あの時と変わらない君へ…<つかつく> 10.
そして、司は、5年振りに、日本に凱旋帰国して帰って来た。
F3は、空港で、司を待ち構え、迎え入れた。
「「「司、お帰り‼」」」
「司、やっとか?」
「ああ、遅く成った‼」
「まあ、取り敢えず、話しは、メープルでしようぜ‼」
F3の三者三葉の言葉を背に、司は、日本に帰って来た事を実感していた。
で、一行は、メープルの司のキープの部屋に入った。
そして、あきらが、乾杯の音頭を口にした。
「まあ、取り敢えず、乾杯だな‼」
そして、F4は、乾杯をした。
其れからのF4は、近況報告をしていた。
此処は、やはり、あきらが口火を切って来た。
「しかし、司は、あの時…。
俺は、直ぐにでも、司が帰って来ると、思ってたぜ‼
良く、我慢したよな⁉」
司は、当然の様に、あきらへの返答の言葉を口にして居た。
「あの時、直ぐに、帰って来たとしても…。
そんな俺だったら、つくしから受け入れてもらえる『男』じゃねぇだろ⁉
つくしに俺の記憶が無くても、俺を受け入れてもらう為には、俺が、“『男」で居な
きゃなぁ~。”と、思ってたからよ。
だから、頑張れたんだよ‼」
F3は、しみじみと、司が、大人に成って居る事を、喜び出した。
「「「司、大人に成ったな(ね)‼」」」
「うるせぇ~‼」
類は、正論を述べ出して居た。
「やっぱ、司は司だね⁉
まあ、牧野の存在が、司にとっては、大きいって事だね⁉」
「ああ、それは、間違いねぇな‼」
あきらは、此処で、今後の事について、話しし出した。
「今後だけどよ…。
今まで、俺も、それ程、牧野とは、接触してねぇだわ‼
だからよ…。
今後は、先ずは、俺が事務所等に顔を出して、牧野と接触して行って、お前等、F3&
T2を紹介して行けたらと思ってる。
だから、お前等と牧野との再会は、もう少し、後に成ると思う…。」
F2は、仕方ないかって感じだったが…。
司は、帰国して直ぐにでも、つくしと会えると思っていたらしく、不服気味では有ったが…。
「まあ、仕方ねぇだろ⁉」
「そうだね⁉
何、司、不満そうな顔して…クスクス。」
類は、子供の様な司の態度に、苦笑していた。
「うるせぇ~‼」
「司、直ぐにでも、会わせて遣るから、もう少し、大人しく待ってろ‼」
司は、あきらの言葉にバツが悪いのか、顔を背けて、不貞腐れていた。
F3は、“仕方ねぇな(無いね)‼”と、見て見ぬ振りをしていた。
そして、漸く、エリィー(=つくし)と会える時が来た。
あきらから、F3&T2にLINEで、報告が、入って来た。
『T2が、『エリィー』のfanで、“エリィーと会わせて欲しい‼”と、俺(あきら)が、T2か
ら、懇願された設定で、牧野と会える事に成った。
なので、口裏合わせ、宜しく‼』
『了解‼』(F3)
『了解しました‼』(T2)
司は、LINEを見て、飛び上がる位、嬉しかった。
“この日が、どれだけ、待ち通しかったか‼”と…思って居た司だった。
そして、いよいよ、その日が来た。
つくしは、F3&T2とは、初めて会う設定なので、挨拶を交わした。
勿論、あきらからの紹介に成る。
「エリィー、俺の仲間だ‼
で、こっちが、エリィーのfanの二人だ。
こっちは、俺の彼女の三条桜子。
で、こっちが、茶道 西門流の次期家元の西門総二郎で、その彼女の松岡優紀。」
3人とエリィーはそれぞれ、握手を交わした。
だが、司は、まだ、其の事に関して、教えられていなかったのだ。
あきらと桜子・総二郎と優紀が付き合って居る事を…。
司は、吃驚していた。
「お前等、何時から付き合ってたんだ?」
「その話しは、後…‼」
あきらは、司を嗜める様にしながらも、また、紹介に移った。
「で、今、発言したのが、つい最近まで、NYに在住していて、漸く、日本に帰国して
帰って来たばかりの道明寺HD 日本支社長の道明寺司。」
司は、エリィー(=つくし)と、握手を交わした。
司は、エリィー(=つくし)に飛び切りの笑顔を添えて…握手を交わして居た。
F3&T2は、司の様子を見ていて、司を見て見ぬ振りに、徹していた。
「で、こっちが、花沢物産 専務の花沢類。」
類も、エリィーと握手を交わした。
司は、不満そうだった。
類は、“はぁ~⤵”と、心の中で溜息を付いていた。
そして、F3&T2は、エリィー(=つくし)に、F4について、話しをしていた。
エリィー(=つくし)は、一般企業の御曹司が、何故、モデル並みに騒がれて居るのかが、不思議だったらしい。
エリィー(=つくし)は、何と無くでは在る様だが、納得していた様子だった。
また、優紀と桜子は、エリィー(=つくし)と、これからも、会う事をその場で約束していた。
司は、不服の様子だった…が。
“俺は、まだ、つくしとの接点が持てて居ねぇのに…。
何故、T2は、『OK‼』、何だ⁉”と…。