自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく> 17.
【『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく> 1.』のエピローグ】
実は、つくしが倒れた時期は、1月の月末の頃の事だったのだ。
と言う事は…。
此の頃のつくしは、今年度の提出物(講義論文)を提出し終え、漸く、一息ついた頃の事だったのだ。
後は、今年度の最終試験を受けるのみと成って居たのだ。
実は、つくしは、司が、幾ら、4年間の授業料を支払ってくれて居たとしても、F3とは違って、一般学生と変わりない扱いにして貰って居たのだ。
実は、英徳学園側に、「牧野さんは、『司様の婚約者』だ。」と言う事を、知られて居たせいで、そう言う扱いにする話しが出て居たのだ。
だからだったのだ。
「上流階級扱いに慣れて居ないので…。」と、言う事が理由で、つくしは、英徳学園側に頼んで、一般学生と変わりない扱いにして貰って居たのだ。
なので、試験と提出物は、当たり前で、当然な事だったのだ。
だからだったのだ。
つくしは、当然乍ら、講義の無い時間帯は、図書館に籠って、勉強して居たという訳だったのだ。
そして、此の時のつくしは、図書館に籠って、最終試験に向けて、試験勉強して居たという訳だったのだ。
だが、実の事を言うと…。
つくしは、1ケ月前頃から、片頭痛が、頻繁に起こる様に成り、頭痛薬を飲んでは、様子を視るという日々だったのだ。
其れでも、全く、つくしの片頭痛が治まる気配が無く、其の内、夜も眠れない日々を、つくしは、過ごす様に成って居たのだ。
其れに、本来のつくしは、食べる事が大好きな女性なのだ。
其の食べる事が大好きな女性で在る つくしが、食べ物を受け付けなく成って居たのだ。
其れだけでは無く…。
此の当時のつくしは、食事を摂っても、胸がむかつき始める始末だったのだ。
云わば…。
食欲も無い日々を、つくしは過ごして居たという訳だったのだ。
だからだったのだろう。
其の事自体…。
“私の食欲が無いのは、片頭痛のせいだ。”と、此の当時のつくしは、思い込む様にして居た位だったのだ。
そして、其の変化は、其れだけは無かったのだ。
其の当時のつくしは、食事を摂っても、今迄、“美味しい。”と、感じて居た食事が、美味しく感じなく成って居たのだ。
其れ程までに、つくしの状況が、刻一刻と、変わり始めて居たのだ。
言う成れば…。
既に、つくしの内臓の中では、何かが変わり始めて居たのだ。
だからだったのだ。
そんな中、つくしの誕生日の為に、自身の目の前に、司が現れた時には、つくし自身、嬉しかったのだ。
何故なら…。
此の時のつくしにとっては、一時でも、そんな辛さから、解放された様な気がして居たから…だったのだ。
だからだったのかも知れない。
其れ迄、辛い状況だったつくしは、其の時だけ、嬉しさを隠し切れて居なかったのだ。
何故なら…。
此の数週間の間のつくしは、身体が悲鳴を上げて居るにも関わらず、司にバレる事を恐れるが余り、病院に行く事をせず、F3&T3の前では、何時ものつくしの様に、振舞って居たのだ。
“私が、少しでも、油断すれば…F3&T3に、気付かれる。
だからこそ…。
油断出来無い。
そんな事に成れば…。
道明寺は、絶対に、日本に帰国して帰って来てしまうかも知れない。
道明寺の邪魔に成る様な事だけは、決してしてはいけない。”と、思い込む位に…。
そして、そんなつくしが警戒して居たのは、特に、類と優紀と桜子だったのだ。
なので、此の当時のつくしが、気の休まる時間が有るとする成らば…。
其れは、経った一人で、自身の自宅で在る アパートに居る時だけだったのだ。
実は、つくしが倒れる迄の1か月の間…。
つくしは、正月も返上して、今年度の提出物(講義論文)を提出する為に、論文制作に、時間を費やして居たのだ。
なので、冬期休暇中のつくしは、F3&T3と会わない様にして居たのだ。
何故なら…。
此の時のつくしが、F3&T3に会えば、自身の様子だけで、自身の体調の変化が、F3&T3にバレる様な気がして居たから…だったのだ。
だからだったのだろう。
つくしは、「論文制作に、時間を費やしたい。」と、理由を伝えて、F3&T3と会わない様にして居たという訳だったのだ。
勿論、つくしは、正月明け早々から、バイトだけは、続けて居たのだ。
実は、バイトは、優紀と一緒だったのだ。
だからだったのだろう。
桜子は、優紀に頼んで、つくしの様子を見て貰って居たのだ。
勿論、優紀も、其れ迄のつくしの様子との違いに違和感を感じて居た事は事実だったのだ。
なので、優紀と桜子は、連絡を取り合い乍らも、つくしの様子を注視し続けて居たのだ。
云わば…。
優紀と桜子は、其れ迄のつくしと何かが違う事に、薄々、気が付き始めて居たのだ。
