今更…<総優> 53.
総二郎は、優紀の話しを聞いて、自身が、何も聞かされて居なかった事に、憤慨して居たのだ。
だからだったのだろう。
総二郎は、司から、話しを訊き出さなくては、気が治まらなく成って居たのだ。
なので、総二郎は、司を呼び出す事にしたのだ。
だが、総二郎は、1対1で話ししても、自身にとって、良い結果が出ない様な気がしたので、F2も呼び出す事にしたのだった。
『今日…。
優紀が夜勤…何だ。
だから…よ。
飲めねぇか?』と、F4LINEにて、F3にLINEを送ったのだった。
実は、優紀の気持ちとしては、結婚ぎりぎりまで、正社員のナースとして、勤務したかったのだ。
だから、優紀は、自身の気持ちを家元と家元夫人に伝えて、相談をして居たのだ。
本来の家元夫人の気持ちとしては、結婚前から、優紀に、次期家元夫人としての自覚を持ってもらう為に、家元夫人の修行をしてもらいたかったのだ。
だが、もし、無理強いすれば…。
優紀が、総二郎から、逃げないとも限らないのだ。
そんな事に成れば…。
家元夫人は、総二郎から、恨まれる事に成るだろう。
優紀のお陰で、やっと、親子としての絆が復活した所だったのに、また、疎遠に成る可能性も有るのだ。
だからこそ、家元夫人は、優紀の気持ちに従う事にしたのだった。
なので、此の頃の優紀は、未だ、正社員として、ナースを続けて居たという訳だったのだ。
という訳で…。
総二郎は、此の機会を利用する事にしたのだった。
総二郎から、誘われたF3は、それぞれ、総二郎に、了承の返答をするのだった。
『『『了解‼』』』”と…。
という訳で…。
久し振りのF4飲み会と、成ったのだった。
総二郎は、全員が集まった所で、話しし始めるのだった。
「なぁ~、司…。
お前…さぁ~。
何で、俺に言ってくれなかったんだぁ?」
司にして視れば…。
何の事だが、全く、見当が付かないだけに…。
首を傾げて、唯、総二郎の方を観て居たのだった。
なので、司が、言えた言葉は、唯、一言だけだったのだ。
「何の事だ?」
だから、総二郎は、司に言って除けるのだった。
「司と牧野の結婚式の時の事…。」
司は、“そんな前の事だったのか…?”と、驚愕して居たのだった。
だから、司が、驚愕で言えた言葉は、たった一言だったのだ。
「そんな前の事…か?」と…。
だが、此の時のあきらは、首を傾げて居たのだ。
あきらにして視れば…。
司とつくしの結婚式の時は、何事も無く、滞り無く、結婚式は、終了して居た筈だったのだから…。
なので、あきらは、総二郎に訊けた言葉だったのだろう。
「なぁ~、総二郎…。
司と牧野の結婚式の時に、何か、有ったか?」
だが、総二郎は、司に、恨み節を言うかの如く…。
言って除けるのだった。
「ああ。
実は、優紀が、あの場に居たらしいんだよ‼
俺等 F3から、隠れる様に…。
そして、披露宴に出席する事無く、優紀は、帰ったらしい。
其の事を、司は、事前に、知って居たんだろ?」
なので、司は、其の場が、居た堪れない様な気に成り乍ら、総二郎に返答するのだった。
「ああ。
つくしから、聞いて居たな。」と…。
其処で、類は、総二郎が、何を言わんとして居るのか?
ピンっと、来たのだった。
だから、類は、クスクス、笑い乍ら、総二郎に言って除けるのだった。
「ねぇ~、総二郎…。
其れって…。
司への単なる、八つ当たりじゃん(笑)‼
司と牧野の結婚式の時に、松岡が出席して居る事が、事前に分かって居れば…。
総二郎は、今寄りも、もっと早くに、松岡に近付けて居たとでも思ってるんだ‼
だから…。
司への八つ当たり…何だ‼」
此の時の総二郎は、類に、ズバリ当てられた事で、怪訝な顔付きに成って居たのだ。
其処で、あきらは、そんな総二郎に対して、可愛くも思うのだが…。
あきらは、思って居たのだった。
“今の総二郎は、まんま…。
司だな‼
まさか…。
F4から、二人も、猛獣が出来るとは…。”と…。
だから、此の時のあきらは、頭を抱えるのだった。
だが、総二郎は、至って、普通なのだ。
唯、優紀への執着振りを外せば…。
今の総二郎は、嘗てのクールだった面影は、全くの皆無状態だったのだ。
其の当時の総二郎は、クールで…。
そんなクールな総二郎が、微笑めば…。
周りに居る女性達が、放って置かない程…。
総二郎の笑みは、女性達を虜にしたのだ。
「西門様(総二郎)の傍に居たい…。」とか…。
「西門様(総二郎)に、見初めてもらいたい…。」とか…。
総二郎の傍に近付きたくて…。
総二郎の傍に居たいと思う女性達は、必死に、自身を作り込んで居たのだ。
なのに…。
総二郎自身が、傍に置きたいと思って居る女性で在る 其の当時の優紀は、そんな総二郎から逃げて居たと言うのだ。
総二郎が、不服に思っても仕方なかったのだ。
“余りに、理不尽だ‼”とも、思う総二郎だった事は言うまでも無いのだ。
だからこそ、総二郎は、司に、一言、言って置かないと気が済まなかったのだ。
だが、類から、言われた『八つ当たり』という言葉に、冷静さを取り戻しても居たのだった。
だから、総二郎は、司に言えた言葉だったのだろう。
「司…。
悪ぃ…。
類の言う通りかも知れねぇ。
『八つ当たり』だったな‼
けど…。
一言、教えて置いて欲しかったけど…な。」と…。
なので、司も、冷静に成って居たそんな総二郎に返答するのだった。
「俺も、迷ったさぁ~。
けど…よ。
其の当時の俺は、総二郎と松岡との間に、何が有ったのかは、知らなかったけど…よ。
つくしから、“言うな‼”と、言われれば…。
俺は、誰にも、言わねぇんだよ。
其処は、俺の中では、ぜってぇだから…よ。」
「………」
総二郎は、司のつくしへの想いを知って居るだけに、司から、そう言われてしまえば…。
結局、総二郎の中では、司に、何も、言い返せなかったのだ。