遅れて来た初恋…<ALL CP> 11.
椿は、つくしの方を向いて、挨拶を取り交わそうとして居たのだ。
「こんにちは!
私は、司の姉の『椿』って言うの。
宜しくね。」
椿は、つくしに握手を求める為…。
右手を差し出していた。
なので、つくしは、椿からの握手に応じる為…。
つくしも、椿に右手を差し出していた。
そして、つくしは、椿に挨拶を交わしていたのだ。
其の時に、軽く会釈する事を忘れて居なかったつくしだったのだ。
「『牧野つくし』と、申します。
此方こそ、宜しくお願いします。」
其処で、椿は、何気に、つくしに話しし始めたのだ。
「司が、お世話に成ってるみたいね。」
「………」
此れには、つくしは、椿に返答が出来なかったのだ。
何故なら、付き合っても居ない相手のお姉さんに如何言えば良いのか?
分からなかったと言うのが本音だったのだ。
だから、其処は、司が、つくしの代わりに、椿に話しし始めて居た。
「姉ちゃん…。
こいつと、話しが有んだ。
先に、F4ラウンジに行っててくれねぇか?
用が済んだら、F4ラウンジに、直ぐ、行くから…よ。」
此れには、椿は、司に猛反論して居たのだ。
「何で…よ。
私も、彼女と、お話ししたいわよ。」
司は、此の場を取り繕うのに、必死だったのだ。
「後で、きちんと、説明するから…よ。」
椿は、F3からも、話しを聞いて居た事も有り…。
此の場に居ても、埒が明かないと思い、取り敢えず、F4ラウンジで、司を待って居る事にしたのだった。
「分かったわよ。
訳を後で、きちんと、話しなさいよ‼」と…。
椿は、司に、捨て台詞を残して、其の場を後にしたのだった。
<司side>
俺は、取り敢えず、牧野に、説明する必要が有った。
否、俺は、“牧野に、説明しなければ…。”と、気が焦っていた。
俺は、姉ちゃんが、此の場を離れた事を見届けてから、牧野に声を掛けて居た。
「牧野…?」
「………」
だが、牧野は、俺に対して、フル無視状態…。
俺は、成す術が無いにも関わらず…。
其れでも、俺は、謝る為…。
頭を下げ乍ら、牧野に声を掛けて居た。
「姉ちゃんの早とちりで、嫌な思いをさせて、済まなかった。」
「………」
そう謝った俺の言葉に、牧野からの何の反論も無かったので、俺は、牧野に、縋る様な声を出して、言って視た。
「なぁ~。
牧野…?」
「………」
だが、其れでも、牧野は、俺をフル無視状態だった。
其れでも、俺は、牧野に声を掛け続けた。
「俺の気持ち…。
幾ら何でも、もう、分かってるよな?」
「………」
俺は、牧野に、問い掛けて視たが…。
其れでも、俺は、無視をされ続けて居た。
「あのなぁ~。
牧野の気持ちを、そろそろ、俺に教えてくれねぇか?」
そう言った俺に、やっと、牧野は、返答の言葉をくれたのだ。
「私は、本当に、まだ、自分自身の気持ちが分からないの。
道明寺と一緒に居ても、嫌じゃない。
今まで、私が抱いて居た道明寺のイメージは、もう、私の中には、無い。
でも、道明寺が私にくれる愛情の『10分の1』しか、私の道明寺への気持ちは無いと思
うんだ。
其れでも、良いの?」
俺は、一瞬、苛付いたのだが…。
“例え、『10分の1』でも、嫌われてねぇなら、仕方ねぇ‼”と、思えて居たのだ。
「俺の牧野への愛情は、無限大だ‼
あぁ~。
何か、悔しいけど、仕方ねぇだろ。
後、『9』を足せば、良いだけだろ。
俺の思いに近付くまで、待ってて遣るから、早く、俺に近付いて来い‼」
だが、其の時の牧野は、何か、首を傾げて居たが…。
取り敢えず、返事をしてくれた。
「分かった。」
だから、俺は、追い打ちを掛けるつもりじゃねぇが、牧野には、確認だけして於いた。
「じゃあ、俺と付き合ってくれんだな?」
そんな牧野は、俺の欲しい言葉を言ってくれた。
「取り敢えず、宜しくお願いします。」
俺は、そんな牧野の言葉に、一瞬、言葉が出て来なかったのだが…返事だけして於いた。
「………。
ああ。」
で、俺とつくしは、漸く、『恋人』と呼べる間柄に成れた。
俺は、心の中で、実は、叫んでいた。
“やっとだな。
此処まで来るのに、長かった…な。
牧野…。
俺をこんな想いにさせたんだ。
覚悟しとけよ‼
此処からは、もっと、牧野を攻めるから…な。”と…。
で、俺は、此の後…。
あいつと一緒に、F4ラウンジに向かい、姉ちゃんとあいつ等 F3に、あいつとの事を報告していた。
で、姉ちゃんは、あいつの傍から、ずーっと、離れずに居たのだ。
そして、姉ちゃんは、飛んでもねぇ事を言い出したのだ。
「此の場は、『男子禁制』よ。
司は、F3の方に、行って為さい‼」と…。
だが、俺は、姉ちゃんとあいつが、何を話しして居るのか?
気に成って仕方なかった。
で、其の時の俺は、F3から、弄られるだけ弄られて居たのだった。
そして、其の後の俺とあいつとの付き合いは、今も続いて居る。
でも、未だ、牧野からは、kiss迄しか許されて居ねぇ。
『鈍感 牧野』だから…。
“俺の気持ちに合わせろ‼”と、あいつに言った処で、避けられるのが分かっているから、付き合い始めて、もう、3ケ月が経つ今でも、俺は、あいつに無理強いせずに居た。
だが、“俺の気持ちも、身体も、もう、そろそろ限界だっつーの‼”と、叫びたい気持ちを押し殺して、あいつと一緒に居たのだ。
普通、好きな女が、目の前にいて、kiss迄って…。
有り得ねぇだろ?
だからって、牧野以外の女は、俺にはねぇ。
あいつが好きだからこそ、あいつの気持ちが、俺に近付いて来るまで、待つしかねぇと思ってる。
いい加減…。
俺に、近付いて来い‼
<此の二次小説『遅れて来た初恋…<ALL CP> 11.』は、椿とつくしが、握手を
交わすシーンを綴っております。
此の度の世界的な事案に寄り…。
握手を交わす事は、敬遠される中…。
此の様なシーンを綴っております事を、お詫び申し上げます。>