郎は、ショックだった。
直ぐに気付く事の出来なかった自分(総二郎)自身に…。
桜子は、優紀を救う為だから、類には、此の桜子の『黒歴史』時代の頃の事は、優紀に伏せる様にお願いしていた。
「花沢さんには、私の『黒歴史』時代の頃の事は、優紀さんに伏せて頂く様、お伝え下さ
い。
そして、私の『黒歴史』時代の頃の事は、他言無用で、お願いします。」
「「ラジャー‼」」
総二郎とあきらは、親指を立てて、了承していた。
なんせ、総二郎とあきらにとって、直ぐ傍には、『猛獣』が居るのだから…。