tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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成人式【あの笑顔を見せて】…<つかつく>  続編④




実は、司の記憶が戻って居る事は、既に、司から、直接、楓に伝えていた。


「俺の記憶は、戻った。」と…。



司とつくしが高校生の頃だったあの当時の事件の事に関して…。
楓は、司が、何故、あの港で、暴漢に刺されなくてはいけなかったのか?
其の理由を警察から聞いて居た。



其の時の犯人が自供したのだ。


犯人の自供に寄れば…。


【道明寺HD 会長と社長のワンマン経営に寄り、自社の会社を『二束三文』の状況で、
 買収され、挙句に、社長で在った 自分は解任された。】


其の事に寄り、道明寺HDは、報復されたという事だった。
報復は、罪も無い司に向かってしまったと言う事だったのだろう。


しかも、楓は、司が運ばれた道明寺総合病院の理事長から、司が運ばれて来た時の事を聞いて居たのだった。


実は、楓は、楓自身が嫌っていたつくしの事を、理事長から聞いて居たのだった。


「“本当に、司様の事を想って居なければ…。
  彼女(つくし)の様な小さな身体で、司様の様な体格の男性を運ぶ事は難しいだろ
  う。”と、ドクターが言って居ました。
 “司様の手術が成功したのは、彼女(つくし)の頑張りのお陰だった‼”とも、ドクタ
 ーは、言って居ました。
 また、止血の仕方も、心得ているのか?
 司様の手術が成功したのは、彼女の其の判断の的確さが有効だったそうです。」


と、楓は、理事長から、報告を受けて居た。


理事長は、そんなつくしの事を称えて居たのだった。



其の後…。
楓は、警察 及び 司が運ばれた道明寺総合病院の理事長から聞いた全ての要件を、夫で在る 保に伝えていた。


道明寺HD 会長・社長で在る 保と楓は、後悔していた。
下手をすれば、道明寺財閥 御曹司で在り、道明寺HDの後継者の司を亡くす処だったのだから…。



其れだけに、楓は、“牧野さん(つくし)だけの責任にする事が出来ない。”と、判断していた。


だから、司の記憶が戻れば…。
司とつくしには、『1年の猶予』を与えるつもりで居た。


勿論、其れは、楓からつくしへのお礼のつもりでも有った。



ところが、司の記憶が戻る事は無く…。
其れ処か?
寄り一層、司の現状は悪く成る一方だった。


だから、元々、楓が考えて居た予定通り、司をNYに渡米させたのだった。
此れ以上、つくしに対して、記憶の無い司が、つくしを傷付け無い為にも…。



其れがやっと、司に記憶が戻ったと言うのなら、司とつくしとの二人の付き合いを許す事にして居た楓だった。


そして、司からは、打診されていた。


「牧野の成人式の当日は、日本に、帰国してぇんだ‼
 其の後は、どんなに、過酷を強いられても、文句は言わねぇ‼
 だから、頼む‼
 あいつの成人式前後は、俺をつくしの下に行かせてくれ‼」


楓は、司の記憶が戻ったと同時に、“牧野さん(つくし)に夢中な司を情けない。”と、思い乍らも…。
“司には、如何しても、牧野さん(つくし)なのか?”と、呆れていた。


だが、楓は、そう思い乍らも、別の事も思っていた。


“司が、真面に成る事も、牧野さん(つくし)次第なら、道明寺家は、牧野さん(つく
 し)を受け入れ無ければいけないのだろう。”と…。


だから、司は、楓から、日本への帰国を許可されていた。


本来は、極秘という事が条件だったのだが…。
後(のち)には、此の条件が、有り得ない事に成るとは、此の時の楓は、予想だにして居なかった。



そして、楓から許された司は、成人式の当日の前日に、帰国していた。


勿論、つくしには、内密にする様に、タマに伝えていた。


また、タマから報告を受けて居た道明寺邸の執事・メイド…。
其の他…。
道明寺邸に関わる全てのスタッフに、司の通達は、報告されていた。


なので、司は、つくしが、成人式の前日に、道明寺邸に入る前に…。
司は、NYに渡米前の高校生の頃に、司が自室として使用して居た東の角部屋に潜んでいた。


だから、つくしは、成人式の前日に、タマに寄って、用意されていた道明寺邸の客間に泊まる事に成って居た。


司は、つくしの傍に行きたかった。


だが、今、つくしの傍に行けば…。
今までの事が、有耶無耶に成る。


だから、敢えて、司は、我慢した。



そして、成人式の当日の日が遣って来た。


其の日の早朝…。
つくしは、振袖の着付けから、ヘアメイク…と。


どんどん、つくしが、綺麗に仕上げられて行った。



司も、つくしと一緒に、成人式会場に出向く為に…。
司は、スーツに着替えて、ヘアを整えて、準備万端で、タマから呼ばれる事を、今か今かと、司の自室で、待って居た。


実は、成人式の前日は、司は、つくしに、やっと、逢えるというだけで、興奮状態に在り、結局、寝付けなかったのだ。
だが、司は、全く、眠くなかった。
唯、興奮状態が続き、極限状態では有ったのだが…。


そして、漸く、タマからの呼び出しが有った。


「つくしのお支度が出来上がった。」と…。


そして、司は、つくしの為に用意されたという部屋に向かって居た。


そして、つくしの為に用意されたという部屋の扉を開けた司は、つくしの後ろ姿に…。
また、鏡に映って居るつくしの姿に…。
司は、何も言えずに居たのだった。
否、言えなかったのだ。


一方のつくしは、扉が開いた時…タマが入って来たと思っていた。


だが、其処(つくしの為に用意されたという部屋)の扉の前に立って居たのは、つくしにとっては、予想だにして居なかった司が立って居たのだ。


実は、つくしからは、鏡越しに、司の姿が映っていた。


つくしは、唖然としたまま、何も発せなかった。


そして、つくしは、後ろを振り向いた。


司は、つくしの姿に、唯、感無量だった。


司は、唯、一言だけ、つくしに呟いて居た。


「牧野…。
 綺麗だ‼」と…。
「………」


つくしは、頭の天辺から首(振袖を着付けているせいで見えては居ないのだが、実際は、デコルテ)まで真っ赤にして、唯、司をじーっと、見て居る事だけが、精一杯のつくしだったのだ。


だから、一瞬は、言葉に成らないつくしだった事は言うまでも無い。


だが、つくしも、一言だけ、司に伝えていた。


「道明寺…。
 記憶…?」


司は、つくしに、近寄り乍ら、答えていた。


「ああ。
 戻った。
 牧野…?
 ごめんな‼
 牧野を傷付けるような事をして…。
 此の振袖…。
 気に入ってくれたか?
 俺の稼いだ金で買った振袖だ‼
 大阪に出張の時に、京都に寄って、振袖を選んで来た。
 牧野に似合う振袖を選んだつもりだが…。
 如何だ?
 気に入ってくれたら、俺は、満足だ‼」


つくしは、驚愕でしかなかった。
タマからは、椿の『贈り物』だと、聞いて居たつくしだったのだから…。

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