tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

PVアクセスランキング にほんブログ村

おとり捜査…<つかつく>  8.




つくしは、司から言われた言葉に不思議で仕方なかった。
“何故、私が、良いのだろうか?”と…。


何故なら、司とつくしは、其の時の会食が、初対面だった。


だから、つくしは、司から言われた言葉に、“生意気な女だと思われて、道明寺司 氏から、嫌われたのだろう。”と、解釈していた。


なので、つくしは、“秘書を変えろ‼”と、司から言われると思っていた。


其れなのに、つくしは、司から言われた言葉に驚愕するしかなかった。


『否、違ぇんだ‼
 お前が良いんだ‼』


つくしは、司の言葉に返答のしようが無かった。


だから、つくしは、黙っていた。



だが、会長と西田が、司とつくしから離れていた後の司の其の後のつくしへの対応には、会長も、西田も、吃驚する程、変わっていた。


其れは、先ず、司の目付きが違った。


つくしに魅せる司の目付きは、柔らかい。
否、会長が見ている限り、司自身の色気さえ感じる程だった。


また、今まで、誰もが感じた事の無い程に、司が、つくしに対して、優しくも見えた。


また、司は、つくしの目の中に入りたいとでも思って居るのだろうか?
司は、やたらと、つくしの傍に居ようとした。



此の司の変貌振りには、西田自身も、驚愕だった。


何故なら、西田でさえ、今まで、嘗て、こんな司を見た事等無かったのだから。


“西田が、驚愕する事は、無理も無かろう‼”と、思う会長だった。


また、会長は、“良い兆候だろう‼”とも、思っていた。



此の事は、楓にも、西田より伝えられた。


“こんな早く、司が、変貌する等と思わなかった‼”と、楓は、思っていた。


楓にとって、つくしは、“救世主で在って、女神だ‼”とも、思えていた。



実は、『おとり捜査官』という名の『おとり捜査』としてのつくしの役割は名目だけで…。
楓は、司の為に、つくしを宛がったに過ぎなかった。


だが、そんな事をつくしに直接言えば、此の仕事を受けてくれない事は、初めから分かって居た楓だった。


だから、警視総監と、協議の結果…。
つくしには、『おとり捜査官』という事にして於いたのだった。



だが、つくしの本来の業務は、警察官…。


つくし自身、会長にへばり付く訳にも行かないので…。
つくしは、秘書としての仕事の無い時は、警視庁で業務を熟したり、合気道・剣道の稽古に励んで居た。


其の為、常に、つくしは、会長の傍に居る訳でも無かった。



一方、つくしと会った会食後からの司は…。
何か、事有る毎に、会長に会いに来る様に成った。


其れは、司にとっては、つくしに会う為だったのだ。



だが、“時として、こう言う事は、起きるものだ‼”と、会長が認識せざるを得ない事案が度々、起こる様に成ったのだ。


実は、此の日の司は、アポ無しで、会長に会いに来ていた。


司は、つくしが、会長の秘書だと認識して居るので、何時(いつ)行っても、会えると思って居るのだ。


司にとっては、当然な事案だったのだ。


其れに、司は、つくしに逢いに来た事を、つくしに喜んで欲しかったのだ。


また、司は、つくしが喜んでくれて居る顔を見て視たかったのだ。



其れなのに、会長から聞かされた言葉に、司は、ショックを起こしていた。


会長は、会長で、突然、現れた司に、驚愕するしか無かったのだ。


だが、会長は、動揺して居る姿を、司に悟られない様に、司に対応するのだった。


流石、会長だった。


「何だ、司君…?
 今日は、如何したんだい?
 今日は、打ち合わせが有ったかな?」
「………。
 いえ、そう言う訳では在りませんが…。
 あの会長の女秘書は、如何したんですか?
 見掛けませんが…?」


会長は、其の司の言葉に、ピンっと来ていた。


「もしかして、牧野君に会いに来たのかね?」
「………」


司からの言葉は無かったが…。
会長の問いは正解と言わんばかりに、司は、照れ始めた。


司の幼少期から知って居る会長でさえも、此の司の変貌振りには、驚愕しか無かった。


だが、今日のつくしは、警視庁勤務…。
だから、事情を知って居る会長は、司に誤魔化すしかなかった。


「今日の牧野君は、儂の代わりに出張に行ってもらって居るんだ‼」


司とて、タイミングが有るという事は、分かっては居る。


だが、司が、アポ無しで現れる度に、“あいつ(つくし)が居ない事は、如何言う事だ‼”と、考えあぐねていた。


西田は、いつも、アポ無しで、会長…。
否、つくしに会いに行こうとする司を咎めていた。


だが、“あいつ(つくし)に逢いたい‼”と、思うと、気持ちを抑える事等出来そうに無い、今の司を抑える事が出来る筈等、誰にも無かったのだ。


だから、暴走気味の司に、驚愕するしか無かった会長と西田だった。



だが、納得のいかない司は、会長に文句を言い始めて居た。


イライラ気味の司は、会長に対しても、タメ口で、反論していた。


「此の前も、“使いに行かせて居る。”と、言って居たよな?
 タイミングが悪ぃ事も有るのは、承知の上で、アポは、取ってねぇ。
 あいつ(つくし)を驚かせてぇから、今日も会いに来た。
 何故、こんなに、あいつ(つくし)とは、会えねぇんだ?」
「偶々だろうな。」
「………」


司は、会長の其の返答に、何も答えられなかった。


何故なら、司にとって、会長に言い返せる言葉が見付からなかったから…だった。



だが、此の事が原因で、西田は、会長に恐縮するしか無かったのだ。


西田は、司の暴走の理由を、後(のち)には、楓と会長に、報告するのだった。


其の話しを聞いた楓も、事情を知って居る会長・西田も、司に、何時(いつ)バレるのか?
戦々恐々としていた。



楓は、此のままではいけないと思い、警視総監に此の事を伝えて居た。


そして、楓から話しの伝わって来た警視総監は、つくしを呼び出し、話しする事にした。


そして、警視総監から、司の話しを聞いたつくしは、警視総監に飛んでも無い事を言い出したのだった。


此れには、警視総監も、驚愕するしか無かった事は、言うまでも無い。

×

非ログインユーザーとして返信する