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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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七草粥【泣かずに居られるのなら】…<つかつく>  番外編①





其の日(1月6日)の司は、朝の出勤が早い日だった。


だから、航は、朝から、父親で在る 司の顔を見る事が出来なかった。


其れでも、航は、ママ(つくし)さえ、傍に居てくれたら、其れで良かったのだ。


だが、実は、朝から父親で在る 司の顔を見る事の出来ないそんな日の航は、寂しかったのだ。


だが、航は、ママ(つくし)に、そんな顔を魅せる事は無かった。


航は、ママ(つくし)を悲しませたく無かったのだ。


航は、優しい子供に成長していた。


其れに、周りの人達を見遣る事が出来、労わる事が出来る。


また、自分の事より、人の気持ちに立てる子供に成長していた。


其れに、タマに教育されて育った航は、人を思い遣る事が出来るのだ。


司と航の幼少期は、同じ様にタマに教育されて育った筈なのだが…。
そんな処は、全く、微塵も感じる事が出来ない程、司と航は、真逆の性格だった。


司と航とでは、根本的な性格の違いが、為せる技だった事は言うまでも無い。



唯、そんな航は、人に優しい心遣いが出来る反面…。
涙脆い処も在った。


所謂、航自身の気持ちに、脆い処が在ったのだ。


実は、司は、司で、そんな航の此れからを、心配する司でも在ったのだ。



だが、航は、航で、良い処も在ったのだ。


タマの教育のお陰で、行事ごとには、敏感だったのだ。



なので、其の日(1月6日)の航は、ママ(つくし)に、話ししていた。


「明日は、『七草がゆ(粥)』の日…だよね。
 明日も、まだ、ぼくは、学校がお休みだから…。
 明日が、楽しみ何だ‼」
「………。
 そうだったよね。」


つくしは、すっかり、忘れていた。
1月7日に『七草粥』を食するという日本古来の行事が在る事を…。
だから、つくしは、一瞬、頭が回らず、直ぐには、航に返事が出来なかった。


だが、つくしは、思って居た。


“そうか…。
 『七草粥』か…?
 確か、『無病息災』を願う為に、『七草粥』を食する日本古来からの行事ごとだっ
 たよね。
 タマさんと料理長に相談して、私が作って視ようかなぁ~。”と…。



で、モーニングを食べ終えた後…。
航が、部屋に戻った事を確認したつくしは、タマと料理長を呼び止めて、相談するのだった。


「タマさん…。
 料理長…。
 ご相談が有って…。」


タマは、“司様とつくしの間に何か有ったのか?”と、不審な顔付きに成って居たが…。
タマは、つくしに返答していた。


「如何したんだい?
 つくし…。
 まさかとは、思うが…ね。
 司様と何か、有ったのかい?」


タマからの飛んでも無い返答に、つくしは、慌てて、タマと料理長に伝えていた。


「いいえ、違うんです。
 実は、さっき、航から、言われたんです。
 『明日は、『七草がゆ(粥)』の日…だよね。
  明日も、まだ、ぼくは、学校がお休みだから…。
  明日が、楽しみ何だ‼』って…。
 『七草粥』って…。
 確か、『無病息災』を願う日本古来から在る行事だったですよね。
 だから、私は、航の母親として、『七草粥』を作って上げたくて…。
 航の母親として、航の『無病息災』を願って遣りたいんです。
 大丈夫でしょうか?」


タマと料理長は、顔を見合わせて居た。


だから、つくしは、“許しが得れないのでは無いだろうか?”と、不安に成って居た。


だが、タマは、つくしに返答して来た。


「つくし…。
 此のタマと料理長に、『大丈夫でしょうか?』と、聞き乍らも、結局は、既に、作る気
 満々、何だろう?
 だったら、タマと料理長に訊かずとも、“手伝って欲しい。”と、言って欲しいもんだ
 ね。
 つくしは、道明寺家にとって、既に、『若奥様』…何だよ。
 しかも、此の道明寺邸に於いては、つくしは、『女主人』…何だよ。
 しっかりしておくれ‼」


つくしは、タマの言葉に、顔を俯かせて、謝るだけに留めていた。


「すみませんでした。」


だが、タマは、そんなつくしの仕草に、呆れていた。


「はぁ~
 ほんとに、仕方ない娘(こ)ださね。」



で、タマと料理長の了承の得れたつくしの1月7日の朝は、早起きして、『七草粥』を作る事にした。


何故なら、つくしは、朝から、『七草粥』を司にも、食して欲しかったのだ。


なので、つくしは、西田にも、確認の連絡をしていた。


「西田さん…。
 明日の司のスケジュールは、如何成って居ますか?」


西田は、“お二人の間に、何か有ったのか?”と、危惧して居た。


何故なら、つくしから、前以ての司のスケジュールの確認の話しが、今まで為された事が無かったからだった。


「何か、御座いましたでしょうか?」


なので、つくしは、西田に『1月7日』の件を伝えていた。



<此の二次小説『七草粥【泣かずに居られるのなら】…<つかつく>  番外編①』は、
 短めに成っております。
 一話に纏めて投稿してしまうと、長過ぎる為…。
 二話に分けて、投稿して折ります事をお詫び申し上げます。>

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