あの時と変わらない君へ…<つかつく> 19.
そうこうして居る間に…。
司の相手が、エリィー(=つくし)だという事が、世間にバレてしまった。
何処から、バレたのか?
全く心当たりのないエリィー(=つくし)の養母で在る エリィー(=つくし)が所属して居る芸能事務所のオーナーは、セキュリティーの必要性を考え始めるのだった。
勿論、F3&T2も、また、然りだった。
だが、リークした者が居る事は確かだった。
そして、あきらが危惧して居た事が起こった。
『fan』を装うって、エリィー(=つくし)に近付き、エリィー(=つくし)が怪我をしてしまった。
此れに怒ったのが、司だった。
当然と言えば、当然だった。
エリィー(=つくし)に怪我をさせた犯人は見付かり、犯人は逮捕されたが…。
第2、第3の犯人が出ないとも限らなかった。
だから、司は、エリィー(=つくし)に、SPを配置させた。
今の司にとって、エリィー(=つくし)は、無くては成らない存在…。
道明寺HDにとっても、最重要人物に値する程の逸材だったのだ。
今や、司を遣る気にさせるのも、堕ちさせる事が出来るのも、エリィー(=つくし)だけと、認識してる道明寺HD 会長で在る 司の父親 保だった。
司にとって、つくしが、最重要人物に値する程の逸材という事は、エリィー(=つくし)が、『牧野つくし』だった頃と、全く、何ら変わって居ないのだが…。
だから、道明寺HD 会長で在る 司の父親 保にとって、“エリィー(=つくし)を野放しにする事は出来ない。”と、言う結論に達したのだった。
なので、道明寺HD 会長で在る 司の父親 保から、エリィー(=つくし)の養母で在る エリィー(=つくし)が所属して居る芸能事務所のオーナーには、“記者会見を行う必要が有るだろう。”と、提案されたのだった。
勿論、エリィー(=つくし)の養母で在る エリィー(=つくし)が所属して居る芸能事務所のオーナーにとっても、記者会見の件は、考えても居た。
だが、相手が在っての事…。
“如何すれば、良いのだろうか?”と、悩んでも居たのだった。
だからこそ、道明寺HD 会長からの提案に、些か、不安では在ったのだが…。
応じる事にしたのだった。
記者会見の出席者は、勿論の司と、司の父親で在る 道明寺HD 会長 保と、エリィー(=つくし)の養母で在る エリィー(=つくし)が所属して居る芸能事務所のオーナーとで出席した。
エリィー(=つくし)は、怪我をして居て、療養中と言う事で、欠席させた。
其れは、司の意向だった事は、言うまでも無かった。
そして、記者会見が行われる当日の日が来た。
エリィー(=つくし)には、此の事は伝えられて居なかった。
エリィー(=つくし)の怪我の治療を最優先にしたかったという事が、司の意向だった。
なので、エリィー(=つくし)が、入院して居る間に、記者会見を執り行う事にした面々だった。
そして、此の記者会見の開催に際して、司会者を務めたのが、やっぱりの西田だった。
司だけじゃなく、司の父親で在る 道明寺HD 会長の保が、信頼を置いて居る男で在るのだから、当然と言えば、当然だった。
そして、先ずは、道明寺HD 会長で在る 保からの挨拶と成った。
「この度は、私共の愚息 道明寺HD 日本支社 支社長 道明寺司が、世間様にお騒が
せ致して折ります事を、陳謝致します。
事の成り行きに関しては、本人から、説明させて頂きます。
しかしながら、ゴシップ誌と、多少、語弊が在る所だけは、私の方から、述べさせて頂
きます。
美作商事の傘下で在る 音楽関連会社からデビューしたのが、現在、私共の愚息 道明
寺司のお相手で在りますエリィー(=つくし)さんです。
私共の愚息 道明寺司と、司の親友で在ります美作商事の後継者 美作あきら君とは、
幼少期の頃からの付き合いです。
私共の愚息 道明寺司は、其の親友の美作あきら君から、エリィー(=つくし)さんを
紹介されたそうです。
元々、弊社は、エリィー(=つくし)さんが所属して居る芸能事務所とスポンサー契約
をして居た事も在り、私共の愚息 道明寺司は、エリィー(=つくし)さんとは、寄り
一層、親しく成ったと聞いて居ます。
その事を踏まえて、私共の愚息 道明寺司の話しを聞いてもらいたいと思います。」
道明寺HD 会長で在る 保の説明には、リポーターや記者達は、ざわつき出した。
其処を、静粛にさせたのが、西田だった。
「ご静粛に願います。
此れより、弊社 道明寺HD 日本支社 支社長より、ご説明が御座います。」
そして、司が、マイクを手に取った。
そして、司は、話しし始めた。
「私が、美作あきらから、エリィー(=つくし)を紹介された時…。
私は、エリィー(=つくし)に一目惚れしました。
勿論、歌手だという事も、知って居ました。
ですが、私は、どんどん、彼女に引き込まれて行く自分自身を止める事が出来なかった
んです。
だから、強引なまでに、私は、彼女に、猛チャージを掛けました。
やっと、振り向いてもらえたと思った矢先…。
今回の事件が起こりました。
如何か、私とエリィー(=つくし)を見守ってもらえないでしょうか?
私は、どんな事が有っても、エリィー(=つくし)を、私から引き剥がせない。
エリィー(=つくし)は、私の人生に於いて、無くては成らない存在、何です。
そーっと、見守って頂きたい。
お願いします。」
司は、頭を下げて、話しして居た。
この事に寄り、世論には、司のエリィー(=つくし)に対する想いが、痛烈に伝わった様子だった。
だからだろうか?
この事を咎める者等、居なかった。
返って、エリィー(=つくし)は、世論から崇められる様に成って行った。
何故なら、あの道明寺司から、あれ程、言わしめた人物だったのだから…。
羨ましがる者は居れど…。
司からの報復を恐れて、かの有名所の出身者の淑女達でさえ、何も言わなく成った。
そして、また、行動にも起こさなく成った。
世論は、司とエリィー(=つくし)との付き合いに関して、諦めムードだった事は、言うまでも無かった。