I’m crazy about you. ~お前に夢中~ 25.
司が、漸く、凱旋帰国という名の日本への帰国を果たしのだった。
所謂、あの日から、4年近く掛かって、漸く、司は、日本の地を踏んだ事と成ったのだった。
勿論、司の後ろに控しは…。
西田が、司の第1秘書と成り、司の教育係として、今迄、其の任務を遂行して来たのだ。
だからだったのだ。
西田も、司と共に…。
日本へ帰国して帰って来たのだった。
司が、「NYに渡米する。」と、自身の母親で在る 楓に言った時から…。
司の秘書として、司の教育係として、西田を、司に就ける事は、NYに戻って居る最中のPJ内で、司の母親で在る 楓は、既に、考え付いて居た事だったのだ。
だが、NYに渡米した最初の年と成る一年目の時の司は、自身の母親で在る 楓の秘書として、西田と共に、就いて居たのだった。
そして、次の年の二年目の時から、司は、西田を、第1秘書に就け、自身の母親で在る 楓から独り立ちする形で、ビジネスの修行をして居たのだった。
そして、三年目・四年目と成り…。
NYでは、司の実績を誰もが認める形と成って居たのだった。
勿論、NYの大学でも、トップクラスの成績で、卒業した司だったのだ。
そして、四年目の年に、司は、MBAを取得したのだった。
という訳で…。
満を持して、司は、日本への帰国が、認められたのだった。
其れに付け加えて…。
道明寺HDの重役会議で、司の日本への帰国の承認に加えて、司は、日本支社長のポストも与えられたのだった。
という事で、司は、日本の地に降り立ったという訳だったのだ。
司から云わせれば…。
“漸く…。”と、言う言葉が相応しい程…。
此の時の司には、“やっと…。”と、言う思いが、先に立って居たのだった。
そして、司が、空港に到着した時には、空港内に在る VIPルームに、F3が、既に、待機して待って居たのだった。
そして、司は、其処に、向かって居たのだった。
実は、司は、LINEで、F3に報告して居たのだった。
『〇月〇〇日に、日本に帰国する事に成った。』と…。
だからこそ…。
F3は、空港内に在る VIPルームに、既に、到着して、司の到着を待って居たのだった。
そして、久し振りに、対面と成った司とF3は、先ずは、目だけで、合図を送り合って居たのだった。
実は、此の時のF3は、久々に、司を観た時…。
司の男度が上がって居る事に、目を奪われて居たのだった。
F3が見た時の司の顔付きは、自信に満ちた顔付き…。
そして、目付きは、嘗ての荒れて居た頃の司の目付きでは無く…。
自信に満ちた目付きだったのだ。
そして、司の体付きも、一回り、大きく成ったかの様に、F3には、見える程…。
司の身体は、鍛え上げられて居たのだった。
所謂、司は、此の4年で、男振りが、上がったという訳だったのだ。
そんな司を観た時のあきらは、自身の父親で在る 美作たかしが、言って居た言葉を、思い出して、納得して居たのだった。
“そう言う事か?
