Remember me…<つかつく> 14.
其れから、幾日が経った頃…。
そろそろ、つくしも、仕事復帰して、アパートに戻ろうとして居た。
だが、其の事に、待ったを掛けたのは、他でもない司だった。
司は、つくしに事実を伝えなければ、いけなかった。
だが、其の事を、つくしが、“許す。”と、言って来るのかも不透明な状況だった。
だが、勿論、司には、つくしに報告する義務が在った。
何故なら、つくしの了承無しに、勝手に行って居た事案だったからだ。
なので、恐る恐る、司は、つくしに白状していた。
「あのなぁ~、つくし…?
お前に言って於かねぇと、いけねぇ事が有んだよな‼」
つくしは、怪訝な顔付きをして居た。
何故なら、つくしにとって、こういう時の司は、碌な事を言わない事は、十分過ぎる位、分かって居た。
だからなのだろう?
眉間に皺を寄せながら、つくしは、司に、訊き出して居た。
「何…よ?」
其のつくしの様子に、狼狽える様に、司は、話しし始めて居た。
司にとって、“つくしを怒らすという事は、此の世の中で、此れ程、怖い物は無い‼”と、豪語する程、つくしは、司にとって、唯一の怖いモノだったのだ。
「ああ。
つくしのアパートな…‼
もう既に、解約して於いた。
だから…よ。
もう既に、此処(道明寺邸の司の自室)が、お前の住まいだ‼」
司の其の言葉に、一瞬、何を言われて居るのかも、理解出来なかったつくしだったのだが…。
暫くしてから、漸く、理解したつくしだった。
で、つくしは、怒りを込めて、司に、怒っていた。
「其れって、如何言う意味よ‼
何時(いつ)、私が、了承した…?
ふざけないで…‼
勝手に事を進めるのは、ルール違反よね?
最低ってぇ~‼」
司は、つくしの剣幕に、狼狽えていた。
世間の誰もが、こんな司を見れば、誰もが言う言葉は、共通しているだろう‼
「『unbelievable』(=信じられない・信じがたい)」と…。
だからだろう。
司は、素直に謝って居た。
司が、素直に謝るのは、此の世の中では、姉の椿 以外では、つくしだけで在った。
「勝手に、コトを動かして、済まなかった。
けど…よ。
つくしが心配だったんだから…よ。
仕方ねぇだろ‼
もう、お前と、離れて暮らす何て…。
俺には、出来ねぇから…な。
つくしの記憶も戻ったんだ‼
なぁ~、つくし…。
俺の気持ち位ぇ、悟れよ‼」
「………」
司は、つくしに懇願する様に、甘い囁きで、つくしに訴え掛けていた。
だが、つくしは、返答する事に躊躇していた。
なので、司は、態と、寂しそうな顔付きをして、つくしに向かって言って居た。
つくしは、司が、そんな顔をすると、何故か?
許してしまう傾向に在った。
所謂、つくしは、司のそんな顔付きに、弱いという事だった。
司自身、つくしの弱い所は、高校生の頃から、心得ていたのだった。
つくしは、司のそんな顔付きを観乍ら、思って居た。
何故なら…。
“既に、私(つくし)が、道明寺邸に住んで居る事を、道明寺の両親で在る 道明寺HD
会長 と 道明寺HD 社長から、未だ、了承されて居ない筈だ…し。
ましてや、道明寺の両親で在る 道明寺HD 会長 と 道明寺HD 社長に、道明寺
と私(つくし)の付き合いも、了承されて居ない筈…。”と…。
更に、つくしは、思って居た。
“そんな状況で、道明寺邸での、道明寺と私(つくし)の同棲が認められる筈等無
い。”と…。
だが、実は、つくしだけが、知らないだけで、司に寄って、道明寺HD 会長で在る 保 と 道明寺HD 社長で在る 楓から、同棲の件も、恋人として付き合う事に関しても、既に、了承されていたのだ。
実の事を言うと、司は、楓から言われて居た事が在ったのだ。
楓は、つくしの心の内等、分かり切って居たからこそ、司に発破を掛けて居たのだった。
「司…。
つくしさんを早く取り込みなさい。
記憶が戻ったつくしさんが、次に出て来る行動位、貴方なら分かり切って居るでしょ‼
つくしさんが、道明寺家から逃げられない様に、貴方がしっかり為さいな。」
だから、司は、強硬手段に出て居たのだった。
だが、つくしは、司の其の自分勝手な行動が許せなかっただけなのだ。
其れに、つくしからは、“一緒に、住みたくない‼”とは、言われて居ない司だったのだ。
唯、つくしは、“一言位…相談が、欲しかった。‼”と、司に言いたいだけだったのだ。
だから、其の事だけは、司に伝えようと思って居たつくしだった。
「私に、一言位、言ってからでも良かったでしょ⁉
勝手に、何もかも、先に行動に移して…。
道明寺からの相談が、何故、私には、無いのかな?」
司も、つくしの行動位、心得たモノだった。
「先に、相談したとして…。
つくしが、素直に、俺に従うんか?
従う訳ねぇよな?
だから、先に行動に移したんだ‼
既に、ババアの了承も得てんだ‼
お前が何も心配する事はねぇよ‼
分~ったか、つくし…?」
「………」
つくしは、既に、お膳立てが出来て居た事に、驚愕で、言葉も出なかったのだった。
なので、つくしが、答えて来ない事を良い事に、司は、つくしに追い打ちを掛ける様に言って除けていた。
「其れと、今日から、俺の呼び名は…?
『道明寺』じゃねぇぞ‼
『司』って、呼べよ‼
何れ、俺とお前は、結婚すんだ‼
お前も、『道明寺』に成るんだ‼
良いな、つくし…?」
「………」
悪びれて居ない、随分な物言いの司に、更に、つくしは、何も答えられずに居たのだった。
<此の二次小説『Remember me…<つかつく> 14.』は、一部の文面が、勝手
に、編集されてしまって居りました。
先程、訂正させて頂きました。
お詫び申し上げます。
記載訂正日…2020.1.29 22:07>