自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく> 36.
【『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく> 35.』のエピローグ<F3の会話>】
類は、つくしに会った後…。
フランス留学の件に関して、総二郎とあきらに伝える為に、総二郎とあきらを呼び出したのだ。
そして、類は、総二郎とあきらに、話しし始めたのだ。
「俺…。
近々、フランスに、留学する事に成ったんだぁ~。」と…。
だからだったのだろう。
総二郎とあきらは、類からの告白に、驚愕するのだった。
其処で、総二郎は、類に、訊き始めるのだった。
「はぁ~??
急な話だよな?
何で…だ?」と…。
だからだったのだ。
類は、不服そうな顔付きのまま、更に、話しし始めるのだった。
「父さんからの命令‼
というか…。
俺のフランス留学の件は、司の母ちゃんが、父さんに頼んだ話…何だと思う。
きっと、司の母ちゃんは、牧野の事を認めたと、言う事…何だろうね。
だからこそ…。
俺が、邪魔…何でしょ‼
其れに、俺が、父さんに、幾ら、反論し様共…。
俺の意見を聞いてくれる様な親じゃ無いし…。
というか…。
司が、自身の立場を自覚して、境遇を自覚し始めた事で、父さんは、俺にも、其の自覚
を、強要し始めた。
其れに、父さん曰く…。
何もして居ないのは、俺だけらしいよ。
総二郎も、あきらも、自身の立場を自覚して、境遇を自覚し始めたからこそ…。
総二郎は、家元の代わりに、茶会の亭主を務めたり…。
あきらは、高等部の頃から、ビジネスに携わって居たんでしょ‼
だから…。
“俺にも、そろそろ、自覚しろ‼”…みたいな事を、父さんから言われたんだよ。
だからこそ…。
俺は、父さんには、反論も、何も、言えなかった。
だから…さ。
“仕方無いなぁ~”って、諦めたんだよ。」と…。
だからだったのだ。
総二郎とあきらは、お互い、顔を見合わせるのだった。
そして、総二郎とあきらは、何か、納得したのだった。
勿論、此の時の総二郎とあきらの声は、同時に、出た事は言うまでも無かったのだ。
「「成程…な。」」と…。
其処で、また、類は、話しし始めるのだった。
「其れに…。
牧野からも、言われたんだ。
“人には、其の立場、立場で、置かれた境遇に従うしか無い事も在るよ。
其れが、大人に成るって事だろうし…。
そうし無いといけない事も有る。”って…。
だから…。
決心が付いたのかも…ね。」と…。
だからだったのかも知れない。
あきらは、そんな類の様子から、言わずには居られなかったのだ。
「まぁ~、そうだよな。
牧野の言う事にも、一理在るな。
確かに、俺等の境遇は、何時かは、自覚しねぇといけねぇよな。
其れが、早ぇか遅ぇか…だけだろうけど…な。
まぁ~、類にも、其の時期が来たって事だろう…な。
頑張れよ。
類…。」と…。
其処で、総二郎も、類に、エールを送るのだった。
「ああ、そうだよな。
類…。
頑張れ‼」と…。
其処で、類は、また、つくしから言われた言葉を、話しし始めるのだった。
「うん、そうだね。
あきらが言う通り…。
俺にも、其の時期が来たのかも…ね。
其れに、牧野にも、言われたんだ。
“花沢類が、フランスに渡仏する事は、寂しいけど…。
永遠の別れって訳でも無いし…。
また、会う事は出来る。
だから…。
花沢類も、フランスで頑張って…ね。”って…。
牧野は、俺に対して、友達として、言ってくれたんだと思うけど…。
俺には、牧野が、“寂しい。”と、言ってくれただけで、嬉しかった。
だから…。
後ろ髪を引かれる様な気もするけど…。
“頑張って来ようかな?”と、思えたのかも…ね。」と…。
「「………」」
勿論、此の時の総二郎とあきらにして視ても…。
類が、そう言って来る気持ちは、分かるのだ。
なので、此の時の総二郎とあきらは、何一言も、言葉が出て来なかったのだ。
其処で、類は、総二郎とあきらに、お願いするのだった。
「で、総二郎とあきらに、お願いが有るんだけど…。」と…。
だからだったのだろう。
此の時の総二郎とあきらは、お互いの顔を見合わせて、類に、訊くのだった。
「はぁ~??」
「何だよ、類…?」と…。
其処で、類は、総二郎とあきらに、伝えるのだった。
「司には、俺のフランス留学の件は、言わないでくれる?
もしかすると…。
司は、司の母ちゃんから、俺の事を聞くかも知れない。
けど…。
俺が、日本に居ない事を、司の母ちゃんから、司が、聞いたとしても、きっと、司は、司
の母ちゃんから、日本への帰国を止められると思う。
けど…さ。
俺のフランス留学の件を、司が、総二郎とあきらから聞けば…。
司は、きっと、日本に帰国して帰って来るでしょ?
そう成れば…。
司は、牧野に逢いに行くと思う。
でも、今の牧野は、記憶が有った頃の牧野じゃ無い。
寧ろ、今の牧野は、司の事を嫌ってる。
だからこそ…。
お互い、時間を掛けて、それぞれ、自覚した方が良いと思う。
牧野の様子を見て居たら…。
司が去った後の牧野は、何処か?
拍子抜けして居る様にも見えるから…。
あの頃の牧野みたいに…。
きっと、何時か、牧野は、司への想いに、気が付くと思うから…。
だからこそ…。
今の司と牧野は、お互い、離れて居た方が良いと思う。
だから…さ。
俺のフランス留学の件は、総二郎とあきらから、司には、言わないでくれる?」と…。
だからだったのだろう。
此の時の総二郎とあきらは、三度、お互いの顔を見合わせるのだった。
そして、此の時の総二郎とあきらは、それぞれ、思って居たのだった。
“はぁ~??”と…。
だが、類がそう言うので在れば…。
“其れは、間違い無く、そうなのだろう。”とも、此の時の総二郎とあきらは、思って居たのだ。
なので、此の時の総二郎とあきらが、言える言葉は、それぞれ、こうだったのだ。
「分かった。
司には、言わねぇよ。」
「そうだな。
俺も、司には、言わねぇよ。
けど…よ。
類の分析力は、相変わらずだな。
類が、本気で、ビジネスに向き合った時…。
凄ぇ、強力な経営者に成るんだろうな。」と…。
だからだったのかも知れない。
類は、何も言わず、にこっと、笑うだけだったのだ。
そして、其の後の類は、椿に呼び出された事で、椿に会ったのだ。
そして、椿と会った後の類は、暫くしてから、フランス留学の為に、フランスに渡仏するのだった。
また、総二郎とあきらは、未だ、つくしに会いに行こうとし無かったのだ。
勿論、総二郎とあきらとて、つくしの仲間としては、つくしに会いに行きたいのだ。
だが、未だ、記憶が戻って居ないつくしに会いに行ったとしても、今のつくしの中の総二郎とあきらは、「自分自身で金も稼いだ事無い坊っちゃんズ…。」だから…だったのだ。
だからこそ…。
此の時の総二郎とあきらは、敢えて、つくしに会いに行こうとはし無かったのだ。