其の後【司とつくしは兄妹?…<つかつく>】 22.
<此の二次小説『其の後【司とつくしは兄妹?…<つかつく>】 22.』は、文面の中
に、不快に思われるやも知れない表現が出て来ます。
了承の程、宜しくお願い致します。>
【21.のエピローグ<総二郎と優紀の其の後>】
優紀は、今の総二郎からは、逃げられないと悟った事で、頷くのだった。
という訳で、其の後の総二郎と優紀の付き合いが、始まるのだった。
実は、優紀が頷いた後…。
総二郎は、早速、行動に移すのだった。
其の総二郎の行動は、素早かったのだ。
優紀が頷いたと同時に…。
優紀の肩を掴み、自身の方に、引き寄せ…。
抱き締めたのだ。
優紀にとっては、何が起こったのか?
一瞬の事過ぎて、分からない程だったのだ。
優紀が、気が付いた時には、総二郎の腕の中に居たのだった。
だからだったのかも知れない。
優紀は、驚愕顔を顔に張り付かせたまま…。
総二郎の腕の中に居たのだった。
そして、総二郎は、優紀を抱き締めたまま、優紀に、訊き始めるのだった。
「優紀…。
本当に、良いんだな?
俺と、付き合ってくれるんだな?」と…。
だからだったのかも知れない。
自信無さげな総二郎が、可哀想に思えた優紀は、再び、総二郎の腕の中で頷くのだった。
だからだったのだろう。
総二郎は、優紀に、言って除けるのだった。
「優紀…。
サンキュな!
でも…よ。
優紀には、ちゃんと、話しして置くな。
優紀には、誤解して欲しくねぇから…よ。」
そう総二郎から言われた時の優紀は、素直に、「はい。」と、返事するのだった。
なので、総二郎は、話しし始めるのだった。
「優紀も知って居る通り…。
俺なぁ~。
今迄、遊んで来た。
其れは…な。
遊び始めた頃の最初の頃の俺は、親への反発から遊んで居たんだ。
けど…な。
今思えば…。
“俺には、純粋に、女性(ひと)を好きに成る事はねぇ。”と、何処か?
開き直って居たんだと思う。
唯、優紀に、言って置きてぇ事が有んだ。
俺の初恋は、優紀じゃねぇ。」
優紀は、クスクス、笑い乍ら、言って除けるのだった。
「あぁ~。
其の事ですか?
西門さんの初恋のお相手は、『更先輩』ですよね。」
総二郎は、驚愕するのだった。
其れは、総二郎にとっては、当然では有るのだが…。
「何で、其の事を…。
優紀が、知ってんだぁ~⁉」と…。
なので、優紀は、総二郎に、話しし始めるのだった。
「う~ん?
言って良いモノか、如何か?…何ですが。
実は、家元夫人から、お聞きして居たんです。」と…。
そう聞かされた総二郎は、驚愕する処では無かったのだった。
其れは、呆れにも似た感情が、総二郎の中で、湧いて居たからだったのだ。
だからこそ…。
総二郎は、優紀に訊けた言葉だったのだろう。
「はぁ~??
お袋から聞いたのか?
お袋は、何て言ってた⁉」と…。
なので、優紀は、其の時の事を、思い出し乍ら、総二郎に、話しするのだった。
「西門さんと更先輩は、幼馴染だそうですね。
更先輩のお母様が、西門流の御弟子さんだった事が縁で…。
何時も、お母様とご一緒に、西門邸に居らして居た更先輩が、西門さんと同じ歳だった事
から、“自然と、仲良く成って居たのよ。”と、家元夫人が、仰って居ました。
なので、其の様子を観て居た家元夫人 と 更先輩のお母様が、西門さんと更先輩の初恋
は、“お互い同士かも知れない。”と、悟って居たそうです。」と…。
なので、総二郎は、其の補足では無いのだが…。
付け加える様に、話しし始めるのだった。
「ああ。
其の通りだ。
俺と更は、幼少の頃、良く、一緒に、遊んでた。
更は、あの当時の俺の周りには、居ねぇタイプの女の子だった。
だからだったのかも知れねぇ。
一緒に居ても、気を使わずに済んで居たし…。
何処か?
安らげた。
けど…。
俺は、気が付いたんだ。
年齢を重ねる毎に、更への気持ちは、変わって居たと…。
妹を見る様な目で、更を観て居た事に…。
俺は、気が付き始めたんだ。
危なっかしい妹が、心配な兄貴みてぇな…。
そんな気持ちで、俺は、更を観て居たんだと…思う。
そんな頃に、俺の目の前に現れたのが、優紀だった。
最初の頃は、優紀を観て居ても、何とも思って居なかった。
けど…な。
何時しか、自然と、優紀を目で追って居る自分自身が居る事に、気が付いた。
だからこそ…。
俺は、自然と、優紀に、惚れて居たのかも知れねぇな。
だからこそ…。
“俺は、優紀の全てが欲しい。”と、思ってる。
其れは、優紀の身も心も…。
優紀自身の全てが、俺は、欲しい。
なぁ~、優紀…。
優紀は、今迄、付き合って来た男は居ねぇよな?
