エロ門、改め【エロ門、登場】…<総優> 続編⑧
<総二郎side>
で、『新春party』の始まる時間と成り、支度が整った俺と優紀は、F2&T2と共に、NYメープルの『party』会場に向かって居た。
で、俺等 F3&T3は、其処(NYメープルの『party』会場)で、司と牧野と、合流した。
翔は、司の母ちゃんが抱いている様で…。
司は、普段、手元に居る翔が居ねぇ事で、寂しそうにして居た。
其処は、牧野が、司を窘めて居たんだろうけど…よ。
多分、司の母ちゃんは、挨拶廻りの際に、翔を自慢してぇんだろう事は、一目瞭然だった。
で、俺等 F4&T4は、一塊で居るかの様に、一緒に居た。
で、司は、不貞腐れている様子だった。
「何で、ババアが、翔を、抱いて連れて行ってるんだよ‼」
牧野は、苦笑いし乍ら、司を宥めていた。
「お義母様が、翔を可愛がって下さる事に感謝すれど…。
悪態を突く事は、違うんじゃ無い…?
翔も、お義父様と、お義母様が、ご一緒下さる事を喜んで居るし…。
普段、翔とは、ご一緒頂けないご両親に、孫を託す事も、親孝行でしょ‼」
だが、司は、不貞腐れた顔を変える事は無かった。
俺だけじゃ無く、類も、あきらも、其の辺は、司を呆れる様に、観ていた。
“牧野も、司の猛獣使いは、何時まで経っても、大変だよな‼”と、陰乍ら、尊敬の念で観ていた俺だった。
其の様子は、類も、あきらも、同じの様子だった。
そうこうしている間に、道明寺家一同介しての挨拶が、舞台上で行われる様で…。
司の母ちゃんが、司と牧野を迎えに来た。
勿論、翔を抱き乍ら…。
で、司の母ちゃんは、いつもの『鉄の女』の如く…。
威厳の在る 威圧感バリバリの『鉄の女』では無く…。
所謂、一人のお祖母ちゃんの様にも見えた。
まあ、翔を抱いて居るのだから、当然と言えば当然だろうけど…よ。
しかし、こうも、変わるもんか?
孫が居るだけで…。
っていう事は、“うちのお袋も、孫が出来れば、『氷の様な冷たい女』と、言われる西門流 家元夫人では無く、唯のお祖母ちゃんに成るって事なのか?”と、俺は、思って居た。
で、司の母ちゃんが、司と牧野に言って居た。
「司…。
つくしさん…。
明日は、クラウン・コーポレーションの『party』に出席する事に成って居るから、そ
のおつもりで…。
“つくし(さん)に会えるんだね。”と、クラウンCEOは、楽しみに為さっていらっしゃ
ったわ。」
牧野は、首を捻り乍ら、分からない様子だった。
だから、其れが、牧野の本音なのか?
牧野の口からは、心の声が聞こえて来た。
「クラウンCEO…?」
其の牧野の心の声を、しっかり、聞き取った司の母ちゃんは、呆れ気味で、牧野に話しして居た。
「何を仰って居るの?
つくしさん…?
貴女、覚えて居らっしゃらないの?」
「申し訳ございません。」
牧野は、謝って居る様子だが、本当に、分からないと言った感じだった。
だからだろうな。
更に、呆れ気味で、司の母ちゃんは、牧野と対峙していた。
だが、司の母ちゃんから聞こえて来た言葉は、俺等 F4&T4でさえも、忘れて居る様な話しだった。
否、下手すりゃあ、“類だけは、覚えて居るんじゃねぇか?”と、言う様子だったが…。
「司が、高校3年の頃だったかしら…。
司が、NYに渡米して居た頃に、つくしさんが司をNYまで迎えに居らした事が有ったで
しょ。
其の時に、クラウンCEOとお会いしたんじゃ無くて…?
あの時…。
道明寺HDは、つくしさんに寄って、救われたのよ‼
今でも、クラウン・コーポレーションとは、取引が有るのよ‼
思い出したんじゃ無くて…。」
で、牧野は、「あっ‼」って、顔付きに成ってやがるから、思い出した様子だった。
だからだろうな。
牧野は、急に、顔付きに華やかさが加わって居た。
司は、そんな牧野に、見惚れてやがるが…な。
で、牧野は、司の母ちゃんに、確認する様に、言って居た。
「あの時の『キア~イのおじさん』の事ですよね?
そうだったんですね‼」
で、司の母ちゃんは、尚も、言って居た。
「クラウンCEOは、今でも、つくしさんに教えて貰ったという話しを、良くされて居る
わ‼
『“有難う‼” と “ごめんなさい‼” は、魔法の言葉』って…。
余程、其の言葉が、気に入られたのでしょうね‼
良い言葉だわ‼」
「………」
司の母ちゃんの言葉に、牧野は、言葉を発する事は無かったが、照れた様に、顔を赤らめ始めていた。
其の様子に、司は、牧野の肩を引き寄せて居たが…。
で、類は、何かを思い出したのか?
クスクス、笑い出した。
其の様子を見ていた司の母ちゃんが、思い出したかの様に、類に話し掛けていた。
「そうそう…。
類さんも、明日のクラウン・コーポレーションの『party』には、クラウンCEOから、
ご招待を受けて居るのよ。
類さん…。
クラウンCEOからの伝言よ‼
“明日、ルイに会える事を楽しみにして居るよ‼”との事よ‼
類さん…。
だから、明日も、『party』に出席為さって頂戴‼
類さんは、海外の『party』には、パートナーが必要な事はご存知かと思うけど…。
明日は、パートナーが必須よ‼
其のおつもりで居らして…。
必要なら、此方で、ご用意してよ‼
花沢社長には、既に、お話しを通して居るから、此の件は、ご存知よ‼」
「承知しました。」
類は、司の母ちゃんからの此の話しを聞いて居て、パートナーの件は、仕方無くだろうが…。
了承の言葉を言って居た。
類の親父さんの事まで、言われちゃあ、類も、了承せずには居られねぇだろうけど…よ。
“敵も『天晴れ‼』だよな‼”と、俺は、思って居た。
けど、他のF2&T3を見て居たら…。
俺だけじゃ無く、F2&T3も、そう思って居る様子だった。
何故なら、司の母ちゃんは、類の親父さんから、パートナーの件は、頼まれただろう事が分かるからだった。
だが、如何も、類は、不貞腐れて居る様子だったのだ。
優紀は、そんな類の顔付きには、驚愕して居た様子だったが…。
優紀は、初めて見たかも知れねぇな。
外見、王子様の類の不貞腐れて居る様子を…。
まあ、此れで、さっき、類の部屋であきらが言って居た提案は、如何も、実現する様な気さえして居た俺だった。
あきらを、チラッと、見て視れば…。
あきらは、ニヤっとしてやがった。
で、道明寺HD主催の『新春party』は、滞り無く終了の時間に成って居た。
『party』の間中…。
司は、ホスト側として、当たり前ぇだが…。
俺だけじゃ無く、類も、あきらも、挨拶廻りには、余念が無く…。
西門流にとって、挨拶廻りをしなければいけねぇお偉いさん方には、一通り、挨拶出来た俺と優紀だった。
勿論、俺にとって、優紀は、妻として、次期家元夫人として…。
俺は、優紀を紹介した事は、言うまでもねぇのだが…。
『新春party』終了後の此の日は、全員が疲れたと言う事も有り、それぞれの部屋に戻って行った。
そして、相談の結果…。
類以外のF3は、朝、類の部屋に集合する事に成って居た。