あの時と変わらない君へ…<つかつく> 16.
或る日の事だった。
あきらと総二郎は、強硬手段に出た。
あきらと総二郎は、パートナーのそれぞれ、桜子と優紀から、“つくし(先輩)を誘って、女子会するから…。”と、聞かされていた。
場所まで確認したあきらと総二郎は…。
エリィー(=つくし)と桜子と優紀が、女子会して居るレストランに、司と類を伴って、向かったのだった。
そして、其処(女子会して居るレストラン)に入って来たF4を見たエリィー(=つくし)は…?
怪訝な顔付きに成った。
あきらと総二郎は、エリィー(=つくし)の怪訝な顔付きに、困惑していた。
で、F4が席に就く際…。
勿論では在るのだが…。
あきらは、桜子の隣…。
総二郎は、優紀の隣…。
で、類は、自然に、エリィー(=つくし)の隣に座ろうとして居た。
だが、司が類を睨み付けた。
其の司の仕草に、クスクス笑う類が居た。
類にとっては、余りにも、司が、類を睨んで来るので、お腹を抱えて笑いたい処を、敢えて、クスクス笑うだけに留めていた。
だから、敢えて、司は、類を押し除けて、エリィー(=つくし)の隣に座った。
エリィー(=つくし)は、司が、エリィー(=つくし)の隣に座った事で、更に、怪訝な顔付きに成って居た。
司は、エリィー(=つくし)の其の怪訝な顔付きに気付いて居たが…。
敢えて、気付かない振りをして居た司だった。
その後、ディナーを済ませたF4&T3の一行様は…。
メープルのラウンジのVIPルームに場所を移した。
そして、座る場所は、先程の座り方と同じにしたF4&T3だった。
何故なら、類は、ソファに寝転んだ形と成り…。
寝た振りをして居た。
類は、敢えて、そうしていた。
類には、司が、エリィー(=つくし)と、喋りたがって居る事は分かり切って居たからだった。
さっきのレストランでは、隣同士に座っているにも関わらず、エリィー(=つくし)と喋る事が出来ずに居た司が、其処(さっきのレストラン)に居た事は事実だった。
だから、司にエールを送る意味で、類は、敢えて、そうしたのだった。
だが、エリィー(=つくし)は、敢えて、司の方に振り向かなかった。
司は、ずーっと、エリィー(=つくし)の様子を窺って居た。
エリィー(=つくし)は、敢えて、司に怒って居るスタンスを崩さなかった。
だが、司は、エリィー(=つくし)に、敢えて、声を掛けていた。
「なぁ~、エリィー…?
俺の方を向いてくれねぇか?」
「………」
エリィー(=つくし)は、全く、司をスルーしていた。
だが、司は、其れでも、エリィー(=つくし)に食い下がった。
司は、エリィー(=つくし)に対して、まるで、高校生の頃を思わせる遣り方で、司は、エリィー(=つくし)に向かって居た。
F3&桜子にとっては、『デジャヴ』だった。
だが、F3&T2は、司とエリィー(=つくし)を素知らぬ振りで、唯、様子を窺っていた。
司は、必死だった。
だから、エリィー(=つくし)を司自身の方に向かせようと、司は、エリィー(=つくし)に話し掛けていた。
「なぁ~、エリィー…?
俺の話しを聞いてくれねぇか?」
「………」
其れでも、エリィー(=つくし)は、司をスルーしていた。
其れでも、司は、エリィー(=つくし)に、勝手に話し掛けていた。
「エリィー…?
俺は、お前に一目惚れしたらしい。
俺は、お前に如何思われ様とも…。
俺は、お前に向かう事は止めねぇ‼
覚悟して於いてくれ‼」
「えっ??」
エリィー(=つくし)は、余りにも自信に満ちた司の言葉と態度に、呆気に取られていた。
だから、完全スルーを決め込んで居たエリィー(=つくし)だったのだが…。
声を発してしまって居た。
だから、司は、あと一押しとばかりに、エリィー(=つくし)に迫り始めていた。
此れには、エリィー(=つくし)は、驚愕だった。
余りにも、司の強引さに、エリィー(=つくし)は、心の中で、叫んでしまって居た。
“何なの…此の男性(ひと)は⁉”と…。
だが、その言葉は、しっかり、F4&T2に聞かれていた様子だった。
此れには、寝た振りを決め込んでいた類でさえも、堪らず、苦笑していたのだった。
エリィー(=つくし)に関しては…。
其処は、相変わらず、やはりの『つくし』だった様だ。
だが、エリィー(=つくし)は、何故、類に笑われているのか?
全く、理解出来ずに居たのだった。
唯々、エリィー(=つくし)は、この場の雰囲気に、困惑するしか無かったのだった。