tukatuku-inotiのブログ

花より男子の二次小説です。 cpはつかつく・総優・あき桜

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花火大会~打ち上げ花火~【泣かずに居られるのなら】…<つかつく>  番外編③



司は、或る事を思い付いた事から、今回の花火大会の件を、了承したのだ。


其の或る事と言うのは、花火大会の当日…。
F3に、(司から見れば)不貞腐れて居る我が息子で在る 航を、F3に見て貰う為だったのだ。


司の言い分は、“父親としての立場の俺(司) と 息子としての航の何方の言い分が合って居るのか?”と、言う事だったのだ。


此の時のF3からして視れば、如何でも良い様な話しなのだが…。
話しを切り出して来た当の司からして視れば…如何でも良いとは言い切れないのだ。


だからこそ…。
今後の父親としての威厳を保つ為にも、此の時の司は、必死だったと言えたのだ。



実は、此の時のF4&T4の花火大会の集まりは、F4は、F4で纏まって、T4は、あやめも含めて纏まって、航は、航だけで座って居たのだ。


だからだったのだろう。
司は、何時もよりも、声を小さ目に、F3に話しし始めて居たのだ。


「航を見て、如何思う?」と…。


其処で、あきらは、疑問符を頭に浮かべ乍らも、司から訊き出して居たのだ。


「“如何思う?”って、如何言う意味だよ⁉
 航と、あれから、更に、何か有ったんか?」と…。


其処で、司は、航の方を観乍ら、F3に話しし始めるのだった。


「ああ。
 航は、只今、絶賛、自宅引き篭もり継続中…。
 学校へは、行くのに…な。
 如何も、家族が、煩わしいらしいわ。」と…。


だからだったのだろう。
此の時の総二郎は、“またかよ?”と、面倒臭そうに、言い始めるのだった。


「前にも、言ったけど…よ。
 航は、今、思春期だろ‼
 親が、如何のこうの言った処で、何も聞きやしねぇよ‼
 考えて視ろ‼
 お前も、中坊の頃は、そうだっただろ?」と…。


其処で、あきらは、更に、司が怒り出す様な事を、言い始めるのだった。


「お前の中坊の頃は、『航』…処じゃ無かっただろ?
 お前は、『喧嘩上等』の男だっただろ‼
 其れに、同級生に、暴力を振るって、入院させてんだから…よ。
 航…何て、可愛いもんだろよ‼」と…。


だからだったのだ。
司は、更に、不機嫌に成り、舌打ちして居たのだ。


“チェッ‼”と…。



其処で、今迄、会話に参加して居ないかの様に、打ち上げ花火を観て居た類は、独り言の様に、口を開くのだった。


「俺が、航と話しして視ようかな?」と…。


実は、此の前の航の話しを、司から聞いた後の類は、あれから、思って居た事が有ったのだ。


“航の話しを聞いて遣る事が出来るのは、きっと、俺しか居ないでしょ‼
 俺は、牧野の『ソウルメイト』でも在る訳だし…。
 俺は、きっと、航の『ソウルメイト』にも成れると思うんだよね。
 だからこそ…。
 俺が、航の話しを聞いて上げ様‼っと…。”と…。


だからこそ…。
そんな思いが、類には有ったからこそ、此の時の類は、独り言の様に、何気に、口からそんな言葉が出て居たのかも知れない。



実は、此の時の司は、しっかり、そんな類の独り言を、聞き取って居たのだ。


普段、つくしは、大人に成った今でも、未だに、独り言を、呟いて居る様な女性なのだ。
そういう時のつくしは、決まって、本音を言って居たりするのだ。


だからだったのだろう。
司は、どんな小さな独り言にも、勝手に、反応する様な耳というのか?
頭に成って居たのだ。


だからだったのだろう。
此の時の類が、囁いて居た独り言の様な声にも、しっかり、反応して居たという訳…だったのだ。


なので、此の時の司は、そんな類に、悪態を突き始めて居たのだ。


「はぁ~??
 何で、類が、航と話しする必要が有んだよ?
 航の父親は、俺だ‼
 俺が、ちゃんと、航と話せば良いだけの事だろ?」と…。


だが、此処で、類は、言ってはいけない言葉を、司に発してしまったのだ。


「其の航の父親が、航の気持ちが分からなくて、苦労してんでしょ‼
 だったら、俺が、航に訊いて上げるよ‼
 航も、俺にだったら、話ししてくれるかも…よ。
 其れに、俺は、航とは、全くの部外者という訳でも無いし…ね。
 牧野が、航を産む時には、俺も、其の場に居た訳だし…ね。」と…。


其処で、司は、類に、言って除けるのだった。


「お前は、(分娩室の)中には、入ってねぇだろ⁉
 外で、航が産まれて来る事を、待ってただけだろ?
 他人(ひと)が聞いたら、誤解する様な事を言うんじゃねぇよ‼」と…。


だが、類は、司からの言い分にも、全然、堪えて居る様子も無く、更に、司に言って除けるのだった。


「其れでも、5日間だけでも、牧野の傍で、航の仮の父親役を務めたのは、俺だから…ね。
 其の時の司は、牧野の記憶を失くして居たんだから…さ。」と…。


其処で、司は、そう言って来た類に、掴み掛かろうとして居たのだ。
だが、其処を、制止したのは、やっぱりのあきらだったのだ。


「司…。
 類が、司に、そう言って来たのは、類には、類成りの…。
 きっと、何か、理由が有んだよ‼
 類に、任せて視ろよ‼
 もしかしたら、第三者の類の方が、航も喋り易いかも知れねぇだろ?」と…。


