助け出したい…<つかつく> 4.
<司side>
俺は、夢の中に居る様な不思議な感覚の中に居た。
“ふわふわ、浮いている様な…そんな感じ⁉”と、言えば、良いのか?
俺は、白く煙っている向こう側に、黒髪の色白の女…?
否、其の後ろ姿は、少女か…⁉
俺は、何故、少女が、其処に居るのかが気に成っていた。
あの後ろ姿…?
何処かで、見た覚えが在る?
否、背後から抱き締めた事が在る?
もしかして、あの背中に腕を回した事も…1回や2回じゃねぇだろう。
俺は、一部の記憶を失くして居る事は、姉ちゃんから、嫌という程、聞かされて分かって居た。
否、姉ちゃんだけじゃねぇ…。
あいつ等 F3&T2からも…。
だが、その記憶は、俺にとって、必要な記憶なのかも、分からなかった。
俺は、その夢の中の少女の事だけが、頭を巡らしていた。
<あきらside>
俺等は、椿姉ちゃんから連絡を受け、司が事故に遭い、手術を受けた事を聞き、慌てて、教えてもらった病院に、F3&T2で向かって居た。
そして、其処で、俺等は驚愕した。
其処には、牧野がドクターで居たのだ…。
驚愕しねぇ筈等、無いのだから…。
しかも、司の手術の執刀医が牧野だった。
“もう、如何成ってんだ??”……訳の分からねぇ俺等だった。
だから、其処で、俺から、口火を切って居た。
「牧野、お前…⁉」
「バレちゃったね?
まあ、そう言う事だよ‼」
「で、司は助かったのか?」
「後は、意識が覚醒するだけ…だね?」
「そうか?」
桜子と滋は、其処で、牧野を見付けて、急に泣き出し、牧野に抱き着きながら、叫び出した。
おいおい、お前等、誰の為に来たんだよ‼
「先輩~~。」
「つくし~~。」
俺等 F3は、呆れていた。
で、俺は、桜子と滋に声を掛けていた。
「お前等、誰の見舞いに来てんだよ‼」
其処で、桜子と滋に言われた言葉に、俺等 F3は、呆れるしかなかった。
「手術は、つくしが執刀医、何でしょ?
つくしが手術したんなら、司は生き返ったも当然でしょ?」
「そうですよ。
道明寺さんは、また、犬並みの回復力で、復活しますよ‼
道明寺さんは、これまでも、どんなに死にそうな時も、生き返って来てるんですか
ら…。」
お前等、それを言っちゃあ、身も蓋もねぇだろ⁉
「「「………」」」
俺等 F3は、何も言えなかった。
否、当然の意見過ぎて、納得したという方がしっくり来るか…⁉
<つくしside>
F3&T2の会話を聞いて居たで在ろうドクター・ナース達が、驚愕した顔で、私達の方を見ていた。
もう、隠し様が無いという事は、私にとって、此れからの事を考えて覚悟出来た瞬間だった。
“もう、あいつとの事も、時間の問題かも…ね⁉”と、思って居た私だった。
<司side>
俺は、まだ、ふわふわした空間を彷徨っていた。
だが、あいつ等 F3&T2の会話が耳に入って来た。
何か、不思議な感覚だった。
『違和感』と、言えば、良いのだろうか?
俺が、存在して居ねぇ様な、あいつ等の口振りに…。
俺は、自然と、聞き入っていた様な気がした。
そして、俺は、自然と、意識が覚醒して居た。
<4.も、短めで、申し訳御座いません。>