Remember me…<つかつく> 11.
其れからのつくしは、司を避けなく成って居た。
司は、嬉しくて仕方なかった。
だからだろうか?
司は、つくしに向かう事が止められなかった。
そして、何時(いつ)の間にか?
司とつくしが、急接近して居るという情報を得たF3&T2は…。
司の執務室に向かうのだった。
其の理由は、司とつくしのそんな様子を見て視たいと言う事が、F3&T2共通の理由だったからだ。
また、つくしの心の変化の話しを聞いて居たのは、優紀だった。
其の情報を、優紀から聞いたのは、他でもない総二郎だった。
だから、総二郎は、優紀から訊き出した情報をF2&T2に、伝えるのだった。
~~優紀が、つくしから聞いたつくしの心の変化とは…?
「ちょっと前に…ね。
支社長から、お誘い頂いて、メープルの支社長のお部屋でディナーしたの。
凄く、美味しい食事だったんだけど…ね。
其れよりも、支社長が、急に、顔を赤らめて、私を見て来たの。
私…。
照れちゃって、困っちゃったよ。
でも、其の時の支社長の優しさに…。
何故か?
此の姿が、本来の支社長の姿の様に感じてしまったの。
何でだろう…ね⁉」
「………」 ~~
優紀は、此の時…。
つくしには、笑って、頷いて居たが、何も、言葉に出来なかった。
何故なら、司の優しさは、“『つくし限定』だ‼”と、言う事を、優紀は、知って居るからだった。
そして、此のつくしの様子に…。
つくしの心の中で、司への心の変化が起こって居ると、優紀は、悟って居たのだった。
だから、優紀は、総二郎に其の事を伝えるのだった。
そして、F3&T2が、司の執務室に出向いた時…。
つくしが司を避けて居ない様子を見て、やっと、司の気持ちが、報われ始めて居る事に安堵していた。
また、西田も、漸く、平穏な日々が訪れる事に期待して居たのだった。
そんな時だった。
つくしが、一般用エレベーターから、企画部に所用で向かって居た時だった。
エレベーターの中で、女性従業員が、喋っている話しの内容に聞き耳を立てるつくしだったのだ。
其の女性従業員の会話とは…。
「知ってる…?
支社長の『Birthday』って、何時(いつ)か?」
「えっ??
何で、知ってるの?」
「うん。
雑誌に載ってたの‼
其れに寄ると…ね。
支社長の『Birthday』って、『1月31日』…何だって。
何か?
“プレゼントしたいなぁ~。”と、思うけど…。
多分、受け取ってくれないだろうな⁉」
「えっ??
其れって、何で…?」
「其れこそ、知らないの?
支社長って、『女性嫌い』で有名…何だよ‼
NYでは、『ゲイ』って、異名が在った位らしいよ。」
そんな話しをし乍ら、其の女性従業員の二人は、エレベーターを降りて行った。
つくしは、其の女性従業員の後ろに居た為…。
其の女性従業員の二人は、つくしに気が付かず、如何も、喋って居る様子だった。
だが、つくしは、違う意味で、驚愕して居た。
司の『Birthday』が、『1月31日』という会話だった。
其の『1月31日』というキーワードに…。
つくしは、動揺してしまって居た。
そして、つくしの顔色には、血色を失くした様に成り、顔色が蒼く、エレベーターを降りたつくしは、取り敢えず、企画部に向かって、所用を済まして居た。
企画部の女性従業員が、つくしの様子に気が付き、声を掛けて居た。
「牧野さん…?
大丈夫ですか?
顔色が悪そうですが…?」
「はい。
大丈夫です。
ご心配をお掛けしてしまって…。」
と、つくしは、そう言い乍ら、“えへへ…。”と、企画部の女性従業員に笑って魅せて居た。
だが、つくしは、膝から崩れる様に、其の場に倒れてしまった。
直ぐ様…。
医務室に運ばれたつくしだった。
そして、つくしが倒れた事の報告が、西田の下に、下りて来ていた。
西田は、直ぐに、司に報告していた。
「司様…。
牧野様が、お倒れに成りました。」
「つくしは、今、何処に居んだ?」
「医務室に運ばれた様です。」
其の西田の言葉を聞くか? or 聞かないか?
分からない位の素早さで、司は、執務室を出て、西田の言葉は、背中で聞いて居た。
そして、司は、慌てて、医務室に向かって居た。
そして、司は、道明寺総合病院から派遣されて宿直している内科の年配の女性ドクターから、つくしの様子を訊き出して居た。
実は、此の道明寺総合病院から派遣されて宿直している内科の年配の女性ドクターは、元々、司の幼少期の頃の主治医だったのだ。
だから、道明寺家にとって、信頼の厚いドクターで在る事は言うまでも無いのだ。
だから、司は、先ず、此の道明寺総合病院から派遣されて宿直している内科の年配の女性ドクターに話しを訊こうとして居たのだ。
「牧野の様子は、如何だ?」
「牧野さんは、貧血で倒れられた様ですね。」
司は、つくしから、貧血の病を抱えて居るとは聞いた事が無かった。
それだけに、心配で、堪らなかった。
だから、此のまま、(道明寺)邸に連れて帰る事をドクターに告げて居た。
「今日の処は、牧野を(道明寺)邸に連れて帰る。
悪ぃが、ドクターも、一緒に(道明寺)邸に来てもらえるか?」
「分かりました。」
此の道明寺総合病院から派遣されて宿直している内科の年配の女性ドクターは、司の幼少期の頃からの主治医だったので、司の幼少期から、青年期に至るまで良く知って居たのだ。
そして、司が、日本支社 支社長で、凱旋帰国したと同時に、此の道明寺総合病院から派遣されて宿直している内科の年配の女性ドクターは、道明寺HDの宿直内科ドクターとして、抜擢されたのだった。
だから、司も、気安く頼めたので在ろう。
そして、此の道明寺総合病院から派遣されて宿直している内科の年配の女性ドクターは、司のつくしへの対応を見て居て、司にとって、つくしは、如何いう女性なのか?
と、言う事を悟って居たのだった。
そして、司は、後ろに控えている西田に言って除けていた。
「西田…。
今日のスケジュール調整を頼んだ‼
俺は、つくしに就いて居てぇんだ‼」
「賜わりました。」
西田は、了承するしかなかったのだった。