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花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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今更…<総優>  19.




優紀が、家元と家元夫人に会ってから、一週間が経って居たのだった。


其の間の総二郎と云えば…。
退院を引き延ばしにして居たのだった。


何故なら…。
総二郎が、幾ら、優紀に話ししても、優紀は、総二郎の話しには、素直に、応じ様とし無かったのだ。


だから、総二郎は、退院を引き延ばしにせざるを得なかったのだ。



という訳では無いのだが…。
其の事で、家元と家元夫人は、優紀と会う必要性が出て来たのだった。


家元と家元夫人は、院長を通じて、看護師長から、優紀の日勤の日を確認して居たのだった。


そして、家元と家元夫人は、看護師長に伝えるのだった。


「仕事が終わり次第…。
 優紀さんに、伝えてもらえるかしら?
 “来賓室で待って居る。”と…。」


家元と家元夫人から、そう言われた看護師長は、産婦人科科長に、報告するのだった。


「松岡さんに伝えてくれるかしら?
 勤務が終了後に、来賓室に来る様に…。」


なので、其の日の優紀の勤務の最後の申し送りが終わった後…。
優紀は、産婦人科科長に呼ばれたのだった。


「今から、来賓室に行ってくれるかしら?
 看護師長が、お待ちだから…。
 私服に着替えてからで良いので…。」と…。


其の話しを、産婦人科科長から聞いた優紀は、急ぎ、更衣室に向かい、私服に着替えて、
来賓室に向かうのだった。
話しが長引かない事を願い乍ら…。



其処で優紀は、ノックして入った来賓室の中に居た家元と家元夫人に、驚愕するのだった。


何故なら…。
何故、其処に居るのか?
優紀にとっては、理解出来ない相手方が、其の場に居るからだったのだ。


そんな雰囲気を醸し出している優紀に、苦笑し乍らも、家元夫人は、優紀に、声を掛けるのだった。


「優紀さん…。
 そんなに驚く事かしら?
 私達が、此の場に居る事は、そんなに不思議な事かしら?
 優紀さんにとっては、お呼びでは無い相手だったのかしら…ね。」


そんな風に、家元夫人から言われた優紀は、返答のし様も無かったのだが…。
敢えて、平然と、言って除ける優紀だったのだ。


「いいえ。
 そんな事は有りません。
 ですが…。
 “また、何か?
  お有りに成ったのか?”と、思った事は、事実ですが…。」


なので、家元夫人も、平然と、優紀に伝えるのだった。


「そうなのよ。
 優紀さんも、もう、ご存知かと思うのだけど…。
 総二郎の退院は、何時でも言いそう何だけど…。
 肝心の総二郎が、退院に応じないと言うのよ。
 で、何が原因かと、尋ねれば…。
 “優紀(さん)が、俺の(総二郎)の話しに応じないから…だ‼”と、言うじゃない。
 だったら…。
 “優紀さんを説得するしか無いわね。”と、考えた訳なのよ。
 如何かしら…。
 優紀さん…。
 総二郎の想いを汲んで遣ってくれないかしら?」


こんな風に家元夫人から言われた優紀は、溜息しか出なかったのだ。
勿論、優紀の心の中と言う事は言うまでも無いのだが…。


“はぁ~”と…。


だが、優紀は、決心したかの様に、家元と家元夫人に、伝えるのだった。


「私は、一生、此の仕事を辞める気は、毛頭、御座いません。
 だからこそ、一生の私の仕事として、助産師の仕事を選んだんです。
 其れに、此の仕事は、日勤も有れば…。
 勿論、夜勤も有ります。
 其れに、準夜勤も有ります。
 だから、昼夜問わず、時間は、如何しても、不規則に成らざるを得ないんです。
 なので、朝も、昼も、夜も、有りません。
 なので、こんな不規則な生活を強いられる私の様な仕事を選んだ人間よりも…。
 西門さんには、西門さんに相応しい女性が居らっしゃる筈です。
 そういう女性の方と、共に過ごされた方が、西門さんには、お幸せかと思います。」


だが、此のまま、引き下がれないのが、今の家元夫人だったのだ。


なので、家元夫人と優紀の攻防戦は、まだ、続くのだった。


「あら…。
 じゃあ、全ての看護師さんは、ご結婚為さって居ないのかしら?
 そんな事無いと思うんだけど…。」


更に、優紀は、家元夫人に、自らの思いを告げるのだった。


「勿論、そうです。
 ご家庭にも寄りますが…。
 ご家族で、協力し乍ら、生活をして居ると、同僚からは、聞いて居ます。
 でも、西門さんは、西門流の次期家元…。
 と言う事は…。
 西門さんの奥様になられる方は、西門流の次期家元夫人になられる訳ですよね。
 だったら…。
 今の私には、とても、無理なお話しです。
 今は、お付き合いだけでも…。
 其の後…。
 “仕事を辞めてくれ‼”と、言われても…。
 私には、到底、出来るお話しでは有りません。
 其の時に成って、後悔する位なら…。
 今から、アクションを起こさない方が良いんです。
 だから、お断りしたまでです。」


なので、更に、家元夫人は、優紀から訊き出そうとするのだった。


「と言う事は…。
 優紀さんは、総二郎へのお気持ちが有ると、解釈して良いのかしら?」


だが、優紀は、家元夫人が期待する言葉と、全く違う言葉を言って除けるのだった。


「高校生の頃の私なら…。
 此のお話しは、嬉しかったのかも知れません。
 ですが…。
 今の私は、其れ成りに、社会人を経験して、世間というモノを観て来ました。
 だからこそ、言える言葉だと思います。
 今の私は、決して、西門さんにとって、相応しい女では有りません。
 其れは、好きとか…。
 嫌いとか…。
 そういう意味で云うのなら…。
 西門さんに恋心を抱いて居た頃の私が、西門さんを好きだという気持ちが、頂点の好き
 だったとするの成らば…。
 現在の私は、西門さんに対して、友達としての好きという気持ちしか無いと認識して頂
 ければ、有難いです。」
「………」


此の時の家元夫人は、優紀が、頑ななまでに、総二郎の事を拒絶して居る様でも、敢えて、優紀は、総二郎の為に、身を引こうとして居る様に、思えて成らなかったのだ。


だが、そう思って居る家元夫人だったのだが…。
敢えて、返答しなかったのだ。


其れに、此れ以上…。
優紀と討論を交わしても、良い事が無い様な気がして居た家元夫人だったのだ。


何故なら…。
優紀の気持ちを柔軟にする為には、“総二郎の優紀さんへの想いで、優紀さんの心を柔軟にするしかないだろう。”と、思えたからだったのだ。



また、此の時の家元は、思うのだった。


“総二郎は、遊んで居たツケが、此処に来て、出て居るのだろう。
 今の総二郎に対して、優紀さんからの信用性が、薄れて居る事を示唆されたに過ぎな
 い。
 総二郎も、本来、必要としている女性からは、逃げられる傾向に在る様だな。”と…。


家元は、自身の過去と、重なり合わせるかの様に、総二郎の今後を思うのだった。

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