お祖父ちゃんがくれたモノ…<総優> 5.
<総二郎side>
俺と優紀は、優紀の親父さんのお言葉に甘えて、リムジンに乗り込んだ。
そして、その時に…。
俺は、やっと、気付いたばかりの俺の気持ちを優紀にぶつけた。
「優紀…?
俺が、病院で、優紀の従姉妹の前と病院の廊下で言った言葉…。
理解してるか?」
~~【総二郎が、病院で、優紀の従姉妹の前と病院の廊下で言った言葉…。】
『申し遅れました。
西門総二郎と申します。
優紀さんとは、お付き合いさせてもらって居ます。
優紀さんのお祖父さんの事を聞いて、厚かましく、一緒に来ました。』
『良いんじゃねぇの‼
本気で、俺と優紀が、“付き合ってる‼”って、思わせて於いても…。』~~
<優紀side>
私は、そう言えば、後で、解決しなければ、いけない事だったと、気付いた。
あの時…。
従姉妹のカオリお姉ちゃんも、誤解して居るだろうと、私は、認識していた。
~~【優紀は、従姉妹のカオリお姉ちゃんが、誤解しているだろうと認識していた理
由…其れは?
従姉妹のカオリお姉ちゃんとの会話からだった。】
『あら、そうだったの。
構わないわよ。
お祖父ちゃんが、喜ぶかも…ね。
優紀が、一番、可愛がられて居たんだから…。』~~
~~【だから、病院の廊下で優紀は、総二郎に確認していた。】
『西門さんのさっきの発言は、従姉妹が、誤解しましたよね。
お付き合いとしても、『仲間』としてという事を、従姉妹が理解してくれたか如
何かは不透明、何ですが…?
如何しましょうか?』~~
<総二郎side>
多分だが…。
俺の言葉を、優紀が、一番、理解して居ねぇ気がして居た。
何故なら…?
“優紀は、牧野並みの鈍感かも知れねぇ‼”と、俺は、悟ったからだった。
~~【総二郎が、あの時の会話の後で、“優紀も鈍感かも知れねぇ‼”と、悟った理
由…?】
『俺は、優紀ちゃんの言葉に、面食らった。
牧野じゃねぇんだから…よ。
普通、気付かねぇか?
“『仲間』として、付き合ってる。”と、言ったつもりはねぇよ。
もしかして、“優紀ちゃんまでもが、『鈍感』な訳ねぇよな⁉”と、一瞬、疑い
たく成った。』~~
俺は、完全に、優紀が、俺の言葉を理解して居ねぇ事に気付いた。
だから、俺は、こんな日に、不謹慎だと思いながらも…。
優紀を諭す事にした。
「優紀…?
俺は、優紀の従姉妹に、“優紀とは、『仲間』として、付き合ってる。”と、いう意味で
言ったつもりはねぇよ。
俺は、“真剣、優紀と付き合いてぇ‼”と、思って、言った言葉だよ‼
やっと、俺は、気付けたわ‼
牧野が、“優紀は、モテる‼”って、言ってる言葉を聞いて…。
俺は、“優紀を捕まえねぇと、後悔する‼”って、居ても経っても居らねぇ程、動揺して
たんだ‼
だから、俺と、ちゃんと、付き合ってくれ‼
もしかしたら、優紀の祖父さんが、気付かせてくれたのかもな⁉」
「………」
優紀は、俺に返答しないまでも、目に一杯の涙を溜めて、ニコっと、笑いながら、頷いてくれた。
今日から、俺は、正式に優紀を恋人にする事が出来た。
俺は、優紀の祖父さんに感謝した。
この日が、F4&T4会の日じゃ無かったら…。
牧野から、“優紀は、モテる‼”発言を聞いて居なければ…。
俺は、未だに、優紀への気持ちに気付けて居なかったと、思うからだった。
だが、俺は、この後に起こる、数々の追及に…。
驚愕しか無かった。
<優紀side>
お通夜の席で、西門さんは、私の親族に寄って、親族席に促されていた。
「優紀の彼氏さん何でしょ?
カオリから聞いたわよ。
じゃあ、良いんじゃない?
此方に座られたら…。」
伯母さんは、意気揚々と、西門さんに話しして居た。
西門さんも、言われるがまま…。
私の隣に、座っていた。
如何も、カオリお姉ちゃんが、西門さんと私の事を、皆に伝えて居たらしい。
通りで、皆、にこやかに、西門さんに対応する筈だよね⁉
もしかしたら、西門さんが、如何言う立場の人で在るかも…知ってるって事かなぁ~?
だったら、ヤバそうですが…?
私は、“此の状況を西門さんに伝えなくて、大丈夫なのだろうか?”と、密かに、そわそわしていた。
この事に気付いたで在ろう西門さんが、私に声を掛けてくれた。
「優紀…?
如何した?」
「………」
私は、何も言わず、取り敢えず、首を左右に振って於いた。
けれど…。
納得して居ないで在ろう西門さんに、私は、怪訝な顔付きをされた事は、言うまでも無かった。
この後、西門さんと私は…。
この後に起こる、数々の追及に、疲弊するしかなかった事は、言うまでも無かった。