俺が見た感じだと…。
優紀は、男慣れしてねぇよな?」と…。
なので、優紀は、総二郎に、抱き締められたまま…。
話しし始めるのだった。
「私は、今迄に、男性と付き合いした事は、一度だけ有ります。
でも、其のお付き合いは、“あっ…。”と、言う間に、終わったんです。
私が、高校2年生だった頃のお話しです。
残念乍ら…。
其のお付き合いした方が、私の初恋のお相手でした。
別に、『男性恐怖症』という訳では無かったんですが…。
其のお付き合いして居た方から、裏切られたというのか?
傷付けられたというのか?
其の後の男性を見る目が、私自身、変わってしまったんです。
其の時だったんです。
西門さんが、私の通って居た高校の茶道部の特別講師として、お越し下さったのが…。
私は、其の時に、西門さんから、励まして貰った様な気がして…。
“変わらな無きゃ…。”と、思えたんです。」と…。
其の時だったのだ。
総二郎は、矢継ぎ早に、優紀に訊き始めるのだった。
「まさか…⁉
優紀は、其の男と…。」と…。
此の時の優紀は、総二郎が、何を訊きたいのか?
優紀には、全く、分からなかったのだ。
だからだったのだろう。
優紀は、そんな総二郎の顔を見る為に、総二郎に、抱き締められた状態で、自身の顔を上に向かせて、総二郎の顔を見るのだった。
其の時の総二郎の顔付きは、まるで、自分自身の身に、何か、起こった時の様な…。
苦しそうで、悲しそうな顔付きをして居たのだった。
だからだったのかも知れない。
優紀は、思わず…。
総二郎の胸に、顔を埋め乍ら、話しし始めるのだった。
実は、此の時の優紀には、そんな総二郎の顔付きが、居た堪れなかったのだ。
所謂、見るに忍びない様な気がして居たのだった。
「西門さんが、仰って居る意味が、もし、私の思って居る意味と、一緒なら…。
はっきり、言えます。
其の方とは、何も有りません。
勿論、其の当時は、お付き合いして居ましたから…。
そう言う雰囲気に成った事は、有りました。
ですが…。
私自身…。
怖くて…。
先に、進めませんでした。
勿論、其の方と、kissはした事が有ります。
でも、其処止まりです。
ご心配をお掛けしてすみませんでした。」と…。
だからだったのだろう。
此の時の総二郎の顔付きは、ホッとして居たのだった。
優紀を傷付ける男は、誰だろうと、今の総二郎にとっては、許せないのだ。
だが…。
優紀は、“何も無かった。”と、言った様なモノだったのだ。
だからだったのだろう。
此の時の総二郎の顔付きは、ニヤッと、して居たのだった。
何故なら…。
優紀の過去に、付き合った男性は、経ったの一度…。
そして、其の男性とは、何も無かった。
と言う事は、今の総二郎にとって、そんな優紀は、嬉しい状況だと言えたのだ。
だからこそ…。
総二郎は、言って除けるのだった。
「優紀…。
言って置くが、俺は、優紀を責めてるんじゃねぇ。
俺は、返って、嬉しんだよ。」と…。
だからだったのかも知れない。
優紀は、そう言って来た総二郎の腕の中で、小首を傾げて居たのだった。
何故なら…。
優紀は、総二郎から、責められると思って居たのだ。
其れなのに…。
総二郎は、「返って、嬉しんだよ。」と、言って来たのだ。
此れが、今の優紀にとって、“不思議じゃ無ければ、何と言うのだろうか?”と、言いたい心境だったのだ。
其の時だったのだ。
総二郎が、其の答えを話しし始めるのだった。
「男にとって…な。
好きな女に、誰かの手垢が付いて居ると言うのは、受け入れ難ぇ時も有んだ。
其れが、今の俺の心境だ。
俺は、都合が良い男かも知れねぇ。
遊びなら…。
遊び慣れた女が良いが…。
俺が、好きに成った女は、誰の手垢も付いてねぇ女が良い。
優紀…。
誰の女にも成らず…。
其のままの綺麗なままで居てくれてありがとな!
俺は、嬉しいよ。」と…。
だからだったのかも知れない。
此の時の優紀は、涙目に成って居たのだった。
そして、其の後の総二郎と優紀の二人は、熱い時間を過ごして居たのだった。