花男メンバー…<F4&T4> 12.
実は、祥一朗は、気に成って居た事が有ったのだ。
其れは、祥一朗の彼女で在る 瑞紀の妹の優紀と、自身の弟で在る 総二郎が、知り合いだったと言う事が…。
なので、祥一朗は、総二郎を呼び出す事にしたのだった。
そして、祥一朗は、総二郎に確認する様に訊き出すのだった。
「総二郎…。
お前、優紀ちゃんと、知り合いなのか?」
なので、総二郎は、面倒臭そうに、祥一朗に、返答するのだった。
「知り合いって言うのか?
司が狙って居るのが、牧野…。
其の牧野の親友が、松岡…。
だから、必然的に、俺と松岡は、知り合いに成った。」
だが、祥一朗は、再度、総二郎に訊き出すのだった。
「其れだけ…か?」
なので、総二郎は、兄で在る 祥一朗に、挑発する様に言って除けるのだった。
「じゃ無かったら…。
兄貴は、困るのかよ?」
祥一朗は、総二郎からのそんな告白とでも取れる言葉を聞いて、呆気に取られるのだった。
「はぁ~??
総二郎…。
如何いう意味だ⁉
優紀ちゃんは、俺の彼女の妹だ。
其れに、優紀ちゃんの様な娘(こ)を、今まで、お前は、相手にして来なかっただろ?
何故、優紀ちゃん…何だ?」
総二郎は、自身の恋愛観まで、祥一朗に、指図されたく無かったので、不貞腐れる様に、返答して居たのだった。
「俺が、こう成ったのも…。
少なからず、兄貴にも責任は有んだろ?
俺は、京都で、悠々自適に暮らすつもりだったっつーの‼
其れなのに…。
俺は、東京に呼び戻された。
まあ、俺は、家元の性格に似て居るらしいから…よ。
こういう性格に成ってしまったのかも知れねぇけど…な。」
実は、祥一朗は、其の事が気に成って居たのだ。
祥一朗自身、総二郎には、今まで、総二郎の兄貴らしい事は、一切、して来なかった。
だが、此れと其れとは、話しが違うのだ。
だから、祥一朗は、総二郎に言って除けるのだった。
「俺は、優紀ちゃんが、お前から、傷付けられるんじゃ無いかと、心配してるんだ‼
瑞紀が、勉強出来たと言う事も在ったんだろうけど…な。
優紀ちゃんは、今まで、瑞紀の陰に隠れている様な所が有ったらしい。
優紀ちゃんは、困った事が有ると、直ぐに、眉が、下がり眉に成ってしまうらしい。
何時も、瑞紀は、そんな優紀ちゃんに、言って居たらしい。
“幸薄く観えてしまうから、何時も、ニコニコしてなさい。”って…。
だから、瑞紀は、そんな優紀ちゃんが、心配に成るらしい。
だから、総二郎…。
お前は、此れ以上、優紀ちゃんに近付くな‼
良いな、総二郎…。」
総二郎は、“優紀ちゃんのあの笑顔の裏には、そんな意味合いが有ったのか?”と、思って居たのだった。
なので、更に、総二郎は、優紀に、興味を示すのだった。
だから、総二郎は、祥一朗に、言って除けるのだった。
「俺が、松岡を傷付けなきゃ良いんだろ?
傷付けないなら、松岡に、近付いても良いって事だよな?」と…。
そして、総二郎は、言い逃げの様に、祥一朗の前から、立ち去るのだった。
祥一朗は、慌てて、そんな総二郎に声を掛けるのだった。
「総二郎…。」と…。
だが、一切、総二郎は、祥一朗の方に、振り向く事は無かったのだった。
一方の其の頃の優紀も、姉で在る 瑞紀から呼び出されていたのだった。
「優紀…。
総二郎君とは、お知り合いなの?」
優紀は、何故、姉で在る 瑞紀が、そんな事を訊いて来るのか?
不思議だったのだ。
だが、優紀は、首を傾げ乍らも、瑞紀に返答するのだった。
「えっ??
道明寺さんが、つくしを追い掛けているみたいで…。
私は、何時も、つくしと一緒に居るから、必然的に、F4の皆さんと、ご一緒する機会
が有るって、言うだけの事、何だけど…な。」
瑞紀は、更に、優紀に、突っ込んで訊いて居たのだった。
何故なら、優紀の眉は、下がり眉に成って居たのだ。
「本当に、其れだけ…なの?」
実は、瑞紀からの突っ込んだ言葉に、優紀は、困って居たのだった。
だから、更に、下がり眉に成ってしまった優紀だったのだ。
そんな優紀は、瑞紀の顔付きに押される様に、正直に、話しし始めたのだった。
「う~ん。
正直、私にとって、西門さんは、憧れの人では在ると思う。
でも、其れだけ…だよ。
雲の上の存在とでも言うのかな?
其れに、私は、西門さんの好みじゃ無いだろうし…。
唯、私にとっては、西門さんを観て居るだけで、癒されてる。
本当に、其れだけ…だよ。」
だから、瑞紀は、更に、優紀に伝えて居たのだった。
「本来なら、祥一朗の弟さんだから、悪くは言いたく無いけど…。
優紀…。
貴女も、総二郎君の噂は、知って居るでしょ?
私は…ね。
貴女が、傷付く姿を観たく無いの。
だから、傷付く位なら、総二郎君から、離れなさい。
貴女には、似合わない相手よ‼」
なので、優紀は、瑞紀の心配してくれる気持ちが嬉しかったので、瑞紀を心配させたく無くて、瑞紀と約束するのだった。
「お姉ちゃん…。
大丈夫だよ‼
私は、西門さんから、相手にされる訳無いし…。
其れに、西門さんの好きな女性のタイプは、“モデルの様な人だ‼”って、噂で、聞いた
事有るし…。
お姉ちゃんが、私を心配してくれる気持ちは、嬉しいけど…。
心配要らないよ‼
だから、お姉ちゃん…。
私の事は心配しないで…。」
優紀は、ニコッと、笑って、瑞紀に、伝えるのだった。
だが、瑞紀には、分かるのだった。
其の優紀の裏側に在る 本来の優紀の気持ちを…。
優紀の気持ちは、既に、総二郎の事を、憧れだけでは済んで居なかったのだ。
総二郎の心の奥底に在る 何かを、優紀は、知ってしまってから…。
総二郎の事が、既に、気に成って仕方なかった優紀だったのだ。
総二郎の顔には、ポーカーフェイスを、常に、張り付かせているが…。
実は、そんな総二郎は、本当の総二郎じゃ無い事を、薄々、気が付いて居た優紀だったのだ。
所謂、優紀は、ポーカーフェイスを顔に張り付かせているそんな総二郎は、本来の総二郎じゃ無い事に、気付いて居たのだった。
だが、世間では、そんな総二郎は、魅惑的に見えてしまうのだ。
だからだったのだろうか?
優紀は、殻に閉じ籠ったままのそんな総二郎の心を、“何時かは、救い出したい‼”と、思って居る節が有るのだった。
だから、そんな優紀の事を、寄り一層、心配にも成る瑞紀だったのだ。