tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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奇跡の出会い…<つかつく>  5.




<西田side>


司様が、リムジンに乗られる成り、私は、本題を切り出していた。


「『老舗割烹旅館 まきの』の買収計画に、会長と社長の許可が下りました。
 もう、そろそろ、ご準備致しませんと…。
 如何(いかが)為さいますか?」


ですが…。
司様は、思う処がお有りなご様子で、司様からは、良いお返事が聞けませんでした。


「まだ、あいつの気持ちを聞けてねぇんだ。
 あいつを傷付けたくねぇんだ。
 頼む、西田…。
 あいつの気持ちを確認してからじゃあ、駄目か?」


司様は、如何も、若女将に、ご自身のお気持ちを、告白したご様子。


ですが…。
社長命令のプロジェクトで御座います。


下手をすれば…。
司様の命運が掛かっております。


此の様な状況では、プロジェクトを遂行しない訳には参りません。


ですので、私は、心を鬼にして、司様に申し上げました。


「今回の買収計画は、司様にとって、失敗は許されません。
 今後の司様にも、影響が及ぶやも知れません。」


ですが、司様も、必死の様子で御座いました。


プロジェクトも、若女将も…。
何方も、ご自身の手中に、収めに成りたいので御座いましょう。


「俺は、あいつを失いたくねぇんだ。
 頼む、西田…。
 此の通りだ。」


あの司坊っちゃんが、私に、頭を下げて来られました。


今までなら、有り得ない事で御座います。


其れ程までに、若女将の事をお慕いされている司坊っちゃんに、私は、如何すべきか?
悩んでしまいました。


ですが…。
もう少し、様子を視ようと考えました。


「承知致しました。」


司様は、ホッとして居らしたご様子でしたが…。
一応、社長に、報告を入れる事は、私は、忘れて居なかったのだ。



<楓side>


西田からの報告が、私(わたくし)の下に、入って来た。


司が、西田に頼み事をする等と…。
今までは、考えられない事。


其れだけじゃ無く、司は、西田に頭を下げて来たらしい。


私(わたくし)には、我に、信じがたい。


此の短期間の間に、司は、『恋』というモノを知り、『司』という人間を、此れ程までに変えてしまった女性が此の世に居ようとは…。


私(わたくし)は、司の此の状況を考えた時、思って居た。


“其の女性に、会って視たいわね。”と…。


私(わたくし)は、西田に、此のプロジェクトの件を任せる事にした。


そして、私(わたくし)は、西田に、伝えた。


「貴方に、任せます。」と…。


こういう時は、『急がば回れ』で在る。


“もう少し、司の様子を視よう‼”と、私(わたくし)は、思えていた。


更に、私(わたくし)は、思って居た。
という寄り、“楽しみにしている。”と、言う方が正しいのかも知れない。


“あの子(司)が、プロジェクトも、女性も…。
 何方も、落とす事無く、モノに出来る事を…。
 楽しみにしているわ。”と…。



<西田side>


社長から、私は、一任される事が報告された。


「貴方に、任せます。」


ですので、私は、社長から了承されたモノと、社長に返答していた。


「賜りました。」


取り敢えず、司様のご様子を観て、私は、行動する事にしていた。


こういう時は、『急がば回れ』で在る。


そして、私は、此の事を、司様に、報告して於いた。



<司side>


俺は、西田から、了承してもらえた。


あいつの気持ちを早く訊き出したい俺は、早く、あいつの下に行きたくて、気持ちの持って行き場に、苦慮していた。


其れに、あいつからの返答次第では、全てが、動き出す筈だからだ。


手筈は、あいつを俺に振り向かせる事から始めなくてはいけない。


時間もそんなに無い筈だ。


此れからが勝負となるだろう事は、俺にも、悟っていた。



そして、そんな俺は、今日も、あいつの気持ちを知りたくて、『老舗割烹旅館 まきの』に、来ていた。


勿論、今日の目的は、プロジェクトじゃねぇ。
今回、此処に来た第一の目的は、あいつの気持ちを訊き出す為だ。


あいつの居所を館内中、探し回った俺だった。


やっと、あいつを見付けた時は、前回と同じ様に、あいつは、中庭に居た。


あいつを見付けた俺は、また、あいつの背後から、声を掛けて居た。


「よぅ、また、こんな所に居たのか?」


あいつは、俺の声に、ピクっとした様に、吃驚している様子だった。


だから、一瞬、あいつは、言葉が出せねぇ様だった。


「………。
 道明寺さん?」


早く、俺は、つくしの気持ちを訊き出したいが故に、俺は、あいつに話しを切り出していた。


「なぁ~。
 もう、お前に訊いても良いか?」


俺の言葉に、呆気に取られているのか?
本気で、何の事だか、分かって居ねぇ様子だった。


「へっ??
 何の事でしたか?」


だから、俺は、心の中で、また、叫んでいた。


“お前の鈍感さには、笑えて来るわ(苦笑)⁉”と…。


だから、俺は、はっきり、あいつに言って遣った。


「此の前、会った時に…。
 俺は、お前に、宿題を出して於いたよな?
 忘れたか?」


あいつは、惚けてるのか?
本気で、言ってるのか?
俺は、あいつの其の驚愕振りに、自信を失くしてしまいそうに成って居た。


「………。
 あぁ、そうでしたね。」


だから、俺は、問い質して遣った。


「で、如何…何だよ?
 お前の気持ちを、俺に、今、訊かせて欲しいんだが…。」


あいつは、考えて居る様子だった。


だからだったのだろう?
あいつの返答に、俺は、ショックを隠せずに居たのだ。


「………。
 道明寺さんが、お帰りに成る時で宜しかったでしょうか?」


だが、俺は、あいつに了承の言葉を継げていた。


何故なら、大人の男として、あいつに対応したかったからだ。


「ああ、分かった。
 ぜってぇ、其の時に言ってくれよ‼」
「承知致しました。」


あいつは、了承してくれたが…。
「仕事が有るから。」と、言って、此の場から離れて行った。


否、あいつは、俺の傍から、離れて行きやがった。

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