I’m crazy about you. ~お前に夢中~ 26.
【24.と 25.のエピローグ<F3への滋の怒り>】
其の後…。
F4の会話は、滋の怒りの話しに、及んで居たのだった。
勿論、滋は、つくしの事が心配だったのだ。
滋の気持ちは、勿論、F3にも、理解出来る所なのだ。
だからこそ…。
F3は、司に、訴えるかの様に…。
話しし始めるのだった。
先ずは、勿論のあきらからだったのだ。
「司…。
そろそろ、T3も、限界に成って来てると思うぞ。
特に、滋は…な。
俺等 F3は、偶に、T3と会って、飲んで居るんだけど…な。
其の度に、滋は、怒りを込めて、俺等に、訴えて来るんだよな。
だから…よ。
こっち(F3)は…。
“何時か?
滋が、暴走するんじゃねぇか?”と、何時も、冷や冷やもんだぞ。」と…。
だからだったのだろう。
司は、不思議そうな顔付きで、あきらに訊き始めるのだった。
「何を…⁉」と…。
だからだったのだろう。
次は、総二郎が、そんな司に、返答するのだった。
「滋は、俺等 F3が、牧野を探そうとしねぇ事を、不思議がってるんだよな。
だから…よ。
“(牧野の事が)心配じゃねぇ(無い)の(か)?”とか…。
“私達に、何か、言えない様な事でも有るの(か)?”とか…。
訊いて来て…よ。
大騒ぎするんだよな。
一応、あきらが、滋を宥めたけど…な。」と…。
そして、其の後を、受け継ぐ形で、類が、更に、司に話しし始めるのだった。
「そうそう。
大変だったんだよね。
其れに、大河原は、司の事も、愚痴って居たよ。
松岡と三条は、黙ったままだったけど…ね。」と…。
なので、司は、類に、其の滋の愚痴の言葉を、訊こうとするのだった。
だが、此の時の司には、滋が、どんな愚痴を言って居たか位は、分かって居たのだった。
「滋は、何て、言ってたんだよ⁉」と…。
なので、類は、司に、話しし始めるのだった。
「“大体、司も、司なのよ。
つくしの事を心配する処か?
さっさと、NYに渡米して…さ。
あんな薄情な男だとは、思っても視なかったわよ。”って…。
言いたい放題だったよ。」と…。
だが、司は、そう思われるだろう事は、予想して居たのだ。
だからだったのだろう。
此の時の司は、静かに、自身の思いを、F3に、話しし始めるのだった。
「ああ。
そう思われて居るだろう事は、俺でも、予想してた。
特に、滋は、“そう思うだろうな。”と…。
其れでも、俺は、NYに渡米する事を、選んだ。
其れは、俺とあいつの将来の為だから…な。
だから…。
俺のあいつへの想いを、T3に、何時か、話せる時が来たら…。
話そうと、思ってるし…よ。
T3も、何時かは、理解してくれる時が来るだろ?」と…。
だからだったのだろう。
そんな風に、話しして来る司に、それぞれ、F3は、静かに、返答するのだった。
「そうだね。」
「だな。」
「ああ。
俺も、そう思うぞ。
何時か?
また、話せる時は、来る。」と…。
そして、此の話しの最後には、司は、F3に、詫びを入れるのだった。
「其れと…。
お前等(F3)には、悪ぃ事をしたな。
苦労掛けて悪かったな。
滋の暴走を止めてくれて良かったよ。」と…。
そんな司の詫びの言葉を聞いた時のF3は、司の顔を、唯、じーっと、観て居たのだった。
そして、F3は、それぞれ、心の中で、思うのだった。
“司が、謝った。
明日は、槍でも降るの⁉”と…。
“司が、謝ったぞ。
司も、漸く、大人に成ったってか?”と…。
“親父が言う様に…。
司も、NYで、色々、試練を乗り越えて来たんだな。”と…。
だからこそ…。
F3は、そんな司に、其れ以上…。
何も、言わなかったのだ。
だが、あきらは、一言だけ、司に、言って除けるのだった。
「司…。
近い内に、T3に逢って、話しして遣れよ。
そうしねぇと…。
滋が、何時迄持つか?
滋が、暴走してからだと、遅ぇだろ?」と…。
なので、司は、軽く、返答するのだった。
「ああ。」と…。
何故なら…。
此の時の司の頭の中では、つくしの祖父で在る 桃乃園総帥に会って貰う事ばかり、考えて居たのだから…。
【24.のエピローグ<F3と会った後のT3の女子会にて>】
桜子は、滋に、言って除けるのだった。
「滋さん…。
F3の皆さんに吠えても…。
F3の皆さんは、何も、言える訳無いじゃないですか?」と…。
だが、此の時の滋は、そんな桜子に、言い返すのだった。
「だけど…さ。
悔しくない?
F3は、絶対、何か、私達に、隠してるんだよね?
つくしが、今、何処で、何をして居るのか?
何処に、つくしが、居るのか?
F3は、司から聞いて、知ってる筈なのよ。
だからこそ…。
司は、NYに渡米出来たし…。
F3も、つくしの事を探そうとし無いのよ。
あの『つくし第一主義』の類君でさえも…。
つくしの事を、探そうとし無いんだよ。
如何考えても、可笑しいよ。
だからこそ…。
私は、愚痴っただけ…よ。」と…。
だが、桜子は、そんな滋を宥めるのだった。
「例え、そうだとしても…。
何か?
理由が有る筈だと思うんです。
まだ、私達に言えない様な、何かが…。
だからこそ…。
滋さん…。
もう少し、待ちましょ‼
道明寺さんも、そうですけど…。
F3の皆さんが、私達に、話しして下さる其の日まで…。」と…。
だが、滋は、そんな桜子に、思うのだった。
“桜子は、物分かり良過ぎるんだよ。
もう少し…。
私達は、F4に訴えても良いと思う。
他でも無い。
親友のつくしの事…何だから。”と…。
だが、優紀まで、滋に、話しし始めるのだった。
「滋さん…。
私も、桜子さんの意見に、賛成です。
今、騒ぎ立てれば…。
つくしが、出て来れなく成りそうな気がして、成らないんです。
だから…。
もう少し、待ちましょう。
F4の皆さんは、きっと、私達に、話し出来ない理由が、お有り何だと思うんです。
だからこそ…。
ねっ、滋さん…。」と…。
優紀は、滋に小首を傾げ乍ら…。
可愛く話しして居たのだった。
滋が、ドッキンと、成る位に…。
だからだったのだろう。
滋は、こう言うしか無かったのだった。
「優紀に、負けて、そうするわよ。」と…。
だからだったのだろう。
此の時の桜子は、そんな滋の返答に、不満気だったのだ。
「はぁ~??
如何して、私じゃ無いんですか?」と…。
だが、滋は、首を横に、傾げ乍ら…。
「優紀が可愛いから…⁉」と、言った切り…。
其れ以上、何も、言わなかったのだ。
だが、其の後のT3は、お互いの顔を見合わせ乍ら…。
笑って居たのだった。