遅れて来た初恋…<ALL CP> 12.
<つくしside>
道明寺と付き合う様に成って、3ケ月が経った。
でも、恋愛初心者の私には、如何したら良いのか?
未だ、分からずに居たのだ。
“皆、如何してるのかな?
何が正解…?”と、悩む私が、其処に居た事は、事実だったのだ。
私にとっては、恋人として、お付き合いするという意味が、全く分からずに居たのだった。
唯、手を繋ぐとか…。
kissをするとか…。
其れだけで、終わらない事は、私にも、分かっては居るのだ。
だが…。
其の先に有るモノの意味が分からないのだ。
何が必要で、何が其の先に待って居るのか?
其の事の意味が、全く、私には、分かって居ないのだ。
ここ最近の私は…。
“もしかしたら、私には、まだ、道明寺と、付き合って行く覚悟が出来て居なかったのか
も知れない。”と、思う様に成って来て居たのだった。
其れに、道明寺は、私に、何を求めているのかさえ、分からずに居たのだ。
ここ最近の道明寺の顔が、偶に、切なそうな顔付きに成って居る事に、私は、気が付いて居た。
だからって、如何するべきかさえ、分からない。
だから、私は、桜子に助言を求めたのだった。
私は、今の道明寺に対する私の気持ちの全てを、桜子に話しして、聞かせた。
そんな私に、桜子は、あからさまに、大げさに、溜息を突いて魅せて来た。
「はぁ~⤵。
先輩のお年は、お幾つですか?」
「………」
私は、桜子の問いに、俯いてしまった。
だからだったのだろうか?
桜子は、話しを続けていた。
「先輩、良いですか?
お互い、好き合って居る男女が、お付き合いすると言う事は…。
次のステップに進んで、愛を深めて行くと言う事でしょ?
幾ら初心な先輩でも、此の事の意味が、如何いう意味を指すか位…。
分かりますよね?
そう言う事ですよ‼」
私だって、桜子の言って居る意味は、分かってる。
って事は…。
“そう言う事だったんだ‼”と、やっと、気が付いた私だったのだ。
と言う事は…。
“道明寺は、次のステップに進みたがっていると言う事だよね?”と、やっと、分かった様な気がした私だったのだ。
“じゃあ、此れからの私は…?
如何したら良いのだろうか?”と、また、悩んでしまった。
桜子からの言葉に、一瞬は、返答出来なかったが…。
だが、私は、一応、桜子が、言ってくれた言葉に、納得したのだ。
「………。
道明寺の顔付きの意味は、そう言う事だったんだね。」
「やっと、分かって下さいましたか?
良かったです。
だから、道明寺さんと、良く、相談するべきですよ。
きっと、道明寺さんは、先輩からの言葉を待って居ると思いますよ。」
「うん。
そうして視る。」
最後は、桜子からの言葉で、背中を押された様な気がして居たけど…。
“きっと、桜子は、私を励ましてくれたんだよね。”と、私には、思えていたのだ。
其れは、何時も、私には、手厳しい桜子が、最後の私に話し掛けてくれた桜子の優しい話し振りで、其の事は、気付いたのだ。
だから、私は、道明寺と話しする気に成ったのかも知れない。
で、私は、道明寺の様子を、じーっと、観て居た。
やはり、道明寺は、次のステップに進みたがっている様に、私にも、感じられた。
だから、私は、道明寺に、問うて視た。
「道明寺…。
此れからの私は、如何したら良い?」
「………」
道明寺からの言葉は、無かった。
だから、私は、もっと、突っ込んで、話しして視た。
かなり、勇気は、いったけど…。
「道明寺は、私との此れから先を、如何、進みたい?」
道明寺は、ハッとした様な顔付きに成った。
けれど…。
きちんと、道明寺は、道明寺の言葉で、私に、話ししてくれた。
「此の先の俺は、お前との次のステップに進みてぇと思ってる。
好きな女を目の前にして、何も感じねぇって…。
男じゃねぇだろ?」
だから、私の今の気持ちを、素直に、道明寺に伝えて視た。
最初は、言葉を出すにも、躊躇してしまったのだが…。
「………。
そうだよね。
でも、私は、今までに、そういう経験が、無いんだよね。
だから、怖いんだよ。」
「俺も、経験はねぇよ。
牧野に会うまで、俺は、『女嫌い』だったんだ。
其れは、今でも、変わらねぇ。
だから、経験が有る訳ねぇだろ。」
「えっ??」
だから、私は、道明寺の其の言葉に、驚愕で、目が点に成って居た。
其処に、道明寺は…。
“男の人って、こういう艶っぽい目をするんだ‼”と、私が、思ってしまう様な目付きで、私を見詰め乍ら、言って来た。
「マジだから…。
だから、俺を受け入れてくれねぇか?」
「………」
私は、道明寺の艶っぽい言葉に、更に、驚愕で、言葉にも成らなかった。
其処に、道明寺は、私に、訴え始めて来た。
「なぁ~。
牧野…。
俺は、お前だけ…何だ‼
俺が、初めて、女に惚れたのは、お前…何だ。
他の女じゃあ、駄目…何だよ‼
俺を受け入れて欲しい。」
「………」
で、道明寺は、私が、言葉を発し無い事で、また、話しを続けていた。
「お前だけ…何だ。
今も此の先も、俺を受け入れられるのは…。
俺は、お前に、俺自身だけじゃ無く、俺の『最初で最後の恋』を受け入れて欲しい。」
道明寺は、私に、懇願し続けて居た。
<司side>
俺は、俺自身の気持ちを確信していた。
だから、俺は、こいつに向かって、叫んでいた。
「牧野…。
俺を信じてくれ‼」と…。