自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく> 12.
【『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく> 11.』のエピローグ】
つくしの手術は、数時間掛かって、漸く、終了したのだ。
そして、つくしは、手術室から、一旦、『ICU』に運ばれたのだ。
そして、つくしの主治医=執刀医は、手術室から出来て来た際に、手術室の前で、待って居た者達に、声を掛けたのだ。
「漸く、手術は、終了しました。」と…。
そして、真っ先に、つくしの主治医=執刀医の傍まで近付き、つくしの主治医=執刀医に声を掛けたのは、つくしの両親で在る筈の晴夫と千恵子では無く…。
ましてや、つくしの弟で在る 進でも無く…類だったのだ。
云わば…。
そんな牧野家の面々を差し置いて、類は、つくしの主治医=執刀医に、訊いて居たという訳だったのだ。
「牧野の手術は、如何、成ったんですか?」と…。
だからだったのだろう。
此の時のつくしの主治医=執刀医にも、言いたい事や助言したい事は、色々有ったのだ。
何故なら…。
つくしの主治医=執刀医は、道明寺総合病院の院長から、司とつくしの関係を聞いて、知って居たから…だったのだ。
だが、此の時のつくしの主治医=執刀医は、取り敢えず…。
つくしの両親で在る 晴夫と千恵子の手前、類に、返答するのだった。
“花沢様も、牧野さんの事が、心配だったんだろう。”と、思い乍ら…。
だからこそ…。
此の時のつくしの主治医=執刀医は、類だけじゃ無く…。
其の場に居た者達にも、聞こえる様に、伝えるのだった。
「牧野さんの手術は、成功しました。
では、失礼致します。」と…。
なので、つくしの両親で在る 晴夫と千恵子 と つくしの弟で在る 進は、つくしの主治医=執刀医に、お礼の言葉を伝えるのだった。
「有難う御座いました。」と…。
実は、其のお礼を伝えて居たのは、家族でも何でも無い筈の類も、また、牧野家の面々と共に、つくしの主治医=執刀医に、お礼の言葉を、伝えて居たのだ。
だが、そんな類の姿に、総二郎とあきらは、不快感を露わにして居たのだ。
ましてや、総二郎とあきらが、そんな類に対して、不快感を露わにして居たのは、其れだけでは無かったのだ。
実は、そんな類に対して、つくしの両親で在る 晴夫と千恵子だけでは無く…。
つくしの弟で在る 進さえも、類には、何も言わなかったのだ。
だからだったのだろう。
此の時の総二郎とあきらは、そんな類に、一言、物を申したい程だったのだ。
“類が、牧野の事を心配して居るのは、理解出来る。
けど、其れは、類だけじゃねぇだろ。
類は、出しゃばり過ぎ何だよ‼”と…。
そして、此の時の総二郎とあきらは、更に、同じ事を思って居たのだ。
“此の場に、司が居なくて、良かったわ。”と…。
そして、其の後の司は、つくしの母親で在る 千恵子から断られた為に、つくしの手術に関する話しを、つくしの主治医=執刀医から聞く事が出来なかったのだ。
其の話しを聞きに行ったのは、つくしの母親で在る 千恵子の要望を聞き入れた類だったのだ。
其の後の司は、ショックで、動けなく成る程だったのだ。
だからだったのだ。
其の代わりかの如く、つくしの主治医=執刀医から話しを聞き出したのは、西田だったのだ。
何故、西田が、守秘義務で在る筈のつくしの手術に関する話しを、つくしの主治医=執刀医から聞き出せたのかと云えば…。
勿論、其の陰には、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の存在が在ったのだ。
何故なら…。
道明寺総合病院は、道明寺HDの傘下の総合病院なのだ。
所謂、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓の息が掛かって居る病院と云えたのだ。
だからこそ…。
つくしの手術に関する情報を、西田が、つくしの主治医=執刀医から聞き出せたという訳だったのだ。
其のつくしの主治医=執刀医からの話しの内容に寄れば…。
「此の度の手術は、取り敢えず…成功しました。
だが、牧野さんは、また、何時(いつ)、再発するか分からない状況では在ります。」と、いうモノだったのだ。
唯、話しは、此れだけでは終わらなかったのだ。
何故なら…。
つくしの倒れて居た時間が、如何(いか)程だったのか?
未だに、分かって居ないのだ。
其れ故…。
脳への影響が、如何(いか)程なのか?
