花男メンバー…<F4&T4> 20.
そして、あの日から、総二郎は、優紀に遠慮しなく成って居た。
何処に居ても、総二郎は、優紀を弄って居た。
否、周りからすれば…。
イチャイチャして居る様にしか観えなかったのだ。
あの司さえも、驚愕する程だったのだ。
だからこそ、つくしは、思うのだった。
“優紀ったら…。
西門さんに手懐けられて…。
ほんとにも~。”と…。
だが、総二郎は、そんなつくしの様子を知って居たのだった。
なので、総二郎は、つくしに言えた言葉だったのだろう。
「牧野…。
俺と優紀が、羨ましいか?」
だが、そんな総二郎に、呆気に取られていたつくしだった。
だから、つくしは、総二郎に、言えた言葉だったのだろう。
「西門さん…。
今、良い…かな?
今後、優紀を不幸にしたら、私が、許さないんだから…ね。」
そんなつくしの言葉に、総二郎は、溜息交じりに、返答するのだった。
「ったりめぇだろ‼
俺が、優紀を不幸にする訳ねぇだろ‼」
勿論、総二郎にとっては、自身が発した言葉は、総二郎自身の本音だったのだ。
だが、つくしが、許す許さないじゃ無くて…。
総二郎にとっては、つくしを怒らせる事自体…。
面倒臭い事に成るのだった。
もし、つくしを怒らせれば…。
其の後ろに居る司の額に、青筋が3本浮いて出て来る事は、総二郎にとって、分かり切って居るのだ。
だからこそ、尚更、“優紀を大切にしよう‼”と、誓う総二郎だったのだ。
だが、つくしの心配は、優紀だったのだ。
だから、つくしは、優紀に、訊かずには居られ無かったのだ。
「優紀は、西門さんで、本当に、大丈夫なの?
西門さんは、元々、『遊び人』だよ。
私は、優紀の事が心配だよ‼」と…。
だが、優紀は、飄々と、つくしに返答するのだった。
「うん、大丈夫だよ‼
総二郎さんからは、大切にしてもらってるから…。
其れに…ね。
私に、お茶の稽古を付けてくれる様に成ってからは、遊んで居ないみたいだし…。
私は、総二郎さんを信じようと思って居るから…。」
「………」
そんな優紀の言葉には、何も言い返せないつくしだったのだ。
何故なら、以前は…。
総二郎を呼ぶ時の優紀が呼んで居た総二郎の呼び名は、『西門さん』呼びだった筈なのだ。
其れなのに、何時の間にか?
優紀が、総二郎を呼ぶ時には、『総二郎さん』呼びに成って居たのだ。
此の事に気が付いた時のつくしは、其処に、引っ掛かって居たのだった。
だからこそ、其れ以上、何も言い返せないつくしが、其処には、居たのだった。
実は、総二郎と優紀が、そういう関係に成った時から、優紀は、総二郎に強要されて居たのだ。
「優紀が俺を呼ぶ時の俺の呼び名は、今日から、『総二郎』だ‼」と…。
だが、そう呼ぶ事に躊躇する優紀が居た事は、また、事実だったのだ。
何故なら、総二郎は、優紀よりも、一つ年上で、英徳学園では、先輩に成るのだ。
だから、せめて、『総二郎さん』呼びにしてもらえる様に、お願いした優紀だったのだ。
そして、総二郎は、仕方なく、優紀の懇願に、了承したという訳だったのだ。
だからこそ、意気揚々と、話しし始める男が、一人、其処には、居たのだった。
其れは、勿論の総二郎だったのだ。
そして、つくしは、総二郎から、悪態を突かれるのだった。
「ほら…見て視ろ‼
優紀は、俺と一緒に居て、幸せらしいわ‼」
此れには、つくしだけじゃ無く…。
F3&桜子も、呆気に取られるのだった。
そして、時を同じくして…。
あきらも、桜子と、急接近して居たのだった。
あきら自身…。
桜子と一緒に居ても、違和感が無く成って居たのだ。
其の事に、驚愕したのは、他でも無い。
つくしだったのだ。
何故なら…。
あきらは、元々、『マダム専門』と、司から、聞いて居たのだ。
其れなのに…。
桜子と一緒に居る所を見掛ければ…。
つくしが、首を捻っても、仕方ないと云えたのだった。
だが、あきらにとって、桜子の時もそうだったのだが…。
桜子と知り合う前のあきらは、実は、密かに、思って居たのだ。
“本来の俺には、牧野(つくし)の様な女性が、俺(あきら)自身には、合って居るのか
も…な。”と、其の当時のあきらは、そう思って居た程だったのだ。
だからこそ、例え、年下で在ろうとも…。
あきらの心の奥底では、そっと、寄り添える女性を、求めて居たのかも知れない。
頼られるばかりじゃ無く…。
あきら自身も、頼れる女性を…。
だが、今までは、長男として、生まれて来たサガなのか?
気が付けば…。
頼られている自分自身が、其処には居たのだった。
また、あきらは、皆の其の期待に応えてしまう自分自身が居る事にも、実は、愕然とする日々だったのだ。
だが、桜子とは、あきら自身、同じ目線で居られたのだ。
あきらは、『仲間思い』だったのだ。
また、桜子も、『仲間思い』だったのだ。
あきらにしても、桜子にしても…。
仲間に何か有れば…。
何を置いても、駆け付ける事が出来るのだ。
其処は、あきらも、桜子に共感出来る所だったのだ。
また、あきらにしても、桜子にしても…。
仲間を裏切る事は無いのだ。
否、裏切れないのだ。
だからこそ、あきらは、桜子と一緒に居ても、居心地が良いのだろう。
今まで、あきらが付き合って来た『マダム』には、そう言う処が理解されないのは、当然だったのだろうが…。
あきらにとってすれば…。
其の事で、何時も、ジレンマに陥り、窮屈な思いを強いられて居たのだった。
だが、桜子と一緒に居て、そういう思いからも解放され、『ストレスフリー』に成って居た事は、あきらにとって、また、事実だったのだ。
なので、あきらにとっての桜子は、ベストな女性と云えたのだった。
<此の二次小説『花男メンバー…<F4&T4> 20.』に出て来るあきらの下りは、私
共の妄想に寄る見解に基いたモノと成ります。
神尾葉子先生に於かれましては、勝手致しております事をお詫び申し上げます。
また、関係者各位 様に於かれましても、勝手致しております事を、重ねて、お詫び申
し上げます。>