類は、自身の妹で在る　つくしの自身への思いを思い直した結果…。
思うのだった。

つくしは、俺の事を、本当に、心配してくれて居るのかも…ね。
　少しは、つくしの思いに触れて視ようか？”と…。

此の時の類は、漸く、自身の妹で在る　つくしの気持ちに、気が付いたのだった。
兄を思う妹の気持ちを…。

だからだったのだろう。
本来の本当の類の思いは、静の後を追って…。
フランスに渡仏したかったのだ。
だが、つくしが、NYに渡米する事が、元々、決まって居た様なモノだったのだ。

其れなのに…。
類自身まで、「フランスに渡仏したい。」と、言い出せば…。
類とつくし兄妹の母親で在る　花沢かすみが、“ショックを起こすかも知れない。”と、類は、密かに、思って居たのだった。

だからだったのかも知れない。
類は、“花沢家の長男として、其れは出来ないよね。”と、密かに、思って居たのだった。
所謂、自身の気持ちは諦めて、自分自身の心の内に封印するつもりで居たのだった。

だが、其の自身の思いを呼び起こしたのが、自身の妹で在る　つくしだったのだ。

だからだったのだろう。
類は、『怒り』として、つくしに、当たってしまって居たのだった。

だが、類は、自身のそんな気持ちに、気が付いた事で…。
漸く、自分自身に、素直に成れて居たのだった。

なので、類は、自身の父親で在る　花沢孝に、相談するのだった。
勿論、類は、自身の妹で在る　つくしとの会話の件も合わせて、自身の父親で在る　花沢孝に、話しするのだった。

其処で、類の父親で在る　花沢孝は、自身の息子で在る　類に、話しするのだった。

「類…。
　（フランスに）行きたければ、行けば良い。
　つくしが言う様に…。
　類には、何れ、フランス支社を、任せ様と思って居たんだ。
　少し、速まったと思えば、良いだけの事だ。
　勿論、類は、フランスに遊びに行く訳じゃない。
　大学には、編入という形で、通い乍ら…。
　フランス支社でも、ビジネスの勉強をしてもらう。
　長年、私の秘書をして来た第1秘書を、類の秘書として就ける事とし様…。
　なので、学業にしても、ビジネスとしても、しっかり、勉強して来なさい。」と…。

そして、類の父親で在る　花沢孝は、自身の息子で在る　類の様子を観乍ら…。
付け加えるかの様に、伝えるのだった。

「母さんの事は、心配要らない。
　息子と娘を、一気に、自身の下から、手放すんだ。
　最初は、寂しがるかも知れん。
　だが、私が、母さんの傍に居る。
　心配せずに、フランスに渡仏しなさい。」と…。

だからだったのだろう。
類は、後ろ髪を引かれる様な思いなのか？
自身の父親で在る　花沢孝から、認めて貰えた事が、嬉しいのか？
自身でも、理解出来ない様な思いが、心の中を、埋めて居たのだった。

そして、其の後の類は、自身の妹で在る　つくしに、連絡を入れるのだった。

「つくし…。
　父さんから、許しが出た。
　俺は、フランスに渡仏する。
　俺も、フランスで、頑張るよ。
　だから…。
　つくしも、今迄以上に、頑張るんだよ。」と…。

だからだったのだろう。
つくしは、そんな自身の兄で在る　類の事を、嬉しく思うのだった。
なので、此の時のつくしの声は、弾んで居たのだった。

何故なら…。
自身の兄で在る　類が、やっと、自分自身に、素直に成れたのだから…。

だからこそ…。
つくしは、自身の兄で在る　類に、言えた言葉だったのだ。

“そうなのね。
　良かったじゃん。
　私も、NYで頑張るよ。
　で、もう、静さんには、連絡したの？”と…。

だが、類は、そう訊いて来た自身の妹で在る　つくしに、飄々と、返答するのだった。

「えっ？？
　まだしてないよ。
　別にする必要ないでしょ⁉
　言わずに、行こうと思ってるから…。
　つくしも、其のつもりで居て…。」と…。

なので、つくしは、“云わば、お兄様は、静さんへのサプライズのつもり何だろう‼”と、思うのだった。

だからこそ…。
つくしは、自身の兄で在る　類に、返答の言葉を、伝えるのだった。

“うん。
　分かった。”と…。

其の後…。

何故？
自身（つくし）の機嫌が、悪かったのか？

そして、其の原因だったつくしの兄で在る　類が、漸く、自分自身に素直に成れた様で…。
フランスに渡仏する決心をした事…。

また、類の其のフランスへの渡仏は、静へのサプライズで在る事…。

を、つくしは、司に、伝えるのだった。

なので、つくしは、更に、司に、伝えるのだった。

「お兄様の思いも有ると思うので…。
　お兄様の渡仏の件は、静さんには、内密にして於いて上げて…。」と…。

なので、司は、つくしに、返答の言葉を伝えるのだった。

「ああ。
　分かった。」と…。

そして、一方の東京では…。
類が、総二郎とあきらに、話しして居たのだった。

類が、自身の父親で在る　花沢孝から、許しが出たと言う事で…。
静には、内緒で、フランスに渡仏する事を、総二郎とあきらに、伝えるのだった。

「父さんから、許しが出たよ。
　だから…。
　俺は、フランスに渡仏する事にした。
　けど…さ。
　静には、内緒にしたいから…。
　言わないでね。」と…。

だからだったのだろう。
総二郎とあきらは、了承の意を、類に伝えるのだった。

「「了解‼」」と…。

そして、其の日から、数日後には、類は、フランスに飛び立ったのだった。

だからだったのだろう。
総二郎とあきらは、類のフランスへの渡仏を見届けた後…。
司に、連絡を入れるのだった。

先ずは、総二郎が、司に訊き始めるのだった。

「其の後…。
　つくしちゃんの様子は、如何だ？」と…。

なので、司にして視れば…。
“総二郎は、如何言う意図を以って、俺に、つくしの事を訊いて来るんだぁ～⁉”と、思って居たのだった。

だからだったのだろう。
司は、少し、声のトーンを、何時も寄りも低くして、総二郎に、訊き始めるのだった。

“はぁ～？？
　其れって、如何言う意味だよ？”と…。

だからだったのだろう。
あきらが、仲裁に入るかの如く…。
司に、言って除けるのだった。

「司…。
　何…、勘違いしてんだよ？
　総二郎が、言いてぇのは、類の事だよ。
　司は、聞いてねぇのかよ？
　類が、フランスに渡仏する事に成ったろ？
　だから…よ。
　つくしちゃんの機嫌も、良く成ったのか？
　総二郎が、心配して、訊いてたんだよ。」と…。
“そう言う事か？”と…。

だからだったのだろう。
TELの向こう側から聞こえて来る司の声は、あからさまに、ホッとして居る声だったのだ。

なので、此の時の総二郎とあきらは、お互いの顔を見合わせ乍ら…。
声には出せない笑いを、顔に浮かべて居たのだった。
所謂、此の時の総二郎とあきらの顔付きは、苦笑いを浮かべて居たのだった。

何故なら…。
此の時の総二郎とあきら側の携帯は、スピーカーにして、話しして居たのだから…。

なので、司は、総二郎とあきらに、更に、伝えるのだった。

“ああ。
　今のつくしは、頗る（すこぶる）機嫌が良いぞ‼”と…。

だからだったのだろう。
此の時の総二郎とあきらは、“やっぱりなぁ～。”と、思って居たのだった。

何故なら…。
類自身の機嫌が直って居たからだったのだ。