今後、検査をして行き乍ら、注視するしか無いのだ。
云わば…。
つくしの主治医=執刀医の言い分は、「其方の方が、心配かも知れない。」と、言う事だったのだ。
「一応、脳外科医とも連携を取り乍ら、注視して行くつもりです。」との話しだったのだ。
なので、此の話しは、司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓だけでは無く…。
勿論、西田から、司にも、報告されたのだ。
実は、司は、類に対して、苛立ちを露わにして居たのだ。
勿論、此の状況では、誰もが、仕方ないと、思える状況だったのだ。
だからだったのだろう。
司は、類を呼び出したのだ。
勿論、総二郎とあきらも、司から呼び出しを受けて、其の場に、一緒に、居たのだ。
司は、類に、訊き始めるのだった。
「なぁ~、類…。
何で、お前は、そんなに、牧野の親父さんとお袋さんと仲が良いんだ?」と…。
だからだったのだろう。
類は、飄々と、そう訊いて来た司に、言って除けるのだった。
此の時の類は、何も、悪びれる様子も無く…。
司に、そう言って居たのだ。
「えっ??
司が、言って来たんでしょ⁉
俺等 F3に、“牧野の事を頼む。”って…。
だから…。
俺は、牧野のパパさんとママさん共、仲良くしてたんだけど…。
ダメだったの?」と…。
だからだったのだ。
司は、怒り狂ったかの様に、類に、言い始めるのだった。
「はぁ~??
俺は、牧野の両親迄、“何とかしてくれ‼”と、言った覚えも、頼んだ覚えもねぇ‼
勿論、英徳(学園)の中で、牧野に、何か有っては困る。
だからこそ…。
お前等 F3に、牧野の事は、頼んだ。
あのなぁ~、類…。
俺が、牧野の家族に、SPを就けねぇと、思うか?
俺は、牧野だけじゃ無く…。
牧野の家族にも、SPを就けてるんだよ。
俺が、NYに飛ぶ前に、大々的に、世間には、あんな婚約発表をして遣ったんだ。
また、記者達が、牧野だけでは無く…。
牧野の家族をも、追い掛け廻す事に成るのは、目に見えてるんだ。
だから…よ。
SPを就ける事は、道明寺家としては、至極当然な事だ。
ババアが、其の事を、賛成したんだから…よ。
だから…な。
類…。
今後は、牧野の家族に近付かなねぇでくれ‼」と…。
実は、総二郎とあきらは、司のそんな話しを聞いて居て、同じ事を、思って居たのだ。
“『至極当然』って…。
司…。
其の言葉を、良く、知ってたなぁ~。”と…。
勿論、企業人として、知って居て当然な言葉だったのだが…。
司は、つくしから、「日本語、弱い系…⁉」と、言われて居た程、今迄は、日本語が弱かったのだ。
だからこそ…。
総二郎とあきらは、そう思えて居たのだろう。
其処で、類は、司からの話しを聞いて居て、司を挑発し始めたのだ。
「其れって…。
もしかし無くても…。
司は、俺に、焼きもちを焼いてるの?」と…。
だからだったのだ。
司は、類の挑発の言葉に刺激されたかの如く…。
更に、苛立ちを露わにし乍ら、類に、言って除けるのだった。
「焼きもちじゃねぇだろ?
寧ろ、類の遣ってる事は、可笑しいだろ?」と…。
だが、其れでも、此の時の類は、そんな司に、飄々と、言って除けるのだった。
「俺が、可笑しいの?
俺は、牧野の『ソウルメイト』だから…。
牧野の家族と、仲良くする事は、其れこそ…。
至極当然な事だと思ってたよ‼」と…。
其れは、まるで、類が、司を挑発して居るかの様に、総二郎とあきらには、見える程…だったのだ。
だからだったのかも知れない。
此の時の司は、悟ったのだ。
“幾ら、類に、話しした処で、類には、俺の気持ちは、響いて居ねぇ。
類は、何時でも、「牧野とは、『ソウルメイト』だから…。」と、言って来やがる。
だったら…。
俺は、其れ以上、何も言えねぇよな。”と…。
其れは、まるで、司が、類の行動を、諦めたかの様にも、見て取れる程…だったのだ。
だからだったのかも知れない。
そんな司の様子を観て居て、総二郎とあきらは、司が、不憫で仕方無かったのだ。
<此の二次小説『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく> 11.』と『自惚れ~うぬぼれ~…
<つかつく> 12.』の中に出て来る『守秘義務』についてですが…。
例え、企業傘下等で、息が掛かって居る病院だったととしても、勿論、『守秘義務』に関
しては、徹底されて居るかと思います。
ですが…。
此方は、『二次小説の世界』…。
其の事に関しては、『二次小説の世界』とスルーして頂けましたら、幸いです。
了承の程、宜しくお願い致します。>