親父が言って居た言葉の意図は…。”と…。
だからだったのかも知れない。
あきらは、自身の思って居た言葉が、自身の口から、ポロっと、出たのだった。
「親父が…な。
俺に、言って来たんだよな。
“司君は、NYで、かなり、実績を積んで居るらしい。
お前も、司君に、負けじと、どんどん、実績を積まなければ成らんだろ。と…。
けど…よ。
俺には、“信じらねぇ~。”って…。
何処かで、思って居たのかも知れねぇな。
けど…な。
今の司を観れば…。
親父が言って来た言葉の意図が、やっと、理解出来たわ。
俺にも、奮起させ様と、親父は、思ったんだろうな。」と…。
そんなあきらの話しを聞いて…。
類も、司に、言って除けるのだった。
「そうそう。
俺も、父さんから、言われて居たよ。
“何時までも、類も、学生じゃ無いだろ。
そろそろ、司君の様に、ビジネスにも、本腰を入れて欲しいんだが…。”って…。
司の頑張りは、良い迷惑だよ。」と…。
だが、類自身、司にそう言って居る様だが…。
此の時の類の顔付きは、笑って居たのだ。
云わば、此の時の類自身、真剣に、苦情の様な言葉を、司に発して居る訳では無かったのだ。
何故なら…。
類自身、司が、誰の為に、NYで、頑張って来たのかも分かって居るのだ。
所謂、此の時の類は、司の頑張りを認めて居たという訳だったのだ。
だからこそ…。
類は、照れ隠しの様に、司に、言って除けて居たのだった。
其の類の気持ちは、類から名指しされた当の司にしても…。
此の場に一緒に居た総二郎にしても、あきらにしても…。
分かって居たのだった。
だからだったのだろう。
総二郎は、司を褒める様な言葉を発して居たのだった。
「まぁ~。
司は、其れだけ、あっち(NY)で、頑張って来たという事だろ。
其の頑張りは、例え、牧野の為だったとしても…よ。
司の頑張りは、滅多に無い話しだから…よ。
司は、良く、頑張って来たわな。」と…。
総二郎が、司を褒めると言う事は、其れこそ…。
滅多に無い話しなのだ。
其れだけに…。
此の場に居た司にしても、類にしても、あきらにしても…。
驚愕だったのだ。
所謂、総二郎から名指しされた当の司にしても…。
此の場に一緒に居た類にしても、あきらにしても…。
驚愕顔を顔に張り付かせたまま…。
そう言って来た総二郎の顔を、じーっと、観て居たのだった。
そんなF4の会話を、傍で、聞いて居た西田は、思って居たのだった。
“司様は、やっと、年相応のお姿を、見せて下さった。
NYに滞在中は、毎日、気の休まる日が無い程…。
司様は、張り詰めた毎日を送って居らっしゃった。
こんなにこやかな司様の顔付きは、つくし様とご一緒だった頃以来でしょうか?”と…。
だからだったのかも知れない。
西田の目には、涙が出そうに成って居たのだった。
勿論、此の時の西田は、自身の涙を流さんとばかりに…。
必死に、堪えて居たのだった。
そんな西田の様子を、しっかり、観て居た者が居たのだった。
そうなのだ。
類だったのだ。
だが…。
此の時の類は、そんな西田の様子を、見て視ぬ振りをして居たのだった。
だからこそ…。
此の時の類は、思って居たのだった。
“司は、幸せ者だね。
西田さんの様な秘書が、傍に、就いて居て…。”と…。
そして、次の日からのF3(総二郎以外)は、それぞれの持ち場持ち場で…。
精力的に、ビジネスに、力を入れる様に成るのだった。
だが、類と云えば…。
【睡魔に襲われ乍ら…。】だった事は言うまでも無いのだが…。
また、総二郎は、未だ、女遊びが止められない様子だったのだが…。
其れでも、茶の世界に、没頭する毎日だったのだ。
また、あきらは、『マダムキラー』から、足を洗ったかの如く…。
真剣に、ビジネスと向き合って居たのだった。
此れも其れも…。
司の頑張りを、見たからだったのだ。
言う成れば…。
『司効果』というモノだったのだろう。
そして、司と云えば…。
一日でも早く、つくしの祖父で在る 桃乃園総帥に会って貰うべく…。
西田に、アポを取る様に、伝えて居たのだ。
だが、其れでも、つくしの祖父で在る 桃乃園総帥は、司からのそんなアポを、断り続けて居たのだった。
其れでも、司は、つくしの祖父で在る 桃乃園総帥から逃げる訳にはいかなかったのだ。
だからだったのかも知れない。
司は、次なる作戦を考え始めるのだった。
何故なら…。
司は、つくしの祖父で在る 桃乃園総帥に、自身を、認めて欲しいと思って居たからだったのだ。
NYで認められ様と…。
道明寺HDの重役達から認められ様とも…。
今の司にとっては、そんなモノは、如何でも良い事だったのだ。
何故なら…。
司が、今直ぐ、認めて欲しい人物は、つくしの祖父で在る 桃乃園総帥なのだから…。
だからだったのかも知れない。
此の時の司は、つくしの祖父で在る 桃乃園総帥から認めて貰えるまで、(つくしの祖父で在る 桃乃園総帥と)戦う事を誓って居たのだった。