I’m crazy about you. ~お前に夢中~ 42.
【41.のエピローグ<パーティールームの奥の部屋に入ってからのF4&T4>】
其の後…。
F4&T4は、パーティールームの奥の部屋に入ったのだった。
そして、此処から、積もる話が、始まるのだった。
だが、其の前に、滋が、つくしを離さなかったのだ。
「つくし…。
寂しかったんだから…ね。」と、滋は、つくしに言い乍ら…。
そして、滋は、つくしに抱き着いたまま…。
つくしを、自身から、離す事はし無かったのだ。
其処で、司は、そんな滋と揉めるのだった。
先ずは、つくしに抱き着いたまま…。
つくしを、自身から、離そうとし無い滋に、司は、怒りを込めて、言い始めるのだった。
「滋…。
つくしから、離れやがれ‼」と…。
其処で、滋は、そう言って来た司に、反論の言葉を告げるのだった。
「フン‼
司は、後で、つくしを独占出来るんでしょ‼
だったら…。
少しの間…。
私に、貸して上げ様と思わない訳?」と…。
其処で、つくしは、そんな風に、言って来た滋に、一応、言って視るのだった。
「私は、『物』じゃ無いんだけど…。
一応、『人間』…何だけど…。」と…。
だが、やはりと言うべきか?
此の時の滋には、そんなつくしの言葉は、聞こえて居なかったのだ。
兎に角…。
此の時の滋は、司との『つくし争奪戦』に勝つ為に、必死だったのだ。
だからだったのだろう。
つくしの声は、聞こえなかったのだ。
勿論、つくしは、“そうだろうな。”と、思って居たので…。
つくしの声も、小さかった事は、確かだったのだが…。
そして、司自身も、業を煮やしたと言う事も有り…。
次第に、滋の対応に、苛立ちを覚えるのだった。
だからだったのだろう。
其れでも、尚、つくしに抱き着いたままで居る滋の隙を狙って、空いて居るつくしの腕を取った司は、其のまま、つくしを引っ張ったのだ。
そして、司は、つくしを引き寄せて、司自身が、つくしを抱き締めたのだ。
其処で、滋は、つくしを取られたと言う事も有り…。
そんな司に、吠え始めるのだった。
「ちょっと、司…。
いい加減にしてよ‼」と…。
其処で、司も、そう言って来た滋に、吠え返すのだった。
「はぁ~??
“いい加減にしろ‼”は、滋…。
お前の方だろ?」と…。
其処で、滋は、そう言って来た司に、『伝家の宝刀』では無いのだが…。
或る言葉を、司に言って除けるのだった。
「司…。
言って置くけど…ね。
つくしが、見付かったのは、誰のお陰だと、思ってるの?
私よ、私…。
此の私のお陰で、つくしは、助かったんでしょ‼
だったら…。
少しは、つくしを貸してくれても良いでしょ⁉
ご褒美よ、ご褒美…。」と…。
滋から、そう言われては、司も、滋に反論出来る言葉も、見付からず…。
仕方なく、黙るのだった。
だからだったのかも知れない。
そんな風に、言い合いして居る司と滋を、唯、じーっと、観て居た桜子は、そんな司と滋の二人に、言いたかったのだ。
“先輩を、一番、最初に、見付け出したのは、私…何ですけど…。”と…。
そして、司は、既に、黙っては居るのだが…。
其れでも尚、司は、そんな滋を睨み付けたままだったのだ。
其処で、あきらは、業を煮やしたという訳では無いのだが…。
“何時までも、司と滋のそんな言い合い(or 睨み合い)を観て居ても、仕方ねぇ。”と、思い…、司と滋のそんな睨み合いの中…。
割って入るかの如く…。
仲裁し始めるのだった。
「司も、滋も…。
いい加減にしろよ‼
牧野も、困ってるだろ?
