tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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奇跡の出会い…<つかつく>  7.




<司side>


『老舗割烹旅館 まきの』の買収計画が、着々と進んでいた。


俺が、『GO』サインを出せば…。
何もかも、何時でも、取り掛かれる状態に、既に、成って居た。


でも、俺は、まだ、躊躇していた。


あいつとの付き合いは、まだ、半年しか経って居ねぇ。


だが、俺は、“あいつとの付き合いは、順調そのものだ。”と、何故か?
思ってしまって居た。


だからこそ、俺は、自分本位に考えてしまって居たのだろう。


“もう、大丈夫だろう。
 あいつを傷付ける事は、今後、無いだろう。”


と、考えて居る自分自身に、何故か?
俺自身が、あいつの気持ちに、一切、気が付く事は、無かったのだ。


其の時の俺は、何に対して、そう考えて居たのだろうか?


恐らく、其の時の俺は、あいつも、『老舗割烹旅館 まきの』も…。
“何方も、俺の手中に、収められた‼”と、勘違いを起こして居たのだろう。


其の結果が、此れだったのだ。



<つくしside>


道明寺さんとお付き合いをし始めて、半年程が経った頃の事だった。


道明寺HDより、『老舗割烹旅館 まきの』の買収計画の打診の話しが、私の耳に入って来た。


実は、此の買収計画は、既に、支配人で在る パパと…。
後継者で在る 進との間で、話しは、纏まっていたらしい。


何故なら、私の知らない処で、パパは、『道明寺HD』の方から、『道明寺HDのグループの傘下』に入る事を打診されていたらしい。


だから、パパは…。


「良い機会だから…。
 道明寺HDのグループの傘下に入る事は、願ったり叶ったりなのでは無いか?」


と、言い出し始めていた。


そんな進も…。
パパの意見に賛同していた。


将来、此の『老舗割烹旅館 まきの』の旅館を継いで行くのは、『進』に成る。


だから、私の意見よりも、進の意見が反映される。


だけど…。
私は、到底、納得出来るモノでは無かった。


何故なら…。
道明寺さんは、初めから、私と付き合う事で、うち(『老舗割烹旅館 まきの』)との買収計画を優位にさせる為に、私に近付いて来たとしか、私自身、思えなかったのだ。


でも、進は…私に言って来た。


「道明寺さんの姉ちゃんに対する気持ちを、俺は、前から知っていたから…。
 道明寺さんに限って、そんな事は無いと思うけど…な。」と…。


何故、進が、道明寺さんの気持ちを知っていたのかは、私は知らないが…。
如何しても、道明寺さんの気持ちが、私の中では、信じられなく成ってしまって居た。


私は、道明寺さんに、お別れを伝える事にした。


道明寺さんに、直接、伝える事は、私にとって、言い難い事なので、LINEで報告する事にしたのだ。


『道明寺さん…。
 今は、道明寺さんのお気持ちが、私の中で、理解不能と成りました。
 道明寺さんの私に対するお気持ちが、信じられなく成ってしまったんです。
 今まで、有難う御座いました。
 此れからは、もう、連絡を取る事は有りません。
 会う事も、もう、御座いません。』


そう、私は、其れ以降、道明寺さんと会う事も、連絡さえも、拒否をしたのだった。


“私は、もう、道明寺さんの顔を見たく無かったから…。
 道明寺さんを本格的に好きに成る前で、本当に、良かった。
 此れだけで済んで良かったのだ。”と、思って居た私だったのだ。



<司side>


あいつからのLINEを観て、俺は、後悔して居た。


俺は、如何も、遣ってしまったらしい。


つくしからのLINEの報告通り…。
あれから、つくしに、幾ら、連絡しても…。


つくしは、会ってもくれねぇ‼
連絡を幾らしても、着信拒否されたままだった。


“もう、こんな事なら、買収計画を勧め無ければ良かったんだよな。”と、幾ら、後悔しても、“無駄だ‼”と、言う事に、俺は、気が付いた。


俺は、何もかも遣る気も起らず、何もする気も起きなく成ってしまった。


だから、久し振りに、俺は、高熱を出したのだろう。


ドクターの診断結果は…。


「風邪では無く、ストレスからの様ですね。」だった。


風邪では無く、ストレスだという成らば…。
其れは、間違い無く、『つくし欠乏症』からなのは、間違い無いだろう。


今の俺には、もう、そんな事は、如何でも良いんだけど…な。



<西田side>


こんな司様は、此の私が知る限りでは、久し振りの事では無いだろうか?


司様の幼少期は、お母様で在られる 楓様が、傍に居られない生活での寂しさから、“良く高熱を出して居られた。”と、私は、(タマさんから伺って)記憶致しております。


実は、其の当時の私は、楓様の秘書をして居りました関係で、NYに居りましたので、タマさんからも、其の事は、良く、伺っておりました。


しかし、此の数年の司様は、高熱を出して居られなかった様に、記憶しておりました。


此れは、何とかしなければ…。
道明寺HDにとって、取り返しの付かない事に成るやも知れません。


“取り敢えず、行動に移すべし…。”と、私は、若女将にお会いして、司様の現状をお伝えする事に致しました。


「ご無沙汰しております。
 司様の件で、お邪魔させて頂きました。
 少し、お時間を頂戴出来ますでしょうか?」


若女将は、予期せぬ、私の登場に、怪訝な顔付きに成って、お話しされている様子だった。


「どの様な、ご用件でしょうか?」


ですので、私は、若女将に、全てをお話しする事にして居たのだった。


「貴女様は、司様が、買収計画の為に、司様が、貴女様に近付いて来られたと、お思いで
 しょうか?」
「そうでは無いと仰りたいのでしょうか?」


“やはり、若女将は、そう思っていらっしゃった。”と、言う事が、判明致しました。


ですので、そうでは無いと言う事をお伝えすべく、私は、話しを続けていた。


「ええ、その通りです。
 此方への打診は、司様が、貴女様と出会う前から計画致して折った案件で御座います。
 偶々、貴女様が、此方のお嬢様だったというだけの事だったのです。
 貴女様が居たから…では無く、貴女様と此方で会ってしまわれただけの事です。」
「………」


若女将は、一切、言葉を発する事無く、私の話しを、唯、聴いて居られた様子だった。


「其れと…。
 もう一つ、お伝えする成らば…。
 元々、司様は、大変な女性嫌いな方です。
 女性が近付くだけで、司様の身体中が赤味を帯び始め、身体中に痒みを起こされてお出
 ででした。
 其れだけでは無く…。
 普段の司様は、通常…。
 女性に触れられる・触られるだけで、身体中が、女性に対して、拒絶反応を起こし、身
 体中が赤く成り、酷い時は、水泡が出来る程だったんです。
 ドクターが、申しますのは、“ストレスにより、『アレルギー反応』を引き起こしてい
 らっしゃる様ですね。”との事でした。」


其処で、やっと、若女将は、返答された。


だが、司様の状況をお話しした私に対して、疑念の言葉が返って来た。


「と言う事は、私に対しても、同じ事が云えると言う事ですよね?」


だから、此処は、司様に対しての疑念を払って頂くべく、私は、話しして居たのだ。


「其れが、貴女様とお会いした当時から、司様は、貴女様だけには、何の症状も起こらな
 かったのです。
 司様は、貴女様を、一目ご覧に成った時から、気に入られていたという事なのでしょ
 う。」
「………」


また、若女将は、返答の言葉を発しなく成って居た。


なので、私は、司様の現状を若女将にお伝えする事にして居たのだった。

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