雛祭り<総二郎&優紀 ・ あきら&桜子>【I’m crazy about you. ~お前に夢中~】 番外編
【雛祭り【I’m crazy about you. ~お前に夢中~】 番外編②のエピローグ
<総二郎&優紀 編>】
優紀は、滋の誘いを受けて、大河原邸で、振袖を着付けて貰う事に成って居たのだ。
実は、此の時の総二郎は、気に成って居たのだ。
何故なら…。
総二郎は、事前に、司から、聞き付けて居た事が有ったのだ。
「今回のT4は、桃乃園邸で、全員で揃って、振袖を着付けねぇらしいわ。
『雛祭り』の料理っつーのか?
つくしは、手伝う事に成ってるらしいわ。
だから…よ。
今回のT4は、各々で、振袖を着付けて、桃乃園邸に集合するらしいぞ。」と…。
だからだったのだろう。
総二郎は、思って居たのだ。
“桃乃園邸で、T4全員が、振袖を、着付けねぇなら…。
優紀ちゃんは、如何するんだ?”と…。
なので、総二郎は、或る日…。
桃乃園邸にて、『雛祭り』のパーティーが開催される数日前の或る日…。
総二郎は、優紀に訊いて視る事にしたのだった。
「優紀ちゃん…。
今回は、桃乃園邸で、振袖を着付けて貰わねぇんだろ?
優紀ちゃんは、如何するんだ?」と…。
なので、優紀自身、総二郎から、そう訊かれたので、素直に、総二郎に、そう伝えて居たのだった。
云わば…。
優紀は、滋の誘いを受けて居る事を、総二郎に、伝えて居たのだ。
「『雛祭り』のパーティーの当日は、滋さんのお誘いを受けて、大河原邸で、振袖を着付
けて貰う事に成って居るんです。
実は、私には、姉の振袖しか無くて…。
『成人式』の時も、『記念写真』の時も、同じ振袖を着付けて貰ったんですが…。
“何度も、同じ振袖で、同じ様な写真を撮って貰っても、面白味に掛けるでしょ‼”と、滋さ
んから、そう仰って頂いて…。
滋さんの振袖を、お借りする事に成って居るんです。
実は、滋さんは、高等部に入学した当時から…。
毎年、一着ずつ、振袖を、仕立ててもらって居たそう何です。
だから…。
滋さんのお持ちの振袖の中から、私に似合う様な振袖を、貸して下さる事に成ったんで
す。
実は、つくしも、桜子さんも…。
“『記念写真』の時とは違う振袖を着付けて貰う。”って、言って居たので…。
“だからこそ…。
私の振袖を、着付けて…よ。”と、滋さんが、そう仰って下さった厚意を、お受けする
事にしたんです。」と…。
なので、『雛祭り』のパーティー当日…。
総二郎は、大河原邸に、優紀を迎えに行く事にしたのだった。
だからだったのだ。
仕上がったばかりの滋と優紀が、一緒に、桃乃園邸に出向こうと、大河原邸から出て来た所に、総二郎が、大河原邸に現れたのだ。
だが、優紀自身…。
事前に、総二郎から、其の事自体、聞いて居た訳では無く…。
優紀は、驚愕するしか無かったのだ。
其処で、優紀は、滋から、訊かれるのだった。
「優紀は、知って居たの?
ニッシーが、うち(大河原邸)に、現れる事を…。」と…。
だからだったのだ。
優紀は、其れこそ…。
知らなかったのだ。
だからこそ…。
此の時の優紀は、滋の前で、大きく首を左右に振り乍ら、言って居たのだった。
「いいえ。
知りませんでした。」と…。
だからこそ…。
滋は、総二郎にも、訊き始めるのだった。
「ニッシー…。
如何して、此処(大河原邸)に居るのよ?」と…。
だからだったのだ。
総二郎は、当然とでも云わんばかりに、言って除けるのだった。
「はぁ~??
