遅れて来た初恋…<ALL CP> 15.
司は、滋が、つくしの傍に居た事を、やっと、気が付いたのだった。
「何だ‼
滋も居たのかよ。」
滋は、溜息と共に、司に、悪態を突いて居たのだった。
「はぁ~⤵。
居て悪かったわね。」
其処で、慌てて、つくしは、滋に助け舟を出したのだった。
「滋さんが、私を助けてくれたのよ。」
司は、つくしが居るからだろうか?
素直に、滋に謝りを入れて居たのだった。
「そうだったんか?
滋…。
悪かったな。」
滋は、大笑いするかの様に、司に、悪態を突いて居たのだった。
「司が、初めて、私に、謝って来たよ。
激レア~。
桜子に見せたかったよ(笑)‼」
此れには、司も、怒り始めたのだった。
「うるせぇ~。
滋も、失せろ‼」
滋は、“やれやれ”と、云わんばかりに…。
司に、返答して居たのだった。
「ハイハイ。
分かりましたよ。
失せれば良いんでしょ‼」
つくしは、滋にフォローを入れ様とするも…。
滋は、其の場を後にしたのだった。
「もう‼
滋さん…。
ごめんね。」
「ううん。
じゃねぇ、つくし…。
また…ね。」
滋が、其の場を離れる後ろ姿を見届けたつくしは、司の腕の赤味が気に成り、司に声を掛けて居たのだった。
「大丈夫なの?
さっき、腕が赤く成って居た様子だったけど…。」
司は、ニヤニヤと、変な笑みをつくしに魅せ乍ら、言葉を告げて居たのだった。
「ああ、大丈夫だ‼
つくしを抱き締めた事で、浄化されたわ。
だから、大丈夫だ‼」
つくしは、そんな物言いの司に、ムスッと、頬を膨らませて、怒っていたのだ。
「もう、冗談ばっかり…。
心配して損したよ。」
だが、司は、真剣な顔付きに成って、つくしに返答して居たのだ。
「冗談じゃねぇよ。
ほら、観ろよ‼
赤味が取れてるだろ?」
そんな司に、つくしは、ホッとして居たのだった。
「心配したんだから…ね。」
司は、そんなつくしが嬉しかったのだ。
だから、司は、また、つくしを抱き締めたまま、つくしに、謝りを入れて居たのだった。
「ああ。
心配掛けて、悪かったな。」
其の後の司は、つくしと、早く、二人っ切りに成りたくて…。
つくしを離せずに居たのだった。
そして、あの『party』の一見以来…。
つくしは、司に対する見方が変わって来たのだった。
つくしは、心の底から、司が、愛おしく成って来て居たのだった。
なので、つくしは、司を意識する様に成り、司を観ても、照れる自分自身に気が付き始めて居たのだ。
つくしは、やっと、“此れが恋なのか?”と、思える様に成って来たのだった。
やっと、つくしの気持ちが動き始めて居たのだった。
今までの様な情から来る愛おしさでは無く、本物の『恋』というモノを知ったつくしだったのだ。
司も、あの『party』の一見以来…。
つくしの司を観る目付きに、変化が有る事に気が付き始めて居たのだった。
つくしに想いを寄せる司にとって、やっと、つくしの反応が、良い方へと動き始めて居る事に、喜ばずには居られなかったのだ。
また、司とつくしの二人にとっては、何方とも、お互いが、『初恋』の相手…なのだ。
大学生にして、やっと、恋を知った司とつくしだったのだ。
司とつくしにとっては、『遅れて来た初恋』という訳だったのだ。
F3は、今まで、司の初恋を、そーっと、応援して来たのだ。
司の『恋心』を喜んでいたF3だったのだ。
此れで、司のつくしへの想いが、やっと、成熟されたのだ。
特に、『猛獣遣い』扱いされて来たあきらにとっては、万歳三唱の気分だったのだ。
だから、あきらは、心の叫びを、発散する様に、叫んで居たのかも知れない。
「此れで、俺は、司の『猛獣遣い』から、開放だぁ~。」
類は、そんなあきらを労って居たのだった。
「あきら…。
今まで、お疲れさんだったね。」
あきらは、類の言葉に呆れて居たのだった。
「類が、其の言葉を言うんか?」
だが、総二郎が、類とあきらの間に割って入る様に、話しし始めて居たのだった。
「まあ、此れで、自分の彼女だけに、集中出来るんだから…。
牧野様々だよな。」
あきらも、了承の言葉を伝えて居たのだった。
「ああ、そうだな。」
だが、司とつくしの恋は、今が、始まったばかり…。
F3は、そんな司とつくしが、何時までも、恋人として、付き合ってくれる事を願って居たのだった。
司とつくしも、今は、其の日其の日を楽しんで居る様子だったのだが…。
そして、F4&滋は、大学4年・つくし&優紀は、大学3年・桜子は、大学2年に成り、つくしは、司法試験の現役合格に向けて、猛チャージを掛け始めて居たのだった。
また、F4&滋は、それぞれ、実家の家業の仕事を、本格的に、手伝う様に成り、中々、プライベートの時間が取れなく成って居たのだった。
また、特に、滋は、父親に就いて、ドバイと日本の往復生活が続き、中々、T3共、会えない状況が続いて居たのだった。
また、優紀は、将来の為にと…。
家元夫人の愛弟子に成り、修行の身だったのだ。
お茶会にも、家元夫人と連れ立って、一緒に過ごす日々…。
もはや、プライベートが無い状況だったのだ。
また、桜子も、美作家の家族から気に入られ、美作邸に遊びに行くだけじゃ無く、家族旅行にも、一緒に行く間柄に成って居たのだった。
あきらと一緒に居られるので、桜子には、不満は無いのだが…。
偶には、あきらと二人っ切りで居たいという願望も、桜子には、有ったのだ。
此の頃に成ると…。
F4&T4 それぞれに、生活の変化が出て来たのだった。