態と、『第三者』の部分を強調するかの様に、此の時のあきらは、司に話しするのだった。


だからだったのかも知れない。
司は、類に、任せて視る気にも成ったのだろう。


だからだったのだ。
総二郎は、あきらの方を向いて、『グッジョブ』と、親指を上に立てて、健闘を称え合って居たのだった。


勿論、司には、気が付かれない様に…。
と言う事は、事実だったのだが…。



そして、類は、そんな様子の司を観てから、席を立ち、航の方に、向かうのだった。


其処で、航は、類が、自身の方に近付いて来る事に、気が付いて居たのだ。
なので、類の方から、「航…?」と、声を掛けてくれた事にも、直ぐ、反応出来て居たのだ。


「何…類おじさん?」と…。


そうなのだ。
司は、航が、初等部の5,6年生に成った頃…。
F3の3人の事を名前で呼ぶ時…。
名前の後に、『おじさん』呼びで、呼ばせる様に成って居たのだ。


航からそう呼ばれ始めて居た最初の頃のF3は、かなり、反発して居たのだ。


「俺は、『おじさん』じゃねぇ(無い)‼」と…。


だが、年齢的にも、しゃ~ねぇのか(仕方無いのかも)?”と、考える様に成って居たF3は、観念するかの様に成って来たという訳…だったのだ。
なので、幼稚舎に通って居るあやめも、『おじさん』呼びで、F3を呼んで居るのだ。



だからだったのだろう。
類は、航の横に座ると、自然な形で、航から訊き出すかの様に、話しし始めるのだった。


「航…。
 司と、何か、有ったの?」と…。


だからだったのだろう。
航は、本音を言う気等、更々無く、最初は、誤魔化す様に、類に、話しして居たのだ。


「父さんと…⁉
 う~ん?
 何も無いと言ったら、嘘に成るけど…。
 其れよりも、“父さんが、俺と同じ頃は、如何だったのかな?”と、思って居る事は、確か
 かな?
 ねぇ~、類おじさん…。
 中等部の頃の父さんって、どんな感じだった?
 タマさんからも、色々、話しは聞いてるけど…。
 今の父さんからは、想像出来無くて…。」と…。


其処で、類は、話しし始めるのだった。


「そうだなぁ~。
 航…。
 “俺から聞いた。”って、司には言わないんだったら、航に、教えて上げるよ‼」と…。


だからだったのだ。
此の時の航は、類に、頷くのだった。


なので、類は、航に、中等部~高等部当時の司の素行の悪さを、話しし始めるのだった。
勿論、つくしに会う迄の司の話だった事は言うまでも無かったのだ。


だからだったのだ。
其の話しの最後に類は、こう付け加えたのだ。


「司だけじゃ無いよ。
 俺も、総二郎も、あきらも…。
 F4 全員、牧野に救われたんだよ。
 其れ迄の俺等の人生観…。
 そして、司と俺に至っては、性格迄、牧野に寄って、変えられたから…さ。
 其れ迄の俺は、内向的で、感情が顔に出ない。
 今みたいに、他人前(ひとまえ)で、笑う事も無かったし…。
 司と俺に至っては、牧野に、全てを変えられたと言っても、過言じゃ無いし…ね。」と…。


其処で思った航の感想は…。
“タマさんから聞いた通り…だった。”…なのだ。



だからだったのだ。
此の時の航は、類に、更に、訊くのだった。


「其れだけ、中等部~高等部当時の父さんも、『道明寺』という名前に、苦しんで居たって
 事だよね?
 母さんって、凄い女性(ひと)…何だね。」と…。


其処で、類は、事も無げに、言って除けるのだった。


「そうだよ。
 航の母さんは、凄い女性(ひと)だよ。
 あそこに居る女軍団も、牧野を慕ってる。
 特に、大河原と三条も、牧野に寄って、変えられた人間だから…さ。」と…。


だからだったのだろう。
此の時の航は、そんなつくしの事を、自身の母親として、誇りに思って居たのだ。



だからだったのだろう。
此の時の類には、航の悩んで居る事が、其れだけじゃ無い事に、気が付いて居たのだ。
なので、此の時の類は、航に、更に、突っ込んだ話しを訊き始めるのだった。


「航…。
 実は、他にも有るんでしょ?
 司の事で、何か、思ってる事が有るんじゃ無いの?
 俺が、話しを聞いて上げるから、言って視なよ‼」と…。


其処で、此の時の航は、何気に、類に、呟くのだった。


「父さん達の様に、『幼馴染で親友』って、良いね!
 何か有ると、こう遣って、必ず、誰かが動くじゃん!
 俺には、そう言う仲間は、存在し無い。」と…。


其処で、類は、思わず、言って除けるのだった。


「煩わしい事も、時には在るけど…ね。」と…。


だからだったのだろう。
此の時の類と航は、笑って居たのだ。



そんな類と航を観て居た航の父親で在る 司は、更に、不機嫌に成り、母親で在る つくしは、ホッとして居たのだ。


そして、此の時の四者四様のそれぞれの思いは、まだまだ、続くのだった。

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