俺が、優紀ちゃんを迎えに来て、何が悪ぃんだよ⁉」と…。
だからだったのだろう。
滋は、総二郎が、何食わぬ顔で、そう言って来た様子から…。
思ってしまうのだった。
“ニッシーと優紀は、事前に、申し合わせて居たのかも知れない。”と、此の時の滋は、勘違いを起こしてしまう程だったのだ。
そして、総二郎と優紀は、滋がそう思って居る共、思わずに…。
西門家のリムジンで、桃乃園邸に向かいのだった。
実は、此の時の優紀は、総二郎に、引き摺られるかの様に、西門家のリムジンに、乗せられるのだった。
勿論、此の時の滋は、置いてきぼりを食らった様なモノだったのだ。
なので、此の時の滋は、大河原家のリムジンに乗り乍らも、自身の2ショット撮影の時のお相手として、“ニッシーは、無理かも…。”と、思うのだった。
云わば…。
此の時の滋は、“ニッシーを指名する事は、難しいだろう。”と、思うのだった。
何故なら…。
“ニッシーは、優紀を選ぶだろう。”と、此の時の滋は、思えて居たから…だったのだ。
言う成れば…。
此の時の滋は、そんな風に、総二郎を分析して居たのだった。
【雛祭り【I’m crazy about you. ~お前に夢中~】 番外編②のエピローグ
<あきら&桜子 編>】
また、桃乃園邸に到着した時の滋は、あきらが、桜子をエスコートして、美作家のリムジンから、桜子を降ろそうとして居た所を、目撃して居たのだ。
実は、そんなあきらと桜子の様子を目撃してしまった此の時の滋にとって、自身の思惑が、木っ端微塵に、打ち砕かれた様なモノだったのだ。
勿論、其れは、勝手自ら、滋が思って居た思惑なのだ。
だからこそ…。
此の時の滋の思惑が、あきらには、知られて居なくても、当然だったのだ。
実は、此の時の滋は、自身の2ショット撮影の時のお相手として、あきらに、少し、期待して居たのだ。
“優しいあきら君なら…。
期待出来るかも…。”と…。
なのに…。
其のあきらは、桜子をエスコートして、桃乃園邸に現れたのだ。
だからだったのだろう。
此の時の滋は、勝手に、期待して居たにも関わらず…。
勝手自ら、ショックを起こして居たのだった。
だからだったのだろう。
此の時の滋は、そう思えて居たのかも知れない。
“あきら君と桜子は、何時の間に、そんな関係に、成って居たのよ‼”と…。
何故なら…。
此の時の滋は、全て、勘違いを起こして居たのだ。
だからこそ…。
そう思えても、不思議では無かったのだ。
実は、桜子は、あきらから訊かれて居たのだ。
「司から聞いたわ。
T4は、各々で、振袖を着付けて、桃乃園邸に集合するんだよな。
で、桜子は、如何するんだ?」と…。
なので、桜子は、そう訊いて来たあきらに、返答するのだった。
「はい。
うち(三条家)で、着付けてから、桃乃園邸に向かいます。」と…。
だからだったのだろう。
あきらは、そう言って来た桜子に、言って除けるのだった。
「どうせ、俺も、うち(美作家)のリムジンで、桃乃園邸に向かうんだ。
三条邸迄、桜子を、迎えに行って遣るよ。」と…。
なので、桜子は、そう言ってくれたあきらに、了承するのだった。
「其れでは、宜しくお願い致します。」と…。
なので、あきらと桜子は、一緒に、桃乃園邸に出向いて居たという訳だったのだ。
【雛祭り【I’m crazy about you. ~お前に夢中~】 番外編③のエピローグ】
だからこそ…。
滋から、何を訊かれても…。
何を言われても…。
実は、此の時の優紀と桜子には、何の返答も出来なかったのだ。
何故なら…。
此の時の優紀と桜子は、それぞれ、総二郎とあきらとは、まだ、付き合って居る段階には、無かったのだ。
勿論、総二郎と優紀…。
あきらと桜子のそれぞれは…。
其の後…。
お互いが、気に成る存在だった事は言うまでも無かったのだ。
だが、まだ、それぞれ、仲間という認識しかない状況だったのだ。
云わば…。
総二郎とあきらは、まだ、それぞれの相手と成る優紀と桜子に、告白出来て居なかったのだ。
だからこそ…。
此の時点の総二郎と優紀…。
あきらと桜子のそれぞれは…。
未だ、付き合って居る段階では無かったと言えたのだ。
だからだったのだろう。
此の時の優紀と桜子は、お互いの顔を見合わせ乍ら…。
其れでも、滋には、言い辛そうにして居たという訳だったのだ。
なので、此の時点に於いての滋は、何もかも、勝手に、勘違いを起こして、勝手に、ショックを起こして、勝手に、怒って居たという訳だったのだ。
だが、此の後…。
滋の勘違いは、現実と成る事は言うまでも無かったのだが…。
fin