遅れて来た初恋…<ALL CP> 5.
F4&T4の集まりの頻度は、かなりの回数で、行われていた。
つくしも、後で知る事に成るのだが…。
F4&T4の集まりは、司が言い出した事だったのだ。
つくしが、其の事を知ったのは、F4の『お祭りコンビ』と評されている総二郎とあきらからだったのだ。
つくしは、一番最初のF4&T4の集まりの時は、司を通じて、呼び出しを受けたのだ。
だが、つくしが、総二郎とあきらから聞き付けた話しに寄ると…。
2回目以降は、如何も、司が、総二郎とあきらに圧力を掛けて居る事が分かったのだった。
先ずは、あきらから口火を切って来た。
「牧野…。
司は、お前に会いたくて、会える口実を作る為に、集まりを開く様に、俺等 F2に圧
力を掛けて来るんだよ。」
つくしは、其のあきらからの言葉には、驚愕だったのだ。
「はぁ~??」
だから、総二郎が、更に、つくしに追い打ちを掛けて来たのだった。
「いい加減、司に、靡いて遣れよ。」
「………」
つくしは、口に出しては、言わなかったのだが…。
心の中で、叫んで居たのだった。
“何か?
あいつに靡かない私が、悪いみたいじゃないの。
靡く事が出来ない私は、如何すれば良いのよ?”と…。
恋愛経験の全く無いつくしにとって、そんな事を言われても、困るだけだったのだ。
今までのつくしは、勉強しかして来なかったし…。
勉強しか知らないのだ。
だから、つくしは、言いたかったのだ。
“こんな私が、恋愛出来ると思うのだろうか?”と…。
今のつくしにとっては、『??』だったのだ。
だが、つくしにとっては、もっと、『??』と成る様な出来事が、つくしの周りには、起きて居たのだった。
つくしは、また、考えてしまって居たのだった。
“何故…?
何時の間に…??”と…思うしか無かったのだ。
其れは、優紀が、総二郎に…。
そして、桜子は、あきらに…。
それぞれ、好意を寄せ始めて居たのだった。
何処に、そんな要因が有ったのか?
つくしにとっては、『??』だったのだ。
つくしは、そんな優紀と桜子を心配して居るのだ。
何故かと言うと…。
総二郎にしても、あきらにしても…。
『女好き』を公言して居るのだ。
其れに、公私ともに、『女たらし』で有名なのだ。
つくしは、だからこそ、思うのだった。
“西門さんと美作さんに向かおうとしている優紀と桜子の二人を、止めなきゃ。”と…。
だが、つくしは、優紀と桜子の二人に、止めさせる言葉を言えずに居たのだった。
何故なら、優紀と桜子の二人の瞳(め)が、♡マークに成って居るのだ。
だから、“とても、二人には、言えない。”と、思うつくしだったのだ。
相手の良い所しか見えて居ない優紀と桜子の二人には、つくしが何を言っても、無駄な様な気がして居たつくしだったのだ。
否、お手上げ状態のつくしだったのだ。
特に、優紀は、コロッと、騙されるのが、つくしには、目に見えて居るのだ。
“しかし、何処を如何見れば…。
あのF4の『お祭りコンビ』を好きに成れるのだろうか?”
と、悩み始めるつくしだった事は言うまでも無いのだ。
今のつくしには、『??』以外…思い浮かばないのだ。
つくしは、改めて、思って居たのだ。
“まあ、『恋は盲目』とは、良く言ったモノだ‼”と…。
そして、一方の司は…。
あれからも、司のつくしに対する執着な迄の想い入れは、つくしにとっては、厄介なモノ此の上無い状態だったのだ。
司は、経営学部…。
つくしは、法学部…。
なので、講義室…処か?
キャンパス自体が別の所に在るのだ。
なのに…。
司は、つくしの講義が終わる時間まで、講義室の前で、常に、待って居るのだ。
そんな司に、つくしは、思って居たのだ。
“如何遣ったら…。
私の講義のスケジュールが、分かるのだろうか?”と…。
つくしは、叫び出したい心境だった事は言うまでも無いのだ。
だが、つくしは、思い出して居たのだ。
司は、英徳学園の生徒・学生の中で、英徳学園への寄付金が、一番多い道明寺財閥の御曹司だったと言う事を…。
“あのお坊っちゃんなら…。
容易い事…何だろうな。”と…。
だから、其の件に関しては、つくしは、諦めたのだった。
其れに、司は、つくしを待つ事を苦にして居ない様子だったのだ。
司の過去の中で、今までなら、考えられない事だったのだ。
だから、F3は、また、司の話しをして居たのだった。
先ずは、やはりのあきらから、口火を切って居た。
「あの1分でも待ってられないあの男が…。
牧野なら、何時間でも待って居られるらしいぞ‼」
其れには、類も、納得する様に、言って除けて居たのだった。
「今の司は、どんだけ何だろうね。」
また、総二郎も、司を思い乍ら、納得する言葉を言って除けていた。
「ああ、最もだ。
牧野も、頑なに成らずに、司を受け入れて遣れば良いモノを…。
何時まで経っても、司を受け入れられねぇって…。
牧野も牧野…だけどな。」
類は、何処から、聞き付けたのか?
つくしの事を知っているかの口振りだったのだ。
其処には、F2も、触れては来なかったのだが…。
「仕方ないんじゃ無いの。
牧野って、今まで、恋愛した事無いらしいよ。
勉強しか知らない人生だったらしいじゃん。
牧野としても、如何して良いのか?
分からないんじゃ無いの?」
実は、類と牧野は、英徳学園の奥に在る 非常階段で、偶に、会って話したりして居たのだった。
元々、類が、其処の住人の如く…。
一人に成りたい時には、良く、向かって居たのだった。
新参者は、つくしの方だったのだ。
だが、総二郎は、司が、不憫でしか無いと言った口振りだったのだ。
「だとしても…よ。
ちょっとは、司に笑い掛けて遣る位ぇなら…。
出来るだろうよ。」
尚も、類は、つくしの気持ちを代弁するかの様な口振りだったのだ。
「今の牧野には、其れさえも、面倒臭いんじゃ無いの?」
あきらは、司とつくしが上手く行く事を願って居るのだった。
だから、司を不憫にも思うのだ。
「あの司と牧野の二人の攻防戦は、何時まで、続くんだろうな?」
F3の3人は、同時に、思いっ切り、溜息を突いて居たのだった。
「「「はぁ~⤵。」」」と…。
“早く、司の想いが、報われて欲しい。”と、F3のそれぞれは、願わずには居られなかったのだ。