取り敢えず…。
積もる話も有るんだから…よ。
二人共…。
冷静に成れよ‼」と…。
だからだったのだろう。
司と滋は、一時、黙るのだった。
そして、其処で、あきらが、つくしに、訊き始めるのだった。
「牧野…。
俺等 F3は、牧野の事を、此れから、何て呼べば良い?」と…。
なので、つくしは、サラッと、言って除けるのだった。
「呼び易い呼び名で、良いんじゃ無いかな?」と…。
だからだったのだろう。
類は、飄々と、つくしに、言って除けるのだった。
「だったら…。
俺は、『牧野』でも、良いかな?
俺…。
牧野を呼ぶ時の『牧野』って、呼び名…。
気に入ってんだよね。」と…。
だが、つくしは、思うのだった。
“『牧野』は、呼び名じゃ無くて…。
名前…何だけど…。
花沢類は、何が言いたいんだか?”と…。
だが、そんなつくしの心の声が、F4&T3に、聞こえたのか?
類は、笑い始めるのだった。
「牧野…(笑)。
牧野の心の声が、駄々洩れだよ。
牧野は、相変わらずの様だね。」と…。
だからだったのだろう。
つくしは、驚愕顔を顔に張り付かせたまま…。
自身の両手を、自身の口元で塞いで居たのだった。
そんな類とつくしの様子を、唯、じーっと、観て居た司は、また、苛立ち始めるのだった。
「類…。
いい加減にしろよ‼
つくしは、類の玩具(おもちゃ)じゃねぇぞ‼」と…。
其処で、今度は、総二郎が、司に、突っかかるのだった。
「今日の司は、吠えてばかりだな?」と…。
だからだったのだろう。
堪らず、司は、総二郎に、反論の言葉を告げるのだった。
「はぁ~??
お前等が、怒らせる様な事ばかり言うからだろ?」と…。
其処で、何時もの如く…。
仲裁役は、あきらの様子だったのだ。
「お前等…。
ほんとに、いい加減にしろよ‼
話しが、一向に、進まねぇじゃねぇか?」と…。
だからだったのだろう。
つくしは、笑い始めたのだった。
其処で、優紀と桜子が、そんなつくしに声を掛けるのだった。
「つくし…。
如何したの?」
「先輩…。
如何為さったんですか?」と…。
なので、つくしは、漸く、笑いが治まって来た処で、話しし始めるのだった。
「ううん。
如何もし無いよ。
唯…ね。
今の此の空間…。
“懐かしいなぁ~。”と、思って居たの。
皆と逢えて、“嬉しいだけじゃ無いんだ。”と、言う事も知れたし…。」と…。
其処で、優紀が、そんなつくしに、訊き始めるのだった。
「如何いう意味…⁉」と…。
なので、つくしは、また、話しし始めるのだった。
「ホッとするというのか?
リラックス出来るというのか?
皆が居て、私が居る。
“此処に、また、帰って来られたんだなぁ~。”って、しみじみ思って居たの。」と…。
だからだったのかも知れない。
優紀と桜子は、そんなつくしに、涙を浮かべ乍ら、話しし始めるのだった。
先ずは、優紀から、口を開いたのだった。
「そうだね。
私も、思って居たよ。
“つくしに、やっと、逢えた。”って…。」と…。
そして、桜子も、優紀からの言葉を受けて、話しし始めるのだった。
「ほんと、そうですよね。
私も、やっと、先輩に逢えて、嬉しいです。」と…。
そして、其処で、つくしは、そう言ってくれた優紀と桜子を、自然と、抱き締めたのだった。
『両手に花』では無いが…。
つくしの両腕の中には、優紀と桜子が、抱き着いて居て…。
つくしと優紀と桜子の三人は、涙を流して居たのだった。
其処で、吠えたのは、滋だったのだ。
「つくし…。
私は…⁉」と…。
だが、此の時のつくしは、滋の言葉は、聞こえて居なかったのだ。
だからだったのかも知れない。
滋は、代わりの様に、司に、吠え始めたのだった。
「司…。
如何して、私は駄目で…。
優紀と桜子なら、良いのよ?」と…。
なので、司は、そう訊いて来た滋に、即答するのだった。
「こいつ等は、つくしを、独占し様としねぇだろ。
其処は、滋とは、違ぇんだよ。」と…。
なので、此の時の滋は、不貞腐れて居たのだった。