だからだったのだ。
優紀と桜子は、それぞれ、つくしの様子を注視して居たという訳だったのだ。
其れは、勿論、類も、そんな優紀と桜子と同じ気持ちだったのだ。
其れ迄のつくしとの体調の変化に、“何かが違う。”と、類が、気が付き始めて居たのだ。
だからだったのだ。
類も、優紀と桜子と同じ様に、つくしの様子を注視して居たのだ。
なので、類は、年が明けて、其の年の講義初日に、つくしを探して居たという訳だったのだ。
そして、コトが起こってしまったのだ。
云わば…。
等々、其の時が来てしまったという訳だったのだ。
もしかすると、つくしは、今年度の提出物(講義論文)を提出した事で、ホッとしてしまって居たのかも知れない。
そして、類は、あの日…。
英徳学園内に在る 図書館で、つくしを見付けたという訳だったのだ。
だからだったのだろう。
此の時の類と優紀と桜子は、“もっと、早くに、病院に連れて行くべきだった。”と、後悔して居たという訳だったのだ。
云わば…。
此の時の類にとっては、“牧野の中で、何かが起こって居る。”と、既に、予期して居たにも関わらず、何も出来なかった事に、後悔せずには居られなかったのだ。
なので、司が、日本に帰国して帰って来た時にも、実は、F4&T3の誰もが、司の誕生日の事を、すっかり、忘れて居た位だったのだ。
そして、其の後の『Valentineday』の行事の件に関しても、司を始め、類に、優紀…そして、桜子に関しても、すっかり、忘れて居た位だったのだ。
だが、総二郎とあきらに関しては、英徳大学に行けば…。
『Valentineday』の声が聞こえて来るのだ。
何故なら…。
『chocolate』を手渡しに来る女子学生だけじゃ無く…。
高等部の女子生徒も、総二郎とあきらの前に現れるのだ。
仕方無いと言えば、仕方無かったのだ。
勿論、総二郎とあきらとて、“『Valentineday』だから…。”と、浮かれて居る訳では無かったのだ。
そんな事をすれば…。
司と類から、睨まれる事は、分かり切って居たのだから…。
だからこそ…。
此の時の総二郎とあきらは、唯、黙って居たのだ。
そして、其の事に関しては、後々、桜子は、気が付き始めて居たのだが…。
そして、其の年の司の誕生日(1月31日)も、『Valentineday』(2月14日)も、過ぎ去った頃…。
司の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓との約束で在った 1か月の出張期間が、後一週間と迫って居た時の事だったのだ。
実は、司は、自身の母親で在る 道明寺HD 社長 道明寺楓に、出張期間の延長を、お願いするつもりで居たのだ。
勿論、許される筈が無い事も、此の時の司には、分かり切って居たのだ。
だが、此の時の司にとっては、如何しても、つくしが目を覚ます迄、日本に留まって居たかったのだ。
其れも、つくしの母親で在る 千恵子が、司に、返答して来てくれた事も大きかったのだろう。
此の時の司は、つくしの母親で在る 千恵子から、許されたとは、思って居なかったのだ。
だが、其れでも、自身に、声を掛けてくれた事は、嬉しかったのだ。
だからこそ…。
“牧野が、目を覚ます姿を見届けてから、NYに戻りたい。”と、言う事が、此の時の司の本音だったのだ。
そんな頃の事だったのだ。
もしかしたら、つくしは、「此のまま、目を覚まさない可能性も有る。」と、つくしの主治医から言われて居た位だったのだが…つくしは、漸く、目を覚ましたのだ。
其れも、此の時のつくしは、きょろきょろするでも無く…。
唯、一点を見詰めたままだったのだ。
普通は、辺りを見回す筈なのだが…。
なので、ICUの看護師達も、つくしが、漸く、目を覚ました時には、一切、気が付かなかった位だったのだ。
そんなつくしの様子に気が付いたのは、つくしの母親で在る 千恵子だったのだ。
つくしの母親で在る 千恵子は、ICUの外から、ガラス張りに向かって、つくしの名を呼んで居たのだ。
「つくし…、つくし…。」と…。
そして、そんなつくしの母親で在る 千恵子の発狂…共、取れる様なそんな声に気が付いたICUの看護師が、つくしの傍に近付き、様子を観に行くのだった。
其処で、ICUの看護師は、つくしの主治医を、呼び出すのだった。
「牧野さんが、目を覚まされました。」と…。
そして、つくしの主治医は、ICUに、足早に、向かうのだった。
実は、つくしの目覚めは、静かな目覚めだったのだ。
云わば…。
誰もが、気が付かない様な、そんな静かな位の目覚めだった事は言うまでも無かったのだ。
<此の二次小説『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく> 17.』は、一部の言葉に、不快に
思われるやも知れない表現が入っております。
了承の程、宜しくお願い致します。>