tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  76.



【『自惚れ~うぬぼれ~…<つかつく>  74.』の続き】


<司からの要望  ①>


其の後のつくしは、『正月三が日』が明けた後…。
1月28日の(学年最後の)試験に向けて、ラストスパートかの如く、試験勉強に時間を費やして居たのだ。


だからだったのだ。
司との時間を取る事も出来ず、司と顔を合わせられるのは、大学に行く前のモーニングの時と、司の朝の出勤前の支度の手伝いをする時のみと成って居たのだ。
そんな僅かな時間でも、今の司とつくしにとっては、大切な時間だったのだ。



実は、此の時のつくしには、気が付いて居たのだ。
司には、我慢させて居る事を…。


だが、此の時の司は、つくしと約束して居た事も有り、そんなつくしに、一切、文句を言って来なかったのだ。


だからだったのかも知れない。
つくしは、つくしで、そんな司を、不思議に思って居たのだ。


だが、此の時のつくしは、司に気を取られて居る時間が無いので、そんな司の事に関して、気にし無い様にして居たのだ。



そして、やっと、1月28日と成り、つくしの試験は、終了したのだ。
試験が、終了した其の日(1月28日)の夜のつくしは、疲れて居た事も有ったのだろう。
司の帰宅を待つ事も出来ぬまま、先に、休んでしまって居たのだ。


実は、1月28日の司は、朝から、楽しみにして居た事が有ったのだ。


“俺が、帰宅した時に、つくしが、エントランスに、出て来てくれるのでは無いか?”と…。


云わば…。
此の時の司は、そんな風に、期待して居たのだ。



だが、エントランスの何処を探せど、つくしの姿を見付ける事が出来なかったのだ。


だからだったのかも知れない。
此の時の司は、タマに、不貞腐れて居るかの様に、訊き始めるのだった。


「つくしは、何してんだよ?
 俺が、帰って来たというのに…。」と…。


其処で、タマは、そんな司に呆れ乍らも、嫌味の様に、言って除けるのだった。


「ハイハイ。
 タマのお出迎えで、悪う御座いましたね。
 坊っちゃんには、つくしさえ、傍に居れば、宜しかったんでしょうが…ね。
 ですが…ね。
 つくしは、試験勉強に疲れた様で、既に、休んでるよ。
 だから…。
 今日の処は、つくしを許して、お遣り…。」と…。


だからだったのだ。
不貞腐れた様でも、此の時の司は、つくしを労う意味で、許して遣る事にして居たのだ。



そして、翌朝に成り、司は、つくしに、或る要望の話しをするのだった。


だからだったのだ。
此の時の司は、或る要望の話しをする前に、訊かなくてはいけない事から、先ずは、つくしに、訊き出し始めるのだった。


「つくし…。
 1月31日は、何の日か?
 お前は、知ってるか?」と…。


そんな風に、司から訊かれたつくしは、過去の記憶が有った頃のつくしなら、“1月31日が、如何言う日なのか?”…知って居て当然なのだが…。
今のつくしには、“1月31日が、如何言う日なのか?”…知らなくても、仕方ないと言えたのだ。


だからだったのだ。
此の時のつくしは、考え込み乍らも、司に謝り乍ら、言って除けるのだった。


「司…御免なさい。
 思い付かないわ。
 『1月31日』って、何の日なの?
 司が、私に、そんな風に、訊いて来ると言う事は、きっと、司と私にとって、其の日は、
 大切な日なのよね?」と…。


実は、其処迄、言い切った此の時のつくしは、項垂れ乍ら、小さな声で、司に訊いて居たのだ。


だが、此の時の司には、分かって居たのだ。
【『1月31日』という日は、司とつくしにとって、如何いう意味の在る日なのか?】と、言う事自体、今のつくしが、覚えて居ないだろう事は…。


だが、此の時の司は、敢えて、つくしに、訊いて居ただけだったのだ。



本来、つくしと知り合う迄の司は、『1月31日』という日が、如何言う意味の在る日でも良かったのだ。
其れは、其の日が、自分自身の誕生日だと言う事自体、鬱陶しいとさえ思える日だった…からなのだ。


当然、此れ迄の司は、自分自身が、此の世に生を受けて来た事を、恨んで居た事も有り、“誕生日何て、糞食らえだ。”と、思って居た位だったのだ。


何故なら…。
司の誕生日は、『道明寺財閥の御曹司』としての役割かの如く、司の存在を世に示す為のパーティーで在って、司の誕生日パーティーの出席者は、招待を受けた事だけでも、司の両親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保 と 道明寺HD 社長 道明寺楓から認められた事を喜び、司の両親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保 と 道明寺HD 社長 道明寺楓に、良い所を見せ様と企んで居る者達の集まりと、此の当時の司は、認識して居たのだ。


もしくは、将来、司の結婚相手候補として、司の誕生日パーティーの出席者(企業家)の娘…、もしくは、孫娘 や 姪っ子等を、司の両親で在る 道明寺HD 会長 道明寺保 と 道明寺HD 社長 道明寺楓に、紹介する日でも有ったのだ。


其の為…。
司の周りには、“道明寺(司)様の瞳の中に映りたい。”と、願う淑女達が、列を成して居た程だったのだ。


其れが、つくしと知り合った事で、司の誕生日で在る 『1月31日』という日が、如何いう意味を成す日なのか?
司には、十分、分かり切って居たのだ。


だからこそ…。
此の時の司は、わざとらしく、つくしに訊いて視ただけだったのだ。



そして、司は、事前に、用意して置いたタブレットの画像を、つくしに、魅せて遣るのだった。


勿論、此の時の司は、モーニングを済ませた後…。
つくしと一緒に、自身の自室で在る 東の角部屋に、出勤準備をする為に戻った時に、魅せて遣って居たのだ。


其の時の司は、出勤準備をする事を忘れて居るかの如く、つくしの背後から、つくしのデコルテ辺りに、司自身の腕を回して、司が手にして居るタブレットを、つくしに、魅せて遣って居たのだ。


勿論、司の其の行為の一連の流れは、スムーズというのか?
自然だったのだ。


だからだったのだろう。
司のそんな行為にも、つくしは、一切、気付く事無く、司の遣りたい放題に成って居た事は、事実だったのだ。
或る意味、司は、『確信犯』だと言えたのだ。



そして、其の時、司が、つくしに魅せて居たタブレットの画像とは…。
そうなのだ。
高等部当時のつくしが、初めて、司の誕生日パーティーに出席して居た際に、“金欠で、何も買えないから…。”と、作ってプレゼントしたあの『司の顔型クッキー』が、何枚も、写って居たのだ。



実は、司が、まだ、NY修行の為に、NYに在住して居た頃…。
司は、SPだけじゃ無く、あきらにも頼んで、つくしの動画や画像を撮らせて、司に送らせて居たのだ。


其の動画や画像を、司の秘書で在る 西田にバレない様に、其の当時の司は、以前に、PC内の或る場所に保存して置いたのだ。
其の動画や画像を、“何時でも楽しめる様に…。”と、日本に帰国して帰って来た時の司は、手持ち出来る様に、タブレットにも、保存して置いたのだ。


ノートパソコンだと、立ち上げて居る最中に、西田にバレれば、元もこうも無いという理由が、司には、有っての事だったのだ。



そして、つくしは、其のタブレットを見て、首を傾げて居たのだ。


だからだったのだろう。
司は、素早く、つくしが誤解し無い様に、説明し始めるのだった。


「良いか、つくし…。
 此のクッキーは、高等部当時だったつくしが、俺の誕生日で在る 『1月31日』に、俺に
 プレゼントしてくれた物だ。
 今では、其のクッキーは、粉々に成って、崩れて、無く成ってしまったが…。
 俺は、甘い物(もん)が苦手だから…よ。
 クッキーが、風化するって、知らなかったんだ。
 だから…な。
 箱に入れたままにして置いた。
 けど…な。
 “もしもの時の為に…。”と、俺は、画像に撮って置いたんだ。
 お前からの初めてのプレゼントだ。
 何かに、残して置きたくて…よ。
 今思えば…。
 まぁ~、其れが正解だったんだが…な。」と…。



其処で、つくしは、驚愕だったのだ。


何故なら…。
とても、自分自身が作ったとは思え無い程…。
クオリティーが高めな『司の顔型クッキー』だったのだ。


云わば…。
見事に、司の顔の表情を捉えて居るのだ。


其れは、『怒った司の顔』、そして、『ニヤッと、笑った司の顔』、『拗ねた司の顔』…。
勿論、『司の笑った顔』も有ったのだ。


其の当時の司は、クッキーを貰った事自体を喜んだのでは無く、自分自身の顔の表情を、寸分の狂い無く、つくしが、クッキーとして、再現してくれた事に、喜んで居たのだ。



其処で、驚愕して居るつくしは、放って置いて、更に、司は、つくしに、言って除けるのだった。


「だから…な。
 俺の誕生日の『1月31日』に、お前が、また、作ってくれた俺の『顔型クッキー』を、プ
 レゼントしてくれねぇか?
 画像には残って居ても、其の当時に、お前が、俺にプレゼントしてくれた俺の『顔型クッ
 キー』は、今では、もう、俺の手元にはねぇ。
 だから…な。
 今度は、クッキー自体を保存して置く為にも、お前の手作りの俺の『顔型クッキー』が、
 欲しいんだ。
 なぁ~、良いだろ?
 つくし…。」と…。


そんな風に、つくしに懇願するかの様に、自身に言って来る司に負けて、此の時のつくしは、司に言って除けるのだった。


「分かったわよ。
 作るわよ。
 でも、其の当時の私が、どんな風に、作って居たのかも、今の私は覚えて居ないから…。
 其のタブレットの画像を、私にも、送って…。
 思い出せるかは、分からないけど…。
 挑戦して視るわよ。」と…。


だからだったのだ。
司は、直ぐ、タブレットの中の『司の顔型クッキー』の画像を、つくしのタブレットに送ったのだった。

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