まだ、知らない世界…<つかつく> 12.
<一部の言葉に、不快に感じるで在ろう言葉が入って居ます。
お詫びします。>
<つくしside>
其の後の道明寺は、如何も、すっかり、回復した様子だった。
そして、其の後、リハビリも順調に進み、道明寺は、リハビリを始めてから、数か月後には、無事、退院する事が出来た。
で、私の方から、道明寺が、退院した事は、F3に、『LINE』で報告していた。
『道明寺は、漸く、退院する事が出来ました。』
其の私が送ったLINEを見たで在ろう F3が返して来たLINEの言葉は…。
F3全員が、ほぼ、同じ意見だった。
『流石、司だな‼』
『流石、猛獣遣いの牧野だな‼
あの司を、こんな短期間で、治す…何てな‼』
『司は、牧野が居なきゃあ、生きられないんじゃないの?』
F3の言葉を解釈する成らば…。
所謂、“道明寺には、私(つくし)だ‼”という事なのだろう。
勿論、優紀と桜子には、個別の『LINE』で報告していた。
優紀には…。
『やっと、道明寺が、退院したよ‼』
そして、桜子には…。
『桜子…。
無理言って、こっち(NY)に来てしまったけど…。
本当に、ごめんね。
そして、有難う‼
やっと、道明寺が、退院したよ‼』
で、優紀からの言葉には、癒されて、ホッとする私だったけど…。
桜子からの言葉には、我に返るしか無い私だった。
『つくし…。
道明寺さんが、退院して良かったね‼』
『先輩…。
道明寺さんが、退院されたのなら…。
出来るだけ、早く、帰って来て下さいよ‼
先輩には、此方で、仕事が待ってますよ‼』
で、私は、道明寺が、退院した事を機に…。
椿お姉様が、“NYに滞在中に…。”と、私の為に、ご用意下さったペントハウスに、一旦は、戻る事にしたのだった。
何故なら、道明寺は、NYの道明寺邸に戻ると思って居たのだから…。
だが、道明寺から、言われてしまった。
「つくしが、ペントハウスに戻るんだったら、俺も、一緒に、ペントハウスに戻る。」
だから、私は、道明寺に、話ししていた。
「私は、道明寺が回復したら、うち(つくしが起業した)の会社に戻る事に成ってる
の。
其れが、商工会の重鎮の会長 と 桜子との約束だから…。
だから、近々、日本に戻るつもり…よ。
道明寺は、もう、回復したから、大丈夫でしょ⁉」
道明寺は、不貞腐れ始めて居た。
そして、道明寺は、其の不貞腐れた状態のまま、私に言って除けて来た。
「つくしが、日本に戻るんだったら…。
俺も、日本に帰国する‼
俺には、もう、お前ぇの居ねぇ世界には、居らねぇんだよ‼」
私には、そんな事が出来るとは、思って居なかった。
という寄り、私には、道明寺HD 会長・社長で在る 道明寺のご両親が、道明寺の帰国を許すとは、とても思えなかったのだ。
道明寺との、こういう会話は、私には、“無駄だ‼”と、其の時の私は、思えていた。
だから、“話しは、此処まで。”と、道明寺との話しを切ろうとしていたのに…。
其の前に、道明寺は、私を背後から、抱き締めて来た。
そして、私の耳元に言って来た。
「なぁ~、つくし…。
俺が、退院したら、シて良いんだよな⁉」
「へっ??」
私は、驚愕で、声が裏返ってしまった。
だから、私は、道明寺に何て返せば良いのか?
悩んでしまって居た。
だけど、道明寺からは、其れ以上に、私は、突っ込まれていた。
「俺は、お前の記憶が無くても、今まで、女に触れる事もしてねぇ。
俺は、女に何の感慨も無く、興味もなかった。
だから、俺にご褒美をくれよな‼」
私は、『驚愕』という言葉より他なかった。
で、私が、驚愕している間に、道明寺は、続けて、言って来た。
「まさか…お前?
もう、済ませたとか言わねぇよな⁉」
私は、間髪入れず、言ってしまった。
私は、言わなくても良い事まで、既に、口走ってしまって居た。
「そんな訳無いでしょ‼
私の『初めて』は、“道明寺と…。”と、高校生の頃から、思って居たんだから…。」
其の時の道明寺は、私の背後に居た為…。
ニヤッとしている等と…私自身、思いもして居なかった。
で、私は、そのまま、道明寺に寄って抱え上げられて、ベッドに連れて行かれていた。
実は、道明寺が、退院した後、直ぐの道明寺と私は、NYメープルの道明寺の部屋に居たのだった。
そして、NYメープルの道明寺の部屋で、道明寺と私は、漸く、一つに成れたのだった。
“まさか、記憶の無い筈の道明寺も、『まだ』だった…何て⁉”と、思ってしまった私だった。
そして、私は、続け様(ざま)に、道明寺から、懇願されていた。
「俺とつくしは、もう、『大人の関係』…何だ‼
『司』って、呼べよ‼」
私は、“其れって、強要だよね‼”と、思った事は、言うまでも無い。
其の後の私は、日本に帰国する事に成った。
其れに伴い、道明寺HD 会長・社長に許された司は…。
道明寺HD 日本支社 支社長として、日本に帰国する事に成った。
そして、司から、強要される形と成り、司名義のペントハウスで、私は、司と同棲する事に成った。
其の事は、勿論、三条のおばあ様より、了承を頂いた。
そして、私が、NYに渡米している間に…。
私には、吃驚する事が起こっていた。
優紀は、西門さんと…。
桜子は、美作さんと、付き合う事に成ったらしい。
で、優紀は、私が、三条邸を出たと同時に、優紀も、西門さんのマンションで、同棲する為…三条邸を出たのだった。
三条のおばあ様は、寂しがって下さったが、遊びに来る事を条件に、了承して下さったそうだ‼
後で、私は、桜子から聞いて居た。
此処まで、私を支えて下さった三条のおばあ様には、申し訳無く、思っている。
だが、此れからは、恩返しをしようと思っている。
今までは、司の世界は、私にとっては、『まだ、知らない世界』だった。
でも、今では、共用出来て居る様に思う。
今では、司から…。
「道明寺HDの傘下に入れ‼」と、言われ続けている私だった。
でも、いつも、私の言う言葉は、決まっていた。
「そんな事、出来る訳無いでしょ‼
無理です‼」
でも、少なからずも、今の私は…。
現在の司の世界を、『まだ、知らない世界』では無く成って居た。
此れからの私は、どんな『世界』を知って行くのだろうか?
此の先が、楽しみで成らない